
久々のベストテンシリーズ、ワタクシ元Gureが独断と偏見と完全なる個人の趣向でクルマに関する色んなベストテンを発表するというお遊び企画、今回は年代別(60~90年代)に分けて取り上げてみたいと思います!
クドいながらあくまで個人的趣向ですのでどれがダメとかいいとかではなくインスピレーションで「このインパネ、イイ!!」ってだけの話です…。
しかしたかがインパネながらどんなに外見や性能が気に入っても実際そのクルマを転がす時にずっと目に入る場所、これが自分の生理に合わないとなかなかツラいモノがありますよね?まぁ、インパネが気に入らないから見てくれや性能が気に入っても対象外なんて事は滅多にないと思いますがワタクシも現愛車であるE30系ギャラン、見かけ性能に何ら不満はないもののインパネだけは20年超の付き合いでも未だ好きになれません、毎回ドアを開けた途端に惚れ惚れする、そんな”仕事場”が憧れだったりしますが皆さんは如何ですが?ご愛車に乗る度に惚れ直せてますか(笑)
それではインパネベストテン、やってみたいと思いますが定義としては特になくいつも通り国産車のみ、基本年代は例えば59年デビューで実際の販売メインが60年代の場合(59年下半期発売で60年代に1年以上販売された)は60年代とします。
スポーツ/ファミリーも分け隔てありませんがスポーツモデル好きのワタクシですからどうしてもそちら系に流れるのはご了承下さい!
それではまいりましょー!今週の!?第10位!!
【初代トヨタカローラ/カローラスプリンター】

(1968~1970)
初代KE10型カローラのクーペモデルとして68年に追加されたのがカローラスプリンター、70年のFMC以降は正式名称が『トヨタスプリンター』となりカローラから独立、以降カローラの双子兄弟モデルと発展しました。
ワタシ的に好みなのがこの初代カローラ/スプリンターで初のMCが行われリデザインされた2世代目(Ⅱ型)のインパネ、Ⅰ型の60年代丸出しのデザインからシャープになりソフトパッドも多様化、無反射メーターガラスの採用と各S/Wとラジオや空調パネルをきっちりと分け扱い易さも向上、目線はやや高くなり前方の見切りはⅠ型より悪くなった印象ながらデザインはより現代的になりました。
カローラ/スプリンター共通のインパネ、スポーツ系(SL)は3連、普及版は2連になるだけの差!
まだまだ基本の土台にメーターBOXが乗りソフトパッドも一部のみという旧式なインパネデザインが当たり前の中でⅡ型はダッシュとメーターパネルが一体でしかもスポーティに逆反りとなる形態は当時斬新でこの分野でもトヨタは一つ先を行っていたなぁと思わせてくれました!
続いて第9位!
【ホンダ1300/145クーペ】

(1969~1974)
日本で初めてインパネ中央部がドライバー側に寝た形状の”フライトコクピット”を採用したのが69年発売のホンダ1300クーペでした。
この時代、スポーティモデルでは定番になっていた連メーター(スピード、タコ、燃料、水温、油圧、電流計等)を独立させて配する形状ですがメインのスピード、タコ、燃料(ホンダ1300は空冷の為水温はレス)をドライバー正面に配置、これ以外のサブメーターが配されるセンター部をドライバー目線に合わせて湾曲させて設置、見た目が非常にスポーティでその通称が示す通り正に操縦席的感覚は当時新鮮で目が釘付けでしたねー…
実車は本田宗一郎氏のゴリ押しと言われた空冷エンジン、バランスの悪いスタイルや生産性の悪いFFに拘った点で失敗作のレッテルが貼られてしまいましたがインパネだけは非常にササるクルマでした!
1969~72年の1300クーペ、そしてこれを水冷化した72~74年の145クーペとも共通でこれらにはセダンも用意されましたがフライトコクピット採用はクーペのみでした。
さぁ、8位行ってみましょー!
【トヨタ1600GT/3代目コロナS】

(1600GT 1967~1969 コロナS 1965~1968)
スーパースポーツセダンで人気を博したライバル、410/510ブルーバードSSSに対抗するコロナのスポーツモデルがSと言われるグレード、1.6Lツインキャブエンジン搭載と同時に普及型コロナが一体式横バー方式のメーターだったのに対し独立単眼式でタコを加え4連メーターと手直し、これだけでジジ臭いコロナのインパネが大きくイメージが変わりそのスポーティさには思わず目が留まります。
コロナHT Sを基本とした2000GTの弟分的に設定された1600GTもインパネはSを踏襲しますがセンターコンソロール部にサブメーターも追加、時計を加えると実に7連という当時はメーターの数が多ければ多い程スポーティという時代の中で漢を燃えさせる魅力があったのは間違いないです!
そして第7位!!
【ダットサン(日産)フェアレディSR311】

(1967~1970)
Z以前のフェアレディ、元祖ダットサンスポーツ以来オープンモデルでしたがどちらかと言えばそのオープンという雰囲気のみを愉しむスポーツカーでしたが67年に突然それまでのフェアレディ1600(SP/SPL310)上級に2LのSUツインキャブのハイパワーエンジン、5速ミッションを搭載し国産初の200㎞オーバーのモンスターとしてデビューしたのがフェアレディ2000、その伝説は数々でクドクド書きませんがこれのインパネが漢でした!
当初は従来型のインパネを踏襲、これはダッシュ上部のみソフトパッドでメーター部はパネルというものでしたが67年の後半からインパネ全てをブラックのソフトパッドで覆い3連メーター部を大きくとりセンター部は時計のみ、センターコンソロールにラジオや空調を縦型に配置するというファミリーモデルにはない形式が妙にスポーツ心を掻き立てるに充分でした!
さぁ、第6位!!
【いすゞベレットGT】

(1964~1973)
日本で初めて”GT”を命名したベレットのクーペモデルがベレGの愛称で親しまれたベレットGT、モデルライフが長かったのでインパネも一度全面刷新されており好みは後期となる67年以降のモノ、前期型では最初にデビューしたセダンの古典的インパネを原型にセンターコンソロールに独立メーターを集中配置した取って付けたような印象であったのに対し後期型では現代的なメーターパネル一体式とされインパネセンター部にサブメーター3連が配される非常にスパルタンなモノ変貌、ベレG=スポーツの印象をより深めるのに貢献したと思います。

センターコンソロールに時計他快適装備S/Wが効率的に配置され型はやや古びながらもインパネ更新で現代性を高めベレットの魅力を延ばす効果が非常に高かったと感じます!
☆☆☆~今週のスポットライト!!~☆☆☆
今一歩、惜しくもベストテンに入らなかったアイテムはこちら…
【ホンダS500/600/800】

(1963~1970)
ホンダ初のスポーツカーであったS500、DOHC4キャブエンジンにチェーン駆動という2輪界で既にTOPを取っていたホンダらしい斬新なる小型スポーツカーは当時の若者にレースや街乗りと広く愛されましたがその一因はクルマの出来栄えに対し安価だった点、このためインパネも非常に質素で特に凝った様子はないながらもしっかりとスポーツカーらしい雰囲気をもっておりこれを眺めながらのオープンエアドライビングはさぞ快適でしたでしょう!
基本的にS500~S800迄共通、S800の時代に豪華版S800Mが追加されラジオが装備された程度で7年間これで通しますが今見ても古臭さはなくスパルタンさは健在ですね。
さぁ、ベストテンに戻ります!今週の第5位!!
【マツダコスモスポーツ】

(1967~1972)
世界初の量産REモデルとして名高いコスモスポーツ、REの性能を一番表現できるとしてRE第一弾は完全2座のスポーツカー形式が採用されそのインパネも正にスポーツカーらしいモノ、逆L字とされるメーターパネルにはズラリと並ぶ7連メーターがそびえ名前通りに宇宙船の操縦席の如く嫌でもヤル気になるデザイン、手首のスナップだけでチェンジできる短いストロークのシフトレバーも雰囲気を盛り立てていました!
コスモスポーツ以後はこの連メーター配置がスポーツカーのトレンドになって行きマツダがこのジャンルに与えた影響はかなり大きかったと思います!
いよいよ上位に行きます、第4位!!
【3代目前期日産スカイラインGT系】

(前期1968~1970)
3代目スカイラインは通算68~72年の4年ですが70年のMCで後期型となります、ココはあくまで60年代ベストテンなので前期のみが対象。
基本は普及型1500のデザインと同一ですが例によってサブメーターの追加や豪華なセンターコンソロールを装備するのが2000GTとGT-R、目前の4連+コンソロール2連メーターを木目調パネルに押し込みチョークやヒーターS/Wをコンソロールにまとめオフセットされたサイドブレーキ配置もスパルタンな印象を与えました!
GTはイギリスのスポーツカー並みの豪華なイメージ、GT-RはラジオやヒーターS/Wがメクラされているのがいかにも漢のスポーツカーという印象で発売50年経過しても衰えないハコスカ人気はこんな部分も大きな要因に感じます!
ベスト3に入ります!今週の(もうええって)第3位!!
【マツダファミリアロータリー】

(1968~1973)
2代目ファミリアの時代にコスモスポーツ、ルーチェREクーペに次ぐRE3番手としてデビューしたのがファミリアRE、REはコスモ、ルーチェという高額車のモノという考えを覆し一般的なファミリーカー=大衆車にコスモ/ルーチェよりは小さく性能を抑えながらも当時は”夢のエンジン”とされていたREを廉価で愉しめるとして発売直後は大きな話題を呼びマツダもこのファミリアREの高評判からこれ以後、一気にREを普及すべく本気になったモデルでした。
本来の?大衆版レシプロモデルと共通するのはボディのみ、REエンジン搭載に伴い強化された足回りとインパネも別あつらいとしました(REセダンは当初レシプロと同一、REクーペのみ専用インパネ)
このT字型インパネが以後、REモデルのアイコンとなりカペラ、サバンナにも採用、個人的にはコスモスポーツよりもスポーツ魂を感じ見かけは大してササらなくともこのインパネには夢中になりましたねぇ、非常に漢心をくすぐる感じで当時幼少ながらファミリアREが停まっているとわざわざインパネを覗き込んでいたのを懐かしく思います!
とうとう来ました!第2位!!
【トヨタ2000GT】

(1967~1970)
これと1位、非常に迷いました、言ってみれば僅差の2位ってとこでしょうか?我が国が誇るNo1名車ですからねー、1位にしたいのですが個人的好みでは僅差の2位なんですわ…
有名なピアノにも使われるローズウッドに嵌め込まれる7連メーター、輸出を考慮した左右対称のフード形状のダッシュ板、パッセンジャーと隔てパーソナルで独立性を高めるドライバーズシートなど高級スポーツカーのサマは本場イギリスの名車と肩を並べられる魅力があると思います。
1位との差はトヨ2には豪華さは感じてもスパルタンさが感じられない点かな?豪華絢爛さは今にも続くトヨタらしい完璧なモノですがここまで凄いと気楽に操れない感じが縁遠く唯一の-ポイントです、貧乏人らしい順位付けとか言わんでくだされw
さっ、オオトリですね!!第1位はこれでした!!
【初代日産フェアレディZ】

(1969~1978)
1位、実際は70年代メインですが発売は69年、これを70年代にまわすとトヨ2が1位でしたねー…
60年代はスポーツカー創成期でもあり数々の魅力的モデル、魅力的なインパネが多かったですがS30Zを上回る魅力は他にはないでしょう。
堂々としたフード状の大径2連を基本としセンター上部にこちらも半独立したフードを持つサブメーターがそびえ立つZ独特のデザインは後続の各代のZにも継承されZらしさの一つとなっておりますね。
S30Zのインパネは73年に小規模なリファインがなされるもイメージは大きく変わらず警告灯の配置、センター部をややドライバー側に寝かせる等の変更がなされています。
先代のSR311に較べ格段に豪華にかつ安全対策も強化しながら70年代に向けて本格GTカーの様相が強まりましたがフェアレディの伝統を確実に受け継ぐ初代S30Zのインパネ、名作、No1に相応しいと思います!
ランキングは以上となりますが他にも心惹かれたインパネは枚挙に問いません、そこで圏外として以下に記します!
12位:3代目ブルーバード前期(日産1967~1969)
13位:初代コルトギャラン前期(三菱1969~1971)
14位:117クーペ前期~中期(いすゞ1968~1976)
15位:初代コロナマークⅡ(トヨタ1968~1972)
16位:初代ファミリアクーペ(マツダ1965~1967)
17位:2代目ミニカ70(三菱1969~1972)
18位:コンパーノベルリーナ(ダイハツ1963~1969)
19位:3代目クラウン(トヨタ1967~1971)
20位:初代ローレル(日産1968~1972)
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如何でしたか?毎回〆では書きますがクドイですがあくまでもこの企画はお遊び、『それは違うだろ?』とか『あれが入ってねーじゃん!!』的な反論もあるでしょうがこれはワタクシの基準、これを読んで皆様も独自なお好きな名前ベストテンを思い浮かべて愉しんで頂けたらと思います。
次回ベストテンはインパネ70年代編です、UP時期は未定ですがまたお付き合い下さいませませ!
長文読破、お疲れさんでした(^o^)/