要修理状態の2台のPTR-2400のうち、
電流が増え続けるほうの個体については、リペアが成功したと判断しました、、、!
このリペアは自分にとっては歴史的・画期的で、
というのはいままで似たような症状で要修理状態になったやつがKICKER ZRとか複数台あってどこが問題なのか分からないできたので、その解決の足掛かりになった、、、、!
症状は、電源入れるとアイドリング状態で電流がだんだんと増大し続けていくというもので、
結論としては終段のパワー半導体(今回はMOSFET)に、不具合状態のものが発生したと判断しました
それが最近まで分からなかったのは、手持ちの半導体チェッカーでは完全にダメなやつは判定されるけれども挙動が微妙に怪しくなったやつがダメ判定されなかった、ということでした、、、
で、今回の個体で正解にたどり着いたポイントとして考えているのが、
1,電流増大が、電源の負荷側なのか、電源自体なのかの見極めで、このPTR-2400のPOWER LEDが、電源二次側の平滑コンデンサの±両極端からダイレクトに来ていて、つまり正常に電源がオンすれば点灯するし、電源オフされればこのコンデンサが放電するにしたがって消灯していく、という単純なものであったことに注目したところ、
電流増大の症状があらわれているときに、このLEDの点灯が不安定になっていたことから、症状の原因が電源本体側ではなく負荷側の負荷増大にあると判断
(ちなみ終段FET全無し状態では電圧電流ともに安定していた)
2,昨晩から今日にかけて、メイン基板側の残りの素子をほぼ総交換(Trと出力エミッタ抵抗)、エミッタ抵抗はカラーコードによると0.1Ωで、この数値だと
手持ちのLCRメーターではキャリブレーションをおこなってもなお0.1Ω付近の計測があやしかったのですが、ノーマルのとMPC74をくらべたところ、ノーマルのがパッと出る数値がかなり低く出て差があったので交換したのと、トランジスタは部品取り基盤から計測の上交換
それでも症状は変わらないことから、バイアス用のトランジスタも含めて問題なしとの判断に傾く
3,電流増大が、バイアス電流の増大によるのか、個別デバイスの不具合によるものなのかの判別をするために、バイアス電流(電圧の計測)の測定をしました
(この画像では、1.3Aの電流制限をかけてその付近まで上昇したところ。このあとそれを超えるので電圧が14.4Vから下がっていく)
エミッタ抵抗間の電圧計測で、バイアスが増えているのであればプラス側、マイナス側の端それぞれ3点あるうちのどの組み合わせでも一様に電圧が増大するはずであるが、今回計測する足の組み合わせにによって増大したりほとんど変化なしなどの違いがみられたことから、結論として終段のMOSFETのなかで個別に不具合が発生していると判断し、ランクを揃える意味もあり全交換(digi-key仕入れのものに)
全交換後、いま音出ししていますが問題起きてません、、、、
(電流が安定して0.7A台になっている)
外したFETを再度チェックするもやはりダメ判定品は出ませんでした
この個体は、あといくつか変更するのがあるのでそれをやれば実戦投入可能状態になるはず、、、、!!!
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パワーアンプ改造・自作 | 日記
Posted at
2023/10/20 14:16:54