
2019年も早1週間が経ちましたね。
さて、マイサンクは1月3日に初始動。
天気もさほど良くないので距離は走らずで、チェックしてみたい事をやっております。
冷間時のエンジンの始動について。
Renault5 Turbo1&2の燃料噴射装置は言わずと知れたK-ジェトロニックシステムが付いております。
このシステムは、色々な複合した部品の構成で成り立っています。
サンクの冷間時の始動時、気温関係ははウォームアップレギュレーターが司っていますので、エンジンが冷えている時からの「始動」ということでのお話。
夏冬などの気温は関係しません。
K-ジェトロニックシステムには「フューエルアキュームレーター」という部品が備わっています。
機能としては、燃料の圧力を一定時間保持するもので、主にエンジン停止後のエンジンの温度が高い時に、パーコレーションを防ぎ始動性の向上させる目的があります。
なので、夏場でエンジン停止後、再始動が困難になりやすい車両は、アキュームレーター内部の「ダイヤフラム」がパンクして燃料がリークし、パーコレーションを起こしている可能性があります。
では、冬場などではどうか?
アキュームレーターがパンクしていない限り、パーコレーションは発生しませんが、
長時間停止後のエンジン始動時(約3日以降)、アキュームレーターの燃料残圧が無くなり、始動時に残圧がある場合に比べて、セルモーターのクランキングが長くなる場合があります。
今どきのインジェクション車で言うと、IG.ONで燃料ポンプが一定時間動作すると思います。
キャブ車で言えば、キャブのフロート室の規定レベルまで燃料ポンプが動くような動作。
K-ジェトロの場合だと、アキュームレーター内部が燃料で満たされてダイヤフラムが膨らんだ状態。
K-ジェトロニックシステムの場合、セルモーターのクランキングが入った時点で、燃料ポンプが稼働して、即座にアキュームレーター内部に燃料が溜まりますが、それでも最初から溜めている場合とでは、スタート時に「差」が出ます。
マイサンクは、IG.-OFF時にコラム左側に付けた「プッシュスイッチ」で、燃料ポンプを強制的に作動出来る様にしてあります。(IG.-ON後は押しても動作しないように回路を組んでいます。)
本来の目的は、アキュームレーターパンク時の夏場でのエンジン始動困難時のパーコレーション対策に取り付けてあるもの。
これを冬場でも約1~2秒程度作動させると、燃圧の抜けたアキュームレーターの残圧をセルスタート前に回復させておくことが出来ます。(アキュームレーター内部に燃料が溜まるとポンプの動作音が負荷が掛かった音に変わります。)
アキュームレーターに残圧有りで始動。
別の日、アキュームレーターに残圧無しから始動。
エンジンが温まっている場合や、「押しすぎ」た場合、または翌日の始動するくらいの時間のインターバルの時は、逆にかかりが悪くなる場合もありますから、この辺りは「経験則」も少し入っているかもしれません。
それと同時に、「冷間時の点火タイミング」を少し考えてみようかなと。
エンジンの「点火時期」について、サンクでも他の車両でもエンジンが動いている場合での記述はありますが、エンジンを始動させる場合の点火タイミングはどのくらい?
今どきの電子制御車は気にしなくてもいいと思いますが、「機械式ディスビ」での点火方式の車の場合。
その中でも、「バキューム進角装置」を持ったディスビの場合。
セルスタート時のディスビの回転速度は低いので回転によるガバナー進角は多分入らないと考えます。
バキューム進角はどうか?
スタート時の「負圧」が一番かかる状態なので、バキューム進角はエンジン始動時には、「イニシャル進角」に上乗せされている状態の位置で点火されているのか?
はたまた、バキューム進角装置も「機械式」なので、セルスタートくらいの時間ではさほど動作していなくて、ほぼ、「イニシャル点火時期」で動いているのか?
で、マイサンクのディスビは、電子化された123TUNEを装着。
負圧圧力も「センサー」にて検知している状態。
機械式よりかは圧倒的に圧力変化を検知している状態となると、セルスタート時には、バキューム進角設定値の「最大値」をイニシャル点火に「上乗せ」しているかな?
今まで、それの状態で始動性が良くなかったことはありませんが、少し設定変更させてみようかなと。
123TUNEは、PC接続によって「任意」に点火時期を変更させることが出来ます。
「クランク回転の進角」と「バキューム進角」とに分かれています。
さて、今回は、「バキューム進角」の「MAP start」の部分。
写真のバキューム進角グラフを、どの「回転数」から動作させるか?ということが可能です。
これは「機械式ディスビ」では絶対に不可能な事です。
今回、ネットなどで「スタート時の点火時期」を検索していた所、車種によってまちまちですが、ほぼイニシャル点火時期前後の値くらいが良いのでは?と勝手に解釈(笑)
「MAP start」を800と入力してみます。
こうすると800rpm以下ではセンサーが「負圧」を検知しても800rpm以上でなければ動作しない仕組みが作れます。
動画は、このプログラム変更を含めてエンジンの始動性がどうなるかチェックしている物です。
123TUNEの中に2個プログラムを保持できますので、0rpmスタートと800rpmスタートをスイッチ一つでどちらでも試せるのも、123TUNEの魅力の一つです。
で、どう変化したか?
いい感じなんだわ。(笑)
現在は500rpmとして、初爆が入った後はすぐさまバキューム進角が追加されるようにして、日々観察の日が続く感じかな。(笑)
この時期、天候と路面状態と、にらめっこしてでのテストなので、じっくりゆっくりやってみまい。