今年も残り少なくなってきましたね。
そして寒さも厳しくなってきました。
フランスより、ENG.マウントが届きました。
これで、マイサンクの部品は、バルブスプリングリテーナーがタフト処理から帰ってくればすべて揃う状態。
そのリテーナーも、本日発送された連絡が来ましたので、明日には手元に届くかなと。
サンクターボのENG.マウントですが車体に対してこんな感じで固定されます。
左側。
右側。
で、今回ENG.を降ろしてみるとこんな感じで切れていました。(笑)
サンクターボの右側のENG.マウントはちぎれやすいという事らしい。
それに伴って、「強化マウント(ゴム硬度が高い)」もアフター品では出ていますが今回はノーマル純正形状の物を選択しておきます。
左側は右よりも切れることは少なく、交換がしにくいとの事。
右側は切れても交換はし易いらしい。
それとミッションマウントは左側が切れていた。
右側は正常な状態。
今回ENG.マウントは搭載前に、このマウントに少し「加工」をしてから使う予定でいます。
昨日、今日の作業時間では取り掛かれなかった。
昨日、今日の作業内容ですが、ENG.を降ろしたついでではないですが、ラクーンさんチェックで、マイサンクもリアショック取付マウントボックスの下部に亀裂と言うか、鉄板の剥離が見られた。
峠~サーキット~ラリーなどの車体に負荷を掛ける走行をすると、この部分が切れてくるようです。
これもサンクの「持病」的な症状のようです。
200000Km近くの走行でこれくらいですから、どうでしょうね?(笑)
折角、ENG.も降りて作業がし易い状態なので修正をしておきますが。。。。。
当時のラリーでの車体の補強箇所のマニュアルが存在します。
ラリー用の車体製作だと、色々な箇所の補強が入りますが、当時の「補強材」が工場には存在します。
これが工場には普通にかなりの量がストックされています。(笑)
あまり使わなかったから余っているだけかも?(笑)
それでも「こんな物」を持っているのはラクーンさん以外にはないかなと。
「補強材」=通称ガゼットと呼ばれる物。
力が掛かってきそうな場所や弱そうな場所に肉厚的に補強や、リブ構造を追加したりして強度を増す方法。
その補強をするために、リアのアッパーアームを取り外します。
右側の図。
リアショック下側の取り付け部は、ピロボール化されていますが、2016年のサスペンションO/H時スポンジカバーを独自で取り付けていますので、異物の付着が無く状態が良好に保てれています。
お手製の「ダストブーツですね。(笑)
リアサスペンションの取り付けが、「台形の、この字」の箱型になっています。
それのモノコックフレームとの継ぎ目部分が剥がれてくる状態。
クルマ完成後車検時にブレーキオイルの交換もあるので、ブレーキホースも切り離します。
これによって、リアロアアームが車体真下へ垂れ下がってくれるので作業性が上がります。
作業のタイミング的には一番ベストな感じ。(笑)
で、今回あれほどレースパーツは「禁断部品」と言っておきながら当時物のガゼットを取り付けます。(笑)
ここの溶接ですが、当初は老眼もかなり来ているし場所的にも入り組んでいるので
半自動溶接(Mig)で行った方がいいのでは?と相談。
Migの準備をしてくれて、先ずは試しで適当な鉄板で様子見。
その後、ジムニーの中間マフラーのステーがもげかけていたので鉄板補強で溶接してみて。。。。
溶接が弾いて中々セッティングが出ません。(笑)
その後マイサンクにMigで行おうとしましたが、スパッター(火の粉)の「飛び」が思いのほか大危険な感じという事でTig溶接に切り替えです。
目線から距離を取って溶接することになりますから、「老眼」にとっては小さな部品の手元溶接よりかは各段にやり易いことが判りました。
補強のガゼットはこんな感じで取り付けます。
溶接前。
溶接後。
右側。
左側。
前側の当時の補強は、純正状態だと取付ができないため、L字の鉄板で切れていた所をサスペンション取付ボックスの内側から当てておきます。
この溶接をするのに、溶接個所の車体のコーキングを剥がす作業に、昨日5時間くらい要しました。
今日も溶接しながら追加で処理をしつつの作業。
今日は11時頃から18時半まで休憩なしの一人マイサンク作業が続きました。(笑)
追加作業として、リアアッパーアームを固定するM12のBTを取り外すのに苦労するのがサンクターボ。(笑)
中々「するり」と簡単に抜けてくれる代物ではございません。
スライディングハンマーを掛ける「隙間」作るのにも一苦労する状態。
私の時代に、もう一度「外す」かどうかわかりませんが、ラクーンさんと相談して「整備性」を上げる「工夫」をしておきます。
M12のシャフトのナットの対角は22mm。
それより小さい、スライディングハンマーをセットできる「カラー」を取り付けておきます。
工場で使用しているディープソケットはそのまま使用できるサイズのカラーを取付。
これによってシャフトを引き抜く時の時間的労力が無くなります。(笑)
後は溶接すると、モノコックフレーム内にも焼けが入ってしまっています。
そのまま状態で放置しておくと、やはり錆の原因になりますので、できるだけジンクスプレー(亜鉛塗料)を吹いておきました。
今日はここまでで時間切れです。次回までにラクーンさんの方で塗装前の隙間コーキングををしてもらっておきます。
それで数日養生してからラーピッチ塗装等の仕上げに入る予定です。
続く。