
今まで、どういうわけかEXの遮熱カバーを外す機会が無かったもので、EXがどんなのが付いてるのかは知りませんでした。
サンク購入時に純正のEXパイプとサイレンサーは部品で付いてきましたから、なんらか変更されたEX-Assy.が付いていることは判っていたのですが。
前オーナーの「手帳」にはEXとしての記載がありません。
ENG.フルO/H時であれば、'97年9月~11月にかけて実施されてますから、この辺りか?
ラクーンさんに行った時サイレンサーが同じ形状のサンクを見かけて、これと同じ様なタコアシが付いていると予想していましたが、形状が異なるようです。
材質はSUS,磁石がくっつかなかったから、#300系のオ―ステナイト系かな。
ステンでも磁性がある物が#400系のフェライト系・マルテンサイト系というものがあります。
#400系は対腐食が#300系に対して劣りますが、価格が安いのと、加工が#300系と比べるとやりやすい傾向があり、純正のマフラーには良く使用されてます。
#300系は耐熱性、対腐食性とか優れていますからキッチンのシンクとかから色々なものに使用されてます。
ただ、加工時に加工硬化といって曲げたり、プレスしたりすると素材が硬くなってしまう性質があります。
途中で加熱工程とかを加えれば元の素材の硬さに戻りますが、この辺りをうまくやらないとクラック(ひび)が製品に発生したりします。
うんちくはまた後で語るとして。
この曲げはどう見ても3次元曲線を描いてます。
ということは、当時であれば「手曲げ」されている物と思われます。
通常パイプを機械で曲げるのに、パイプベンダーマシンという機械を使ってまでますが、「曲げ」と「曲げ」の間にはパイプが真っすぐな所が無いと通常は曲げれません。
つながず1本もので曲げようとすればΦ38.1外径のバイプであれば最低1D(L-38mm)以上無いと不可能です。
特殊なクランプを作れば可能ですが通常はそのようなことはせず、数本の曲がったパイプを繋ぎ合わせて作るのがポピュラーなやり方です。
現在ヨーロッパのショップで制作されている€499.8位だったかな?タコアシを見てもらえれば判りますがパイプをつないで制作しているのが判ると思います。
で、この付いてるEX。どこ製かは解りませんが#1パイプ良くつぶさずに曲げこみました。
「手曲げ」はパイプに砂入れてバーナーであぶって曲げますがSUSは硬いし砂の詰め方が甘いとパイプの曲げが「コブラ」のように平たくつぶれてしまいます。
4本を3次元曲線で曲げこんでいますのでかなりの「職人」さんの仕事に思えます。
集合してからタービンまでの距離を出来るだけ近くしてとか集合してからはΦ63.5位かな、かなりの太さでタービンに繋がるようになってます。
溶接はTig溶接、溶接個所が少ないから長期使用でもクラックが発生しにくいです。
またクラックが発生しにくい要因として各パイプが制作時にヒートベンドされていること。熱を加えて曲げているから車に取り付けてエンジンの熱での初期ひずみがほとんどない。
機械曲げの、溶接個所が多いものは、はじめて車に付けた時にエンジンの熱で初期伸び(応力の発生)を取ってやって再度正規の位置に取り付けないと、応力でターボのステーにクラックが入ったり、溶接個所から割れたりしますから注意が必要ですよ。
他のタコと比較したことがありませんから、これが良いものかどうかは判りません。
ターボ車はいかに低速からタービンを回すかの方が大事ですから、本当はMAXIのようにターボをもっとエンジンに近い位置に持っていくのが一番いいターボ用のEXと思います。
サイレンサーは純正のコピー形状で制作されてますからこちら側をもっと抜けの良いものにしていけば、パワーは上がると思いますが、「うるさい」のは嫌いですのでこのままかなと。
乗ってて不満な感じは無いEXですからいいと思います。
Posted at 2017/09/27 22:39:12 | |
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