今年に入って、2回目のマイサンクO/H作業で工場にお邪魔です。
腰下シリンダーブロックに、クランクとカムシャフトの組み込みが完了していました。
ピストン&コンロッドの装着は未だですが、コンロッドメタル、メインジャーナルメタルは、新品に交換&予定です。
たいした傷も無く全然使用できる状態の物ですが、思い切って交換。(笑)
メタル自体にきついあたり面は無い状態。
クリアランスがいい感じで組み込まれていたと思います。
少しの擦り傷みたいなものはTiリテーナーの摩耗によるTiの粉が入り込んだ物と考えています。
交換品。
写真左上部に、シリンダーヘッドへオイルを送る「穴」が開いていますが、そこにMAXI用ENG.では「オリフィス」を挿入してヘッド側へのオイルを少なくして、クランクやカムシャフトなどに送るオイルを増やす加工がされています。
ヘッド側にオイルが純正の状態ほど必要が無いと判断されているようです。
MXAIのENG.製作時のマニュアルに記載されている事項です。
マイサンクにも2015年時のO/Hに同様の加工を施しています。
今回短期レース車と街乗り車の違いでこのオリフィスを少しだけ径を大きくして今までよりも少しだけヘッド側へのオイル量を増やしておきます。
今までもトラブルがあった訳ではありませんが、レース車の様な頻繁なO/Hが出来るわけではないので少し加工してもらいました。
OHV-ENG.の為カムシャフトはこの位置に装着されています。
こんな古臭いENG.でもラリーで350馬力以上、プロダクション車両では予選時450馬力以上を発生していたようです。
鋳鉄ブロックですからかなり丈夫な腰下のようすね。
クラッチカバーには、グリスアップされたレリーズベアリングの組み込みも完了です。
私の作業は、先ずはブリーザー系のホース類を手持ちの予備品と交換していきます。
一部は、早々に傷んで使用している所もありますから、残り物を交換です。
交換の際には、締め付け部は全て板クリップ締めに交換しておきました。
スロットル周りの取付部も微妙な傷みが発生していたのでチェックして正解でした。
エアークリーナーボックスへ入るホースクランプも板クリップへ交換しておきます。
オイルパンとクランクケース前側(カムチェーンケース)のカバーの再塗装。
オイルパンの「ドレンBT」部。
マイサンクになる前の過去の整備等で、オイル漏れの対策でドレンBTの「ねじ部」に液体パッキンを塗って締め付けていた事でオイルパン側の「雌ねじ」にオイル排出用の「溝」が液体パッキンで目詰まりしているのを見つけました。
オイル交換時にオイルが少し残るだけの事ですが、せっかく純正で良い加工をしているのですから改善しておきます。
雌ねじに4か所「切れ目」が入っています。その部分に詰まっている液体パッキンの「カス」を取り除いておきます。
取り出した液体パッキンの塊。
オイルパン内側の写真。
この「穴」があることで雌ねじの高さ分に溜まるオイルが排出できます。
又、ドレンBTの位置もオイルパンの一番低い位置についている状態では無いので、こういった加工がなされている経緯があるのかもしれません。
今更ながらに、細かい所の「発見」が有ります。
本日はここまで。
続く。
Posted at 2023/01/12 21:17:17 | |
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