
モンデオMK3の2Lエンジン”デュラテックHE”は、当時フォードの資本下であったマツダが基本設計したアルミブロックのエンジンで、2000年頃デビューした。
現在は直噴加給され、フォードのダウンサイジングエンジンの核として、またフォード資本を離れた元グループでも色々と採用されている。ジャガーのXJまで2L直4だ(汗
開発元のマツダは完全新設計のSKYエンジンを2Lの核にするようなので、もう完全にフォードが育てたエンジンということになろうか。
で、日本仕様のカタログに載っていたパワー&トルクカーブがタイトル写真の通り。もうね、色々ツッコミ所が多すぎる。
パワーは6000回転で145馬力。まぁ、2Lのセダンに積まれるエンジンとしては平均的。5千回転を越えたあたりからのエンジンのノイズと振動はあまり気持ちの良くない感じで、高速道での急いでの合流以外では積極的に使いたいとは思わせない仕様だ。
トルクカーブ、なんですかコレは?こんなの有り?
2500回転からストンと落ちて、2800回転でまた盛り上がっていく。4ATと組み合わせると、日本の高速で一番使う95~110キロくらいのところでトルクが落ち込むことになる。酷すぎ。
おそらくMTだったら、このトルクの谷が
まわさないで走るときのシフトポイントとして判りやすいんだろうね。
で、4ATはこのトルクの谷のところで意図的にルーズにすることで誤魔化しているんじゃ無かろうか?だから100キロ巡航(2600rpmくらい)での燃費が伸びないし、ここで追い越し加速しようとして踏み込んでも反応が鈍いのだなぁ。
自分がモンデオの前に乗っていたDC5のiSのパワーカーブと比べると、その特異性が良く判る。
縦軸横軸の比率がちょっと違うけど、モンデオのトルクの谷が踊っているのが良く判る。
というか、K20Aのレギュラー仕様はフラットトルクで高回転まで回り馬力も出ている、良くできたエンジンだと思う。
現行のR20系が如何に排ガスや燃費性能に振り過ぎて、つまらないんだよなぁ。タイプR用のK20Aばかりもてはやされるけど、レギュラー仕様のK20Aも地味に凄いと個人的に思う。
このあたり、さすがはホンダと言える時代だったんだなぁ。
そんなホンダも、CVTで誤魔化すようになってからアクセルペダルと加減速の感覚が遊離してしまってエンジンの楽しさが判らなくなってきた。
しかし、次期FIT系のATはデュアルクラッチの直結ギヤになるそうだから、エンジン本来の性能も仕上げて、楽しい低燃費車を作り出してほしいね。(俺は買わないけど)
本日の結論:モンデオMK3の2Lは、トルクの谷を誤魔化すATのルーズなトコロが勿体ない。コレが判ったところで、80キロ経済巡航を高速道でするほどの気持ちにもなれない。
おまけ:superchipでマップを書き換えた前後のトルクカーブ。多分シャシダイ実測だけど、ノーマルでもトルクの谷はカタログほど酷く無さそうだけど、そこの落ち込みをマップの書き換えでフォローしているのが良く判る。
追記:カタログからスキャンしたモンデオのパワーグラフが斜めですみません。
Posted at 2012/11/13 14:32:51 | |
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モンデオ問答 | 日記