2013年07月20日
マツダが完全新設計のSKY-Dを投入してから、自動車に興味が無い人でもディーゼルという選択肢に目が向いてきているようだ。CX-5やアテンザでディーゼルの比率が高いのは、あのRVブーム時代にディーゼルエンジンの持つ良さを思い出してしまった人たちだろうか?それとも、『助成金でお得+燃費が良い』という謳い文句に、判子を押す手がつい動いてしまうのか?
雑誌やネットでディーゼル車の試乗記(もちろんプロが書いているもの)を目にすると「エンジンの振動が大きめ(小さめ)」「カリカリ音が聞こえる(わずかに聞こえる)」「加速は良いが、頭打ちが早く長続きしない(ディーゼルの割には高回転まで綺麗に回る)」というような内容が文章のどこかに書かれていることが多い。
確かにSKY-Dは従来のディーゼルエンジンとは全く違うコンセプトで作られ、ガソリンエンジンに近い使用感覚を得られるのかもしれないが、同じ内燃機関でもガソリンエンジンとディーゼルエンジンとではサイクルが全く違う。クルマに積まれているパワープラントとしては同じ扱いで良いけれど、ガソリンエンジンを基準にした軸でディーゼルエンジンを評価するのは無意味な事に気づかないのだろうか?
マスコミ各方面には「ガソリン車と比べてココが違うからディーゼル車では気になる」という視点では無く、『ディーゼル車を選んで、デメリットしか無い使い方』を広く啓蒙して欲しい。
自分的に営業車のディーゼル選択はどうかと言うと、積極的には選びたくない項目が多い。ざっと思いつくだけでも、
・車重(特に鼻先)が増える傾向にある。(当然タイヤやショック、足回りの消耗も早い)
・バッテリーが大型になり、容易に入手できる安価な交換品が少ない
・冬期に関東で給油してそのまま青森に行く、と言うような状況でリスクがある。
・DPF再生で発進やエンジン停止を待たされる事がある。(レンタルのトラックで何度か経験有り)
・冬季の暖房効きはじめまで時間がかかる。早朝深夜に暖機してから乗り出すのは近所迷惑。
デメリットだらけのように見えるが、ディーゼル故のメリットだって沢山思いつく(挙げないけど)
さしあたっては、ガソリン比での燃料費節約は魅力的だが、それで失う軽快感はトレードオフできるだろうか?と言う点につきるだろう。MTなら操る楽しみが増えるだろうが、それはガソリン車だって同じ事だ。
と言うようなことを、アテンザの2Lガソリンに乗って感じた。アテンザが発売される前は、6MTが選べるならディーゼルも良いかなと思っていたが、ガソリン車に乗った今は心変わり。だからアテンザのディーゼルは次期営業車の選択肢からは外し、試乗したい気持ちは無くなった。
買うつもりが無いクルマは、試乗しない主義だし。
~本日のまとめ~
・今回は、発売前はあんなに期待していたMazda6のディーゼルを何故営業車候補から外したのか、と言う点を自分に納得させるために文章にまとめたのでした。ヤマもオチも無し。
・新型アクセラのディーゼルはどうだろうか。E36の325を代車で返却した直後に318を運転して、鼻先の軽快感によろこびを感じる自分には、ガソリン1択だと思うけど。
・日産リーフに乗ったあとでノートに乗って、「エンジンの振動が気になる」「排気音が室内に漏れる」「アクセルと加速が直結していない」などというコメントを雑誌や自動車専門サイトのインプレで書くような人が居たら、奇異な目で見られるだろう。しかし、EVやFCVを基準軸に、内燃機関自動車の評価をするライターがこれから出て来るかもしれないね。
Posted at 2013/07/20 11:04:59 | |
トラックバック(0) |
間違いだらけの営業車選び | 日記