Z32、P10プリメーラなどの日産車のデザイナー、前澤義雄先生が亡くなったとのこと。
ご冥福をお祈りします。ゆっくりお休みください。
私は先生と勝手に呼んでいますが、別にカーデザインで指導をうけていたわけではありません。当時日産を辞めてフリーに成られてすぐの頃だったのでしょうか、法政大学の工学部で特別講師として1コマだけ教鞭を執られておりました。その『自動車工学概論』の講義を受けていたので私にとっては”前澤先生”なのです。
自動車工学と言いつつ、最初の20分くらいは試乗してきたクルマの話やデザイン論などで、そちらの方しか印象に残ってません。特に911のデザインについて語り出したときは、機能と機構とデザインと性能、すばらしい、と真横からの911のラインを黒板にすらすらと描いていたのですが、シンプルな線で描かれているのに、プロポーションは完璧だったのが印象に残ってますね。
まぁ、デザイナーですから綺麗な線が引けるのは、当たり前なのでしょうけど、黒板にチョークでも描けるんだなぁ、と。
ある日の授業(の前説)で、グリルからボンネット、A ピラーまでのデザインの話で盛り上がってたので、勇気を出して手を上げて質問しました『そのあたり、クーペ・フィアットはどうなのでしょうか?』
前澤先生はちゃんと質問に答えてくれ『フィアットクーペ? あぁ新しい方のクーペの方ね、こんな感じでタイヤハウスまで引っ張ってるヤツ。(とサラサラッと描いて)。
アレは駄目。やりたいことは判るが昇華しきれていない。しかし、同じフィアットでもバルケッタは美しい、まさに船だ』 と、今度は念入りにバルケッタのデザインラインを黒板に描いてくれて、いかにバルケッタのデザインがすばらしいか、練られているか、製品コンセプトからデザインまでの流れを説明をしてくれたうえに、古い方のフィアットクーペ(おそらく850クーペの話だったかと)の話まで展開してくれました。
他にも『フェラーリ デイトナ 首都高ガス欠乗り捨て事件』とか、『三菱GDIエンジンは革新的だ発言』などなど、授業後にも質問に行ったことがありますし、前澤先生の話のネタは割と覚えているのですが、まぁ、気が向いたらここで書くかもしれません。
講義の内容は覚えていないんですけどね。確かAを貰っているはず。
こんな感じの講義だったので、ベストカー誌の『デザイン水掛け論』は、前澤先生の語り口を思い出
して、楽しめていました。是非水掛け論を書籍にまとめて欲しいのですが。
バリッとしたシャツとスーツを着て背筋が伸びている、格好いい人でした。残念です。
~本日のまとめ~
・ボチボチ冬タイヤに交換しないと。週末に出来るか?
・新しいアテンザにクルクルポンが付いた。4WDのディーゼル6MTも有るようだし、クーペの噂も。4WDでフロアを作り直したのなら、クーペ有るかもね。是非ガラスハッチにして欲しいのだけど。
Posted at 2014/11/21 23:12:06 | |
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