ある日の国道一号線・・
小さな車がコトコトと・・
スイフトの2回り小さい・・
軽自動車よりも小さい車・・
懐かしい初代MINI・・
Classic 35と書いたステッカーが貼られています。
クリーム色の革のようなヘッドレストが見えます。
1994年に日本で発売された MINI 35 Classic というモデルの様です。
MINIは、1959年にBMC(British Motor Corporation)で開発コードADO(Austin Drowing Office)15として開発されていた車が、Austin Mini 7として発売されました。
この車、1994年に販売されたMINI誕生35周年記念モデルのようです。
内装は革張りの贅沢な限定車のようです。
1959年に経済車として発売された車が、35年経つとおしゃれな趣味車になりました(^^)
小振りだけど贅沢な空間です。
ハンドルは水平なトラックみたいな操舵感です。
当時のAustin Roverのシンプルなハンドルと後期のメーター類が多く、日本仕様のエアコン付インパネ。
1951年に850ccで開発されたAシリーズOHVエンジン。
開発されて41年後の1992年にインジェクション化されます。
Austin Mini 7が発売された1959年にすでに8年落ちのAシリーズを使っていたMINI。
2000年に製造終了されるまで41年も生産されたクラッシックカーでした。
MINIの後継車として1980年に発売されたAustin Metro。
1959年に発売されたMINIは、後継車の1980年にMETROにバトンタッチさせる予定でした。
しかし1980年に発売されたMETROは、エンジンは1951年開発のA型。ミッションも1950年代のMINIと同じ4MT。
イギリスでは同クラスの小型車がなかったのでヒットしましたが、オペルやフォード、ルノー、プジョー、FIATなどがある海外では全く見向きもされませんでした。
私は1990年代初めに、英国でMG METRO Turboを所有していましたが、1980年代にしても古すぎる1951年開発のA型OHVキャブエンジン+Turbo+4MTでどう見ても古さを隠しきれませんでした。
Austin METROが出た時点でMINIは一部のマニアの車になり、1980年代初めに生産中止になる予定でしたが、バブル時期の日本でブームが起こり、1990年まで生き残ることになりました。
1996年発売の Cooper 35th Anniversaryバージョン。
John CooperがチューンしたMINI Cooperが最初に発売された1961年から35年目を記念する限定モデル。
やはり本国でのこういう景色が似合いますね(^^)
1996年、Mini Cooper 35th Anneversary、英国仕様の内装。
日本でも同じ豪華で贅沢な内装でインパネが木目調になっています。
MINI版、バンデンプラといった感じの趣味車です。
日本でも海外でも、1994年発売のMINI生誕 35周年記念車と、1996年発売のMINI Cooper 発売35周年記念車を混同している車屋さんが多いようですね。
私は1995、6年頃、英国が懐かしくてMINIの新車を試乗してみたことがありました・・
そして驚いたのはそのハンドルの重さ。
英国でMINIの2回り大きいMETRO、それも重いターボ車、太いタイヤの同じノンパワステに乗っていましたが、ハンドルが重いと感じたことはなかったです。
日本では、街中や路地の狭さと速度の遅さでノンパワステのハンドルがすごく重く感じました。
1980年代中ごろから主に日本仕様の需要のおかげで生き延びた初代MINI。
RoverがBMWに買収された1994年以降も製造が続けられ、ROVERグループの乗用車として1990年代後半でも唯一ある程度の数量を輸出できるブランドだったMINI。結局はBMWがRoverを手放した2000年まで、41年間も生産が続いたクラッシクカーになりました。
2000年にROVERをただ同然で手放したBMW。
MINIブランドと一部のブランド(ライレー、トライアンフ、メトロ、マキシなど)はビジネスになると見込んで権利を保持しました。
そのMINIブランドで全く別の小型車をFFベースで立ち上げて大ヒットさせました。BMWはROVERの買収で大赤字でしたが、1980年代からROVERに技術支援をしていたホンダの最新鋭のFF車の技術をすべて手に入れました。
1959年に発売され2000年まで41年続いたMINI。
その間に、Austin、BMC、BL、Austin Rover、Roverと5回も会社名が変わり、英国政府やBAe(British Aerospace)、BMWも含めて多くのオーナーが変遷しました。
英国には、モーガンやケーターハムなど、いまでも数十年前の車を製造しているメーカーがあります。
そしてMINIはやっぱりこんな英国らしい風景が似合います・・(^^)