数年前のフレンチアルプスのふもと。
スーパーの駐車場。
日本では見ない車が止まっていました。
ダチア・サンデロ。
ルーマニアにあるメーカーの小型経済車です。
ダチアは東欧諸国の自動車メーカーには珍しく、共産主義のソビエトの植民地になってからの1966年に設立された自動車会社でした。
当初はルノー8やルノー11のノックダウンー>ライセンス生産を行っていましたが、20世紀後半には、他の東欧諸国と同じような独自の(西欧諸国に比べてとてつもなく遅れた)モデルを生産していました。
1999年にはルノー傘下になり、ルノーの普及版ブランドとして、東欧や発展途上国エリアを中心に、また欧州先進国の普及価格ブランドとしてシェアを拡大しています。
そんなルノーの普及版ブランドとしての、ダチアの初代サンデロ。
外装も内装もルノーや日産ブランドの車に比べて明らかに簡素で、普及ブランドあることが一目でわかります。
ダチアは西欧ではフランスを中心に時々見かけますが、一番よく見るのはDASTER(ダスター)という安い4WD車。
サンデロはルノー傘下の新生ダチアの小型車としては2代目、ロガンに次ぐ2番目の小型車です。
写真の初代サンデロはフランスでも時々見る小型車。
AUDIのアルミニウムボディーの高級小型車A2、の隣に止まっている偶然も興味深いです。
この車はフランスでも人気が出た格安4WD車、DACIA DUSTER。
ルノー日産Bプラットフォームを使用しています。
マーチ、クリオ、ジューク、キャプチャー、ADバン、ノートなどに使用されています。ジューク、キャプチャーの親戚みたいなものでしょうか。
ルノーの普及版ブランドは、ルーマニアのダチアに次いで、インド日産のDATSUNがあります。
インド製の日産ブランドをDATSUNとして、価格を抑えたモデルで市場を開拓する目的ですが、それほどうまく行っていないようです。
片山豊氏がアメリカで日本車市場を開拓した日本の誇りDATSUN、をインドでの普及ブランドに使用するルノー本社には怒りを感じます。
ルノーはアジアにおいては価格競争力とシェア拡大の低価格路線を推進し、日産のエントリーカーであるマーチ、Micraをタイ生産の輸入車とし、日産車への入門者を軽視しているのも個人的に非常に不満です。
最近では、円高が是正され相対的に経営が苦しくなった韓国のルノーサムソンを救うために、北米販売の日産ローグをルノーサムソンに製造させたり、益子修に売却された三菱の北米向け車種をルノーサムソンに製造させたり、日産や三菱の日本ブランドを軽視し、棄損しているのが非常に心地よくありません。
また、現在の日本生産の日産車には、ルノー本社の意向で韓国製の部品が非常に多く使われています。
日本の三菱の技術をすべて韓国の現代自動車に売り渡し、最終的には三菱自動車の社長、会長に就任し、三菱自動車を没落させ、株価を暴落させ、価値を最低限に落としてから、ルノーのゴーンに格安で売却した、自動車免許も持たないCEO。三菱のエントリーカーをタイ生産の輸入車にしたのも、生まれてから一度も自動車を運転したこともなく、自動車の楽しさもマーケティングも一切理解しようともしなかった元総合商社マンの置き土産です。
三菱は益子会長が引退前にルノーに売り渡され、ルノーは三菱をアジア向け普及ブランド(安物ブランド)と位置付ける、と発表しました。
世界中で三菱のアイコンであったランサーエヴォリューション、日本や欧州で人気のパジェロ、アメリカの三菱の象徴だったエクリプス。これらの車種は益子社長時代にすべて廃止され、三菱はすでに何の特徴もないアジアの会社、に成り下がっています。益子会長なきいま、三菱は親会社のルノーに対抗して復活できるのでしょうか?
日産もFORDやGMなどアメリカ企業に買収されていれば良かったのかもしれませんが、、
ルーマニアのダチアの話をするつもりが、日産や三菱のお話になってしまいました(><)
Posted at 2021/01/19 21:37:19 | |
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