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イイね!
2015年12月24日

スタッドタイヤの想い出

覚えている人も多いと思いますが、平成12年の春以前はスパイクタイヤと言うのが普通に使われていて、普通の乗用車用では120本~160本程度スタッドピンを打ち込んだタイヤが使われていました。

タイヤについているスパイクピン用の穴の深さが2種類あって、ラジアル構造のタイヤは浅く、バイアス構造のタイヤはやや深いのです。

タングステンカーバイド製のピンは直径が3mm程度で、鉄母材の直径は6mm程です。母材の底には9mm程の直径のフランジがつけて在り、スパイクピンを打ち込むときには、打ち込み機の先端に在る3本のフィンガーが窄まっていて、それをスパイクピン用の穴に押し込んでトリガを引くとフィンガーが広がり、ゴムの穴を3方向へ均等に広げ、そこにピンを押し込む仕組みになっています。

ラリー用に作られたスパイクピンには、ピンがマカロニ状になったパイプのようなタイプ、ノキアハカペリータとか、ピラミッド型のピンでは、サンドビックなどが有名でした。

そうしたラリー用のピンはフランジも上下二段のダブルフランジが抜けにくいので良く使われていました。

私はニッサンが240Zでモンテカルロラリーにエントリーしていた時に大量に作ったスタッドタイヤの払い下げ品を使ったことがあります。
FR70/14と言うサイズでしたが215/70/14程のサイズでした。SUMITOMO DUNLOP PW72と刻印されたそのタイヤは、ピン用のマークにドリルで穴を明けてピンを打ち込むのですが、フルスタッドでは1200本程の円錐型のスタッドが打ち込めます。
私が使ったものは800本程度打ち込まれたものでしたが、それでもそれはタイヤと言うより、剣山とかハリネズミとか言う方がしっくり来るようなもので、アスファルト舗装されている道路では全くトレッドゴムは路面に届かない代物で、舗装路面でパワーを掛け過ぎるとすぐにホイールスピンを起こし、道路表面が激しく削れて白い粉塵を猛然と立ち昇らせ、テールを大きく流すので舗装路のほうがアベレージは上げられないものでした。

私は箱スカの時代に友人が福島県の北方の現場で雪で立ち往生していると聞いて4本のスパイクタイヤをルーフキャリアに積んで福島に向かい、トランクと座席にPW72を1本づつ積み、郡山からの中山峠直前でそのハリネズミのようなPW72を後輪に2本つけてチュリニ峠をアタックするようにして猪苗代へと走りましたが、北方市内で一緒に走った時、後ろから見ていた友人曰く、除雪された場所では、派手な火花を散らしながら走っていたのだそうです。

中山峠の入り口近くのレストランで食事をして、そこでそのハリネズミの様なタイヤに交換したのですが、レストランの板前さんらしき人が出て来て、「スパイクタイヤなんかじゃここは登れないよ」とか言ったのですが・・・私のハリネズミタイヤを見て、「ナンダコリャ??!!」と言い。

私が「これでも無理ですか?」と自慢げに言うと、「それなら大丈夫だ~・・・。」と言ってびっくりしてました・・・。それはそれは物凄いタイヤでした!!


実は、今でもスタッドタイヤが禁止になったという訳ではなく、舗装路面を削って粉塵を出さなければ違反にはならないはずです。

つまり舗装路面が露出していない場所に限って使う限りはスタッド付きのタイヤでも問題はないのです・・・。

ただ、舗装面が露出した道路へ出た瞬間スタッド付タイヤでは違反となってしまうのです。そんな訳で舗装路でスタッドをひっこめるタイヤも試されましたが、普及はしませんでした。
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Posted at 2015/12/24 00:33:21

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