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2023年09月19日

”変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る…第30弾!!

”変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る…第30弾!!

今回の”変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返るも前回マツダキャロル600に続いてかなりの古(いにしえ)ですゼ(^^;




日本のスペシャリティカー元年としてカーマニアに認識されているのはトヨタセリカ、三菱ギャランGTOが発売された1970年(昭和45年)、しかし実はその言葉すらまだ確立せれていないながらこれらよりも8年も早く”元祖”スペシャリティが誕生していたという訳です!

スペシャリティカーの定義は簡単に書けば普及型セダンをベースにスポーティなエンジン、スタイリッシュなデザインのボディを載せたモノ=シャーシが普及型セダンの為大量生産でき専用シャーシを持つスポーツカーやGTカーに較べ格段にコストダウンができ安価で高性能車をユーザーに提供できる、先記のセリカやGTO発売以降、この手法は全メーカーに波及し日本でスポーツカーと言われた過去スポーティモデルはほぼスペシャリティカーだった感じですな。


って訳で国産初のスペシャリティカーだったこのクルマ↓がお題!

『プリンススカイラインスポーツ』
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このクルマの変態度はかなりのモノ、何せ全生産台数60台という正に試作車レベルの存在で現存は博物館だけ?ナンバー取っての路上現役は限りなく0に近いんではないかと推察します。

スカイラインスポーツ(以下SPと記載)はまだ日産と合併する前のプリンスの前身である富士精密工業が1957年(昭和32年)に発売した高級乗用車、初代BLSI-1型「スカイライン」をベースにしたモノ、BLSI-1は従来から皇族にも納入されていた「プリンスセダン」の設計を一新、現代的なセミモノコックボディに独立懸架を備えた足回り、当時の小型枠一杯の1.5L 4気筒OHVの当時としては高psとなる60ps GA30型エンジンを搭載、先発で発売されたトヨペットクラウンや後発の日産セドリックと肩を並べる国産高級車の走りでした。

昭和32年にデビューした初代スカイライン
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その後1958年に小型枠改正により排気量上限が2L未満まで引き上げられた事により1.9Lに拡大されたエンジンを搭載、同じボディながら外観意匠を変更した派生モデル「グロリア」が登場、高級仕様はグロリアに任せ従来の1.5Lモデルを継続するスカイラインはライバルをコロナやブルーバードに定め庶民派へとカテゴリー変更しています。

しかしそんなスカイラインに1962年に追加されたのがSP、BLSI-1のシャーシにイタリアにボディ製作を依頼、有名デザイナーのミケロッティとアレマーノ社の共同製作のハンドメイドによる美しいデザインのスタイリングはまだまだ2ドアスポーツなんて夢の時代の国産車市場をアッと言わせるに充分な内容、ボディは2ドアクーペとコンバーチブル(オープン)の2パターン、独特なツリ目のFrフェイスはかなりのインパクトで発売の前哨戦である1960年のモーターショーで高い注目を集めました!
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しかしSPは発売されてもほぼイタリア職人伝授のハンドメイドという点からとんでもない高コスト、クーペで185万円、コンバーチブルで195万円という価格からよほどの富裕層でないと購入できない現実離れした価格、この金額は当時市販最高級国産車であったプリンスグロリアが115万円だった事からも如何に高価格が判断できるでしょう。
輸入車をも超える金額でもあり当時、まだ国産車に全面的な信用がない時代に2ドアの言わば”道楽”車にこれだけの支払い能力のある上流階級は輸入車を選ぶのが常識、SPはまったく売れず先述の通り僅か60台(クーペ35台、コンバーチブル25台)でその生涯を閉じています、クルマの訴求が10年以上早いSPの存在、その後1975~からなる高級パーソナルクーペ市場が賑わった(マツダ2代目コスモ、トヨタセリカXX、三菱ギャランΛ2600、日産レパード、トヨタソアラ等) の先駆けなるSP、”スポーツ”の名を冠させてはいたながら所謂スポーツモデルではなく後のこれらのような贅を尽くした高級パーソナルカーであり元祖スペシャリティ(ベースはグロリア1900ながらこれのベースがスカイライン1500なのでスカイラインスポーツとされていました。)

さすがのワタシもこれは触った事ないし見たのは過去、日産ギャラリー展示のクーペのみ、コンバーチブルの実物は未見、60台のうち何台残っているのか?興味深いですね~…

日産ギャラリーのクーペモデル
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コンバーチブルモデル
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スカイラインスポーツの概要

全長4650㎜
全幅1410㎜
全高1695㎜
ホイールベース2535㎜

エンジン
GB4型 水冷4気筒1900cc OHV 94ps

タイプ
クーペ(クローズドボディ)/コンバーチブル(オープン)

駆動方式/ミッション
FR/4MTコラム

サスペンション
Frダブルウイッシュボーン Rrドデオンアクスル

日本車でありながらも本場イタリアの雰囲気が色濃いインパネ!
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グロリア1900(後にスカイライン1900も誕生)から移植のGB4型エンジン!
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商業的には大失敗だったSP、スカイラインの希少モデルと言えばケンメリGT-Rが真っ先に思い浮かぶでしょうがこのSP、何せ60台ですからねぇ、当時でも見かけたヒトいるのか?ってレベルですが昭和30年代の貧しい日本でこれだけエレガントであり日本のクルマに”デザイン”という概念を与えた最初のクルマではないかな?と感じます、さすがのワタシも産まれる前に消滅しているしくどいながら60台しか生産されなかった超希少モデル、変態というには失礼に充るかもしれませんが今これに乗っていたら変態道の極地!!である事に間違いないでしょう(^^)v

変態度指数:★★★★★
ブログ一覧 | 変態車 | クルマ
Posted at 2023/09/19 21:25:38

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