今日は午前中にダンクのオイル交換に行ってきました。
ダンクはターボなのでオイル交換だけはマメに行ないたいと思っていたのですが、既に交換予定距離を1500Kmオーバーしていました。本当ならば車検が来月頭に控えていたのですが、そこまで待てなかったので今日ホンダに行ったら、幼馴染の工場長が今月19日に車検を受けてくれと言うではないですか。まぁ、支払いは車検代と一緒にしてくれると言うし、車検までオイルの汚れを気にしながら乗らなくても済むのでよしとします。
あ、私のアコードのエンジンマウントはどうやら来週末か再来週頭に交換予定。
マウント代にダンクの車検に、それから4月はアコードの車検に、そして自動車税・・・。
ついでに言えば娘の電子ピアノが明日届くわけで・・・。
春なんて来なけりゃいいのに~!
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前置きが長くなりましたが、オイル交換をしてもらう間にNボックスを試乗してきました。本当はこの車に興味があったわけでもないのですが、商談客やら点検客が凄く多くてオイル交換時間が少々かかりそう・・・。ボ~っと店内にいるのが苦手な私はいつも店外の試乗車や展示車を見て回っています。で、ちょうどNボックスの試乗車があった事と、先日Nボックスの事をボロカスに書いた私ですので、その責任をちゃんと負う意味でもどんな車か知っておこうと思いました。

試乗車はカスタムのG・LパッケージというNAモデルで、なんと4WD。ネットで調べると重量990Kg・・・。まぁFFでも930Kgですから、元々重たい車ではありますね。タントもこのくらいあるのかなぁ。
ディーラーオプションでしょか、何やらバンパーコーナー部に妙なデカールが貼り付けてあります・・・。

スタイルの話はなるべくしないようにしますが、印象を一言で言えばコミカルな箱車。タントやパレットの方が洗練されたデザインだと思っているのですが、まぁこれは好みということで。

凄いね・・・

室内空間に拘ると、車はこうなっちゃうんですね・・。

インパネデザインは最近のホンダ車同様“こってり系”。これだけ複雑な面が入り混じると、何が良いとか何が悪いとか私には分かりません。悪い言い方かもしれませんが、デザインのまずさをカバーできるのがこのこってりデザインだと思えて仕方がありません。

ただ、安っぽくなりがちな黒いダッシュボードにウルウルした黒木目調の装飾パネルとアクセントとなるシルバーの縁取りパネルの組み合わせは、このこってりデザインには悪くないかなぁと私は感じますがいかがでしょうか。

シリンダー形状の奥深く配置されたメーター。私はあまり視認性に優れたメーターとは思いませんでした。筒の中を覗き込むような感じで、筒の手前のリングと奥にあるメーターの位置関係から立体感がありすぎでちょっと疲れるというか、正直見易くは無い。とにかく目の前がでこぼこ賑やかで色んな情報が目に入ってくる印象です。これはフィットにも同じことが言えるかな・・。
メーターは速度計指針の中心部にホンダお得意のコーチング機能が付いていました。低燃費状態だとグリーンに、そこからアクセルを踏むと徐々にブルーに変わっていきます。

左Aピラーには、助手席側の幅寄せがしやすいようにちょっとしたアイデア的ミラーが付いています。後方を見るミラー(二つのうちの上部のもの)はハイト系ミニバンでよく見かけるもので驚きはありませんが、左前輪付近を見るミラー(二つのうちの下のミラー)はなかなかアイデアものです。助手席ドアミラーのカバー表面の一部がミラーになっていて、その反射した景色をこのミラーが映しているわけです。カメラによってナビ画面に映し出す高級品を見かけますが、こういった低コストでできるものだと軽自動車にも広く採用できていいことだと思います。

太陽が正面側にあったのでグレア光が入ってしまいましたが、前席空間です。
身長171cmの私がとったドラポジ状態での写真ですが、ダッシュボード下面がほぼ絶壁状態なので全く狭さを感じません。

その状態での後席。
正直この広さを知ったら、ストリームやオデッセイ、CR-Vの後席などもはや狭いと言えます。私のアコードと比べたら3倍近い広さ・・・。それこそうちの嫁は身長が149cmしかないので、その後席はアルファード以上の広さかも(爆)。

この車は頭上空間が広いのも特徴。正直私には広すぎでスカスカに感じて落ち着きませんでした。
それにタントなども同じだと思いますが、ルームミラーやサンバイザーの位置から更に前側にルーフが伸びていて、いかにバルクヘッド付近からフロントガラスが垂直に立ち上がっているかが分かります。

最近の軽はどれもドアが90度開きますね。助手席側で子供が開閉しようものなら、ドアパンチくらいそうで怖いです・・。というか、ここまで開いたら閉める時手がドアグリップに届かないんですけど(汗)。

エンジンスタートはプッシュ式。ホンダを出る時、あるべき場所にキーシリンダーがないので探しました・・(恥)。コラムに隠れて見えなかったんだもん・・・
因みにこのエンジンのセルモーターの音は、かつてのホンダ車にあった甲高いセルの音に近かったです。ちょっと意外でした。

エアコン操作部。
シンプルで機能的ですね。ボタンを押した感触も私のアコードよりGood。しょっとショックでした・・・。
足元から出てくる風の音も安っぽくなくていい感じ♪

さて、エンジン。
エンジンに話になると燃える私ですが、このエンジンについては勉強不足で詳細を知りません。
ただ、このエンジンがこれまでのホンダ660ccエンジンとは全く別物の新開発エンジンだというのは知っていました。
しかしまぁ、これだけ狭い中によくも押し込めたものです・・。

今後のホンダ車にはどんどん新開発型が搭載されるそうです。その第1弾が軽向けであるこのS07A型エンジン。
3気筒なのは予想通りですが、DOHCになったのはちょっとびっくり。もともとホンダはDOHCをあまり安売りしないメーカーで、SOHCでも他社のDOHCには負けないという自信を持ち続けていました。しかし、今やDOHCはハイチューンドエンジンの代名詞でもなんでもなく、ついにホンダも軽自動車にDOHCを搭載してきました。
しかし、そんなホンダがDOHCを採用したには訳がある・・・。
実はこのエンジン、可変バルブタイミング=VTCを採用しています。VTCって聞くとピンと来ない方が多いかもしれませんね。トヨタで言えばVVTです。つまりVTECのようにカムの形状に変化を持たせてバルブのリフト量(バルブが押し込まれる深さ)を変化させるのではなく、バルブを開閉させるタイミングを連続可変さるのがホンダのVTC=トヨタのVVT。因みにVTECにVTCをドッキングさせたのがi-VTECでK型エンジンに採用されてますね。トヨタだと3S-GのVVTL-iってのがありましたけど。
VTCについては、
こっちで分かりやすく書いておりますので、興味のある方はどうぞ。
で、要はこのVTCは低回転域と高回転域でのバルブの開閉タイミングをバリアブルに変化させることによって最適な混合気充填率を目指そうとしたものでして、これを行なうには吸気バルブと排気バルブの開閉タイミングをそれぞれ同時に逆相にずらさないと低回転と高回転の両立ができないのです。バルブオーバーラップと呼ばれるものですが、SOHCではこの動作が不可能なんですね。だからVTCを採用したいがためにDOHCを採用したと断言できます。

さて、その走りですが、簡単に書きますと、予想以上に走ってくれます。正直意外でした。
項目別に書いてみますと・・・
◆エンジン
吹かせば結構賑やかですが、一定速だと割りと静か。特別静かでもなく煩くもなくという印象でしょうか・・・。
エンジン音は正直気持ちよくありません。個人的にはダンクのEO7ZやゼストなどのP07Aの方がまだいい。透過音も気になりました。
そういう印象があるので滑らかさも普通って感じですかね。
◆トランスミッション
実はこの車をスタートして初めてトランスミッションがCVTであることを知りました・・。
個人的には好きじゃないCVTですが、世の流れがCVTですから仕方がないのかも。ただ、運転してみて分かりましたが、このエンジンとのマッチングは悪くないと思いました。エンジンの美味しいところを引き出せるCVT故に、重量級NAの軽にはこの方がいいのかも。
制御面でも、トルクの小さいエンジンにしては滑りは最小限だし、フィットのように停車直前のエンブレ現象なども感じませんでした。ちょっとだけ高周波音が聞こえますが、これは個体差によるものかも。
◆足回り
可もなく不可もなく。割と引き締まっているように感じますが、なんせ背高で横幅のない車です。ドッシリしてはいますが、腰の据わった走りではありませんね。ただ、この手の車に乗りなれていない私がこの足をどうこう詳しく言えないのが正直なところです。
足の剛性感は抜群。ま、この程度の剛性感はどのホンダ車も持ち合わせているので驚きはありませんけどね。
◆総合的に
走りは重量級の軽のNAでありながら必要にして充分だと思いました。少なくとも時々代車で借りるゼストのNAよりは走るなという印象。これはCVTとVTCのドッキングによって可能となったものだと思います。
これも走り始めて初めて気付いたのですが、アイドリングストップ機構が付いていました。でもインサイトのようなIMAとは違ってしっかりセルモーターが回ってエンジンが目覚めるので、渋滞路なんかだと結構気になるかも。それにバッテリーへの負担も大きいでしょうね。
この車の最大の売りはやはり広大な室内空間だと思います。正直、よくもまぁこれほどの空間が生まれたもんだと感心してしまいました。この広さは相当魅力的だし、こういったハイト系の軽が売れるのも納得です。
ただ、同時にこれほどの広さがいるんかいな?と思えたのも事実。というのは、試乗後ダンクのシートに座った時、なんて居心地がいいんだろうって思ったんです。もちろん普段そんな事を思ったことはありません。逆に言えば、あの広大な空間で運転していて私は違和感を持っていたんだと思います。
車というのは、特に運転手からするとダッシュボードの高さや形状、窓枠の位置や高さ、そしてそれらと視界との相関関係が非常に重要で、これによって疲れや居心地などが大きく変わってきます。このあたりはカタログ数値には出てこない感覚的なもので人によりけりだとは思いますが、私にはこのN BOXの広さ、特に頭上空間の広さは逆に居心地が悪く感じていたのではと思いました。広いから爽快とは言えない一つの例でしょうね。
そういえば昔、NSXのインテリアの事を開発者が「ダブルサラウンド」という言葉で表現していましたが、爽快でありながら包みこまれる感じを大切にしたと言っていたのを思い出しました・・・。

ホンダでもらったガラポンのハズレ商品であるお菓子。そしてN BOXを試乗した人がもらえる粗品。
本当はこの粗品じゃなくアシモのブランケットをくれようとしたのですが、既に我が家には数年前にもらったものが1枚あって、しかも使い道がないからと邪魔物扱いにされて私の作業用敷物になっているという・・・(汗)。なので、この粗品にしてもらいました。

ノーマルN BOXの貯金箱でした・・・。
息子が欲しいと言ったのであげましたが、多分そう遠くないうちにゴミ扱いになるんじゃないかと・・・。