私は昔から本物が好きだ。なんちゃって商品は買わないと決めていた。また「まるで◯◯のような」とか「◯◯だと思ってたけど違った」という比喩表現は会話の中で必要であっても、それかライフスタイルに直結するのは好きじゃない。男子高校生の制服で採用されがちな「結ばないネクタイ」とか、自動車のインテリアを明るく見せるだけの「開かないサンルーフ」も大嫌い。
だから「洗車のような行為」は好きで無く、ちゃんと洗うのなら洗う主義だ。
今朝は、諸事情により約一週間ほど世話になったMAZDA2を洗い、ちゃんとキレイにした。
代車だからコーティングしてないのかな?
何となく水の流れが良くない。
なので、もう使わなくなったガラス系ボディコーティングを塗布してやったぞ。
だいぶキレイになった。
代車に感謝。
と云うのも、まるでマフラーのような形をしたCX-60のテールエンドは私としては蛇足というより画竜点睛を欠く姿だと思っていた。素人から見ても「4本出しマフラーかと思ってたけど違った」と思われるのも不本意だった。あれだけマツダは引き算の美学を貫いておきながらダミーマフラーは無いだろ。まったく要らんモン付けやがって。
私が以前の愛車として乗ってたCX-7を見てみろってんだよ。
この太いマフラーは左右とも本物なんだぜ!自分の立場を弁え、しっかり排気管としての役目を果たし、堂々としてるだろ?
それがCX-60の場合どうだ?流行に乗ったのか、間違えて足し算しちゃったのか、誰かに唆されたのか、焚き付けられたのか、これじゃ一貫性のあるデザインとは言えない。
奥を覗き込むって〜と、本来のマフラーが恥ずかしそうに下を向いてるじゃね〜かよ。わざわざガーニッシュなんか付けてマフラーっぽく見せてるんじゃね〜よ。ただ、中には「子どもが触れても火傷しない」等と良いように解釈してる人も居るが、火傷する事で自動車は危険だと覚えさせるのも大人の役目だろ。
なので私は思い切ってマフラーだけはゴリゴリの本物に交換した。
かれこれ1ヶ月も前に予約し、今月の半ばにはDへ届いていた。しかし旅行など予定が立て込み装着の時期が遅れてしまった。
Dに着くと、デリバリーほやほやのXDが停まっていた。これは試乗車のL-PKGだ。その横には、
私の愛車が格好よくなった姿で待っていた。一週間ぶりの再会だ。嬉しいったらありゃしない。
では、後ろ姿を見てみよう。もともと私は「自動車はノーマル状態こそ開発者のセンスや魂を受け継ぐもの」だと思っている。よくラーメン屋でスープ飲む前から胡椒だの酢だのドバドバ挿れちゃう人が居るけど、あれじゃ作り手の想いなんか解る筈が無い。自動車も同じで「必ず弄らないと気が済まない人」は多く、わざわざプロが造ったクルマを素人が下手に中華製の部品で改造し本来の価値や品格をダダ下げしてる姿はみっともないと感じている。そんなに自分好みのクルマが欲しいならメーカーにでも就職すりゃ良い訳だし、必ずカスタムしなきゃ気が済まない人ってのは「ありのまま」を受け入れられないケースが多く、おそらく人付き合いも苦労するんだろう。すぐ相手の欠点ばかり指摘してくる人って居るよね。
それで、私は納車してから1ヶ月間はノーマル状態を楽しんだ訳だし、何となく偽物感が漂う後ろ姿だけは改善したいと思った訳だ。人間で言えば人格を否定するんじゃなく、髪型や服装の一部を僅かに変えた程度。基本的には今でもノーマル状態のCX-60が好きだからね。それが良くて買ったんだから。
ただ「まるで◯◯のような事」とか「◯◯だと思ってたけど違った」って事案はホントに情けないだろ?まるで女のような男とか、ずっと母親かと思ってたけど違ったとか、まるでビールのような発泡酒とかさ。結局は本物じゃ無いじゃん。それでも違和感を抱き続け、なんか違う、なんか違うと自問自答を繰り返し、やっぱり本物が良いという結論に至るってなもんだろ。但し、偽物であっても気にしないって人なら問題無いけど、ずっと本物が良いと思って来た私は今後も本物を追い求めたい。
心理学の世界では「本当は◯◯が良かったけど諸般の事情で我慢した」的なケースを合理化とか代償って言い方するが、立派な車格でダミーマフラーなんて私には悲しすぎた。正々堂々とした本物なら下回りも美しい。わざわざガーニッシュで加飾したフェイクとかマフラーのような穴ってのは腑に落ちなかったんだよな。まるで妻のようなカノジョなんて最初は良いかも知んないけど、それは決して褒め言葉じゃ無いからな。そ〜ゆ〜事だよ。
うん、いいね!納車してから僅か1ヶ月で私なりに理想的なCX-60が完成した。おそらくプレミアム・モダンのグレードと組み合わせてる事例は殆ど無いと思われる。これぞ本物のマフラーだ。遠くから見るとガーニッシュの造形も手伝い、最初から装着されている純正っぽい感じで更に素敵だ。
勿論、アイドリング時は静かだ。しかし走り出しや再加速の時になるって〜と、ただでさえ野太い6気筒ディーゼルエンジンのサウンドが更に迫力を増した印象に変わる。この音色は五月蠅いのとは違い、あくまでジェントルとダイナミックが上手く両立された上品なサウンド。また見た目は4本出しで凄くアグレッシブな雰囲気。まるで速そうな高級車へと進化した。もう他に弄る箇所は無い。めでたしめでたし。
Posted at 2023/07/22 12:30:11 | |
トラックバック(0) |
購入