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イイね!
2023年08月02日

セミの羽には強力な抗菌作用があるのだそうです・・・。


聞いてびっくりの事実ですが、以下はそのことを書いた記事です。

参照元:https://gigazine.net/news/20230802-cicada-wings-kill-bacteria/


「セミの羽」に触れた細菌が破壊される秘密がスパコンにより判明、抗菌作用だけでなく自己洗浄作用も発揮



夏の風物詩ともいえるセミの羽には、触れたバクテリアを殺してしまう強力な抗菌作用があります。アメリカのストーニーブルック大学とオークリッジ国立研究所の研究者らが、スーパーコンピューターを用いてセミの羽の微細構造の働きを明らかにし、細菌を破壊して自然に自己洗浄するメカニズムを突き止めたことを報告しました。

ストーニーブルック大学の高分子材料科学者である古賀忠典氏と遠藤まや氏がセミの羽に注目したきっかけは、2012年に科学誌「Small」に掲載された論文です。羽の表面の微細構造が細菌に穴を開けて破壊するとの報告に触発された古賀氏らは、セミの羽にあるナノサイズの柱状構造「ナノピラー」を自己組織化という現象で再現する研究を開始しました。

古賀氏は研究の目的について、「セミの羽は実に美しいピラー構造をしているので、これを利用しつつ構造の最適化も行いたいと考えました。これまで、セミの羽がバクテリアの付着を防ぐことまではわかっていましたが、そのメカニズムは不明でした。そこで、ピラーの大きさや高さ、ピラーとピラーの間隔を変えることで、バクテリアを死滅させるのに最も効果的な構造を確認しようというのが、このプロジェクトの全体像です」と説明しています。 ナノ試料の作成を担当したブルックヘブン国立研究所のダニエル・サラット氏が、包装材などで広く使われているポリスチレンとアクリル樹脂を使ったポリマーでナノピラーを作って細菌を付着させる実験を行ったところ、細菌が死滅するだけでなく破壊された菌体が自動的に除去されることがわかりました。

セミの羽には、高さと柱同士の間隔が150ナノメートル(nm)のナノピラーがありますが、サラット氏が高さ10nm、幅50nmのナノピラーを70nm間隔で設置したところ、大腸菌を最も効果的に破壊し、少なくとも36時間は菌を寄せ付けないことが示されました。 微細構造を使って細菌を殺す研究はこれまでにも行われてきましたが、死んだ菌がそのままになっているとそこにゴミや別の菌が付着して抗菌効果がなくなってしまうため、死んだ菌の除去は材料科学者にとっての鬼門だったとのこと。 この画期的な作用の発見について、サラット氏は「菌の細胞が死ぬとその破片が表面にこびりつき、それが仲間の菌がくっつく足がかりになりますが、ここで多くのバイオメディカル材料の研究者がつまずいてきました。なぜなら、周囲の環境に多かれ少なかれ有毒な可能性がある化学物質を使わずに、表面のゴミにうまく対処できるものが見つからなかったからです」と話しています。 実験によりナノピラーが菌を殺すことが確かめられましたが、なぜ破壊された菌が除去されるのかという謎が残りました。そこで、研究チームは次に、オークリッジ国立研究所のナノフェーズ材料科学センターに勤めるヤン・マイケル・カリーヨ氏に依頼して、具体的にどのようなメカニズムで菌が破壊されるのかを調べました。 カリーヨ氏が約100万個の粒子を使った分子動力学(MD)シミュレーションを行ったところ、菌がナノピラーの表面に接触した際に、脂質の膜がナノピラーと強い相互作用を起こしていることがわかりました。具体的には、脂質の膜がナノピラーの表面に強力に吸着することで、膜がピラーの表面や角に張り付いて引っ張られ、最終的に破れて菌が破壊されてしまったとのこと。

また、死んだ菌がナノピラーから剥がれた後には破片が残りますが、これが水にさらされるとミセルという細かい粒子になって洗い流されてしまうため、この働きが自己洗浄作用を発揮していることもわかりました。

遠藤氏は今回の研究結果について、「私たちは当初、高いナノピラーが細菌の膜に針のように穴を開けていると考えていましたが、ナノピラーが高くても短くても細菌は自動的に死滅しました。さらに予想外なことは、表面に破片が吸着しなかったことです。これまで、セミの羽の表面がきれいなのはセミが羽を動かしてゴミを振り払っていたからではないかと考えられてきましたが、私たちの研究によりセミの羽はただ自動的にクリーニングされていることが証明されました」と話しました。 身近な素材で菌を物理的に破壊し表面をきれいに保てるという今回の研究により、医療機器の表面で薬剤が効かない「スーパーバグ」が繁殖することを防ぐコーティングなどが実現すると期待されています。


知らなかったです・・・、きっと近い将来、有用な医療技術として利用される時代がやって来るのでしょうね・・・・。
ブログ一覧 | 知らなかったよ | 日記
Posted at 2023/08/02 19:47:10

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この記事へのコメント

2023年8月2日 23:33
私も知らなくてビックリしました。

2019年に朝日新聞の記事にもなっていたようです。
https://www.asahi.com/articles/ASM253VKHM25UBQU001.html

厚みこそ違いますがトンボの羽根も見た感じ似ていますが、そういう効果があるのか気になります。

大分先になりそうですが、機会があったら大学のトンボの先生に聞いてみたいと思います。
コメントへの返答
2023年8月3日 9:58
こんにちは~・・・・。

そうでしたか?朝日新聞の記事にもなっていたのですか・・・・。

トンボの羽に同様な構造があるのかも知りたいですよね・・・・。

私としては、時系列的にどのようにしてセミがその構造を作り上げたのか?を知りたくなります。何故セミがそうした構造を持つようになったかが知りたいところです。様々な進化の結果なのでしょうかね?

どうしてそう思うか?と言えば細菌もその構造に耐える進化をする可能性は無いのか?と言う部分も解説してくれないかな?等とも感じました。
2023年8月3日 1:45
これは素晴らしいですね。
この技術を応用した”サランラップ”なんかも売れそうです。
ナノテクノロジーの子細な世界は、眼に見える一般常識を覆すことがままあります。
金属筐体の垂直平面@静電塗装 を苦も無く登ってみせる”蛇”とか。。
目の当たりにしても信じがたいことがこの世の中にはたくさんあります。
ましてや、見たこともなく知らない事ならばいわずもがな。。
コメントへの返答
2023年8月3日 10:03
こんにちは~・・・・。

この技術の応用は様々考えられますよね~・・・。

確かに生物の微細な構造は驚くべきものがありますね、伊達に2億年以上も進化を続けたわけでは無いと気づかせてくれます・・・・。

トライアンドエラーを2億年続けた結果と言っても良いのかも知れないですよね・・・・。

全ての生物には生き残って今此処に居る理由があると言って良いと思います。

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