リコール届出番号 3885 リコール開始日 平成28年9月2日
基準不適合状態にあると認める構造、装置又は性能の状況及びその原因
ディーゼルエンジンにおいて、エンジン制御コンピュータの吸入空気量制御が不適切なため、気筒内の燃料濃度が部分的に濃くなり、燃焼時に多く煤が発生することがあります。そのため、排気バルブが開いた際に煤が排気側バルブガイド周辺に入り堆積して、バルブが動きにくくなり、圧縮不良による加速不良や車体振動が発生し、最悪の場合、走行中にエンジンが停止するおそれがあります。
改善措置の内容 全車両、制御プログラムを対策プログラムに修正します。また、インジェクタおよび排気側のバルブ周辺に堆積した煤を清掃します。
エンジン制御プログラムの中の吸入空気量制御が不適切なため、気筒内の燃料濃度が部分的に濃くなり、燃焼時に多く煤が発生する・・・・。
私が疑問に思う点がこの部分です。
本当のことを
正確に全て言い表していないと感じているのです。
エンジン制御コンピュータの吸入空気量制御とは、以前のBlogにアップした1.5Dのシステム図にあるEGRの制御バルブ2か所と、排気シャット弁、それと吸気スロットルバルブの制御という事です。(上図参照)
確かにこれらのバルブをどういうタイミングでどの程度開けるかと言う問題は非常に膨大な組み合わせが有り、変数処理の課題としては、燃料の噴射タイミング、噴射時間、パルス噴射スケジュール、噴射圧力などの変数を加えれば、出力及び排出ガスのクリーン化の二つのファクターを同時に最適化するという目的では、天文学的に巨大な組み合わせ数になることがあり、スーパーコンピューターの出番になる訳です。
しかしそれとて、エンジン内部に起きることを
全てを予測できる訳ではないはずで、コンピューターで完全にシミュレート出来るというニュースを私は未だ聞いたことが無い。
勘違いしてもらいたくないのだが、内燃機は今も発展途上にあり、完全に枯れた技術などではないという事を示していて、本当にMAZDAが今回の様なリコールに際し、言うべきことはその事になるのだ。
スカイアクティブディーゼルエンジンは、現在でも非常に環境に優しいエンジンとして成立していますが、まだまだ改良できる面を数多く持っており、更に優れたエンジンになって行く
過程でもあります。そしてそれらの制御に関しても無限に近い組み合わせの中から最適化を試みるのであり、
現在の姿は今後も限りなく改良を続けてゆく進化の一つの通過点であるのです。
と本当は言うべきなのだと私は思うのです・・・・。
勘違いしてもらいたくないのだが、と書いた理由とはそこで、そうした言葉でメーカーが発表すれば「未完成なものを売っているのか?」と言ったことを言い出す人間が一定数居るから、メーカーとしては本当のことを言えないでいるわけだ・・・・。
本当のことを言えないメーカーと、本当のことを知らないユーザー・・・・・。
これが今起きている現実という事なのだと私は理解しているのですけれどね・・・・・。
赤い色の文字部分は初回アップロード以降に変更または加筆した部分です。
Posted at 2016/09/03 15:40:55 | |
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