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銀河遼のブログ一覧

2015年12月11日 イイね!

ホイールの設計時のレンダリングモデルとカワサキZ1のフレーム

ホイールの設計時のレンダリングモデルとカワサキZ1のフレーム古いデータを入れてあるハードディスクの中を見ていたら、今作っているホイールのデザイン開発をしている時のフォトレアリスティックレンダリング画像や、カワサキZ1のフレームの解析画像などが出てきたので、ちょっと紹介しようと思う。バイクに乗る方はぜひZ1の解析の記事を読んでみてください。







約8年前に、デザインレビューのために作った評価用のレンダリングCGですが、ある程度リアリティーが出ていると思う。レイ・トレーシングを使って反射の映り込みを再現しているから、リアルに見えるのです。




下の画像は、カワサキZ1のフレームを採寸し、正確にモデリングしたものをメッシュ切りしたものですが、このモデリングは難しいですし、メッシュに切るのもなかなかエラーが出やすく大変でした。



その下の画像は解析の応力分布。Z1のスチールパイプフレームを有限要素法による応力解析をしたのだが、Z1が開発されたころにはこうした解析ツールは無く、手計算と破壊テストで強度を確保していたものと思われるが、この時(。(2009年)私がやった解析は、恐らく初めて、Z1のフレームでコンピューターによる解析を行ったものだろうと思う。



応力のかかり具合がよくわかる大きく誇張されたアニメーションはここをクリック

以下は当時、私が書いたBlog記事。(2009年6月)

ここ数日、カワサキZ1のフレームの応力解析をやってみて、スチールパイプフレームの優れた強度に驚いている。

オートバイはコーナリングする時、車体を傾け、遠心力と重力でつりあった状態である一定の傾きを維持したまま進むので、その状態と言うのは、垂直に立っている状態で、向心加速度のかかった分だけ重くなったような状況で推移していると言える。

つまり、オートバイが走行中に受ける力は、殆どは加速GとブレーキングG、そして垂直の重力荷重とコーナリング時の垂直Gであると言えるのです。

そこで私はコーナリングの時にどれくらいの荷重がかかっているかを考え、200kgのバイクなら、人間を乗せて265kgと仮定し、高速コーナーを走行したイメージで考えてみた。

バイクが走行状態で45度の傾きで走れると言うことは、重力と遠心力でちょうどつりあうと言うことだから、合成されたバイクの垂線にかかるベクトル力は総車両バネ上重量の1.414倍となって、サスペンションスプリングを圧縮するはずです。

バイクのバンク角が直立に対し、もし60度に達したとすればバイクのサスペンションにかかる力はちょうど直立状態の2倍になる計算ですから。仮にバイクのシート上にライダーのほかに人間4人を乗せてみた時と同じ荷重と考えてみれば、前後のサスペンションの沈み具合が、コーナリングでそこまで沈むことが殆ど無いであろうことが理解いただけるだろう。

そういう大きな荷重でカワサキZ1のフレームにどれくらいタワミが生じるものか解析してみたわけなのです。

Z1はフレーム剛性が決して高いと評判があるわけではないのだが、なんと2Gで計算して0.035mmしかタワミが起きなかったのです。言い換えれば35ミクロンしか動かないのです。

実は私も今まで勘違いをしていたのですが、これでバイクのフレームは捩れたり撓んだりすることは殆ど無いと解ったのです。

では、私も嘗て経験した高速コーナーでユラユラと揺れるあの感覚の原因は一体何なのか?ツインショックのアンバランス説もありますが、私の乗っていたバイクはヤマハRZ350で、モノショックですから、左右に分かれたショックアブソーバーがあるわけではなく、その左右バランスが悪くてスイングアームが捩れているわけではないのが解るし・・・・。

解析の結果からフレーム剛性が低いと言うことは殆ど無いと解ったので、それはライダーである人間の錯覚ではないか?と言う方向を強く意識できるようになったので、今日、その謎の訳に気が付いたのです。

バイクをフルバンクさせてコーナーを曲がっている時、人間の頭はどんな角度になっているか想像してみてください、バイクは今にも倒れんばかりに傾いていても、人の顔と頭は路面になるべく垂直になろうと努力しているのがレースシーンの写真などを見ても解ると思います。
これは人間が直立して歩いたり走ったりするように進化してきた中で、平衡感覚や横滑りなどを敏感に感じ取る為に、頭は地面に対して垂直なほうが横滑りGを重力を感じる方向と分離できてセンシング感度が良い為で、ライダーはそうして転倒に繋がるタイヤの横スベリに神経を集中しています。
そういうわけでバイクの傾きと同じように頭もバイクの直立角度と共に傾けてしまうライダーはあまり居ないはずなのです。

バンクした状況の中で路面に少しうねりがあるとき、バイクは路面の起伏に対してに垂直に動くわけではなく、やはりサスペンションはバイクの直立角度に対してストロークして路面のアンジレーションに追従して行くしかないわけです。
フルバンクしたバイクは、サスペンションの動きにつれてバイクの垂線の方向に動いてしまうわけですが、ここで、仮に路面に50mmの緩やかな起伏があるとき、そのふくらみの真上をバイクがフルバンク状態で通過すればサスペンションのストロークはその傾きの分大きくならざるを得ないことが解ります。もしバンク角が60度まで達していれば1.73倍のサスペンションストロークを強いられることになります。つまり垂直に超えれば50mmのサスペンションストロークで済むアンジレーションもバイクが60度傾いていれば、理論的には86.5mmと、より大きくストロークせざるを得ないわけですが、実はサスのスプリングを介してボディーも動いてしまう為実際のサスペンションのストローク量はそれほど大きくはなってはいないのです。

サスが沈んだり伸びたりするのがコーナリング中のバイクの動きなので、僅かな起伏でも、それを超える度に突入してくる相対的エネルギーでコーナリングGも変化していることになりますが、その挙動は接地圧も同時に高めるので即スリップダウンすることは無く、バイクのボディーが動く分人間の頭にもその動きと変化するコーナリングGが伝わって来ることになるのです。

そして問題はそこで起きています。人間の体は、倒れんばかりに横に傾いてバイクと一体になっているとしても、頭は垂直に近い角度を保ってコーナリングしている為、バイクのサスペンションが上下に動いているのを頭の角度では上下よりも左右に大きく動いているかのような入力が有るということなんです。バイクが殆ど真横に近く傾いている時、サスペンションが動く方向は、頭(三半規管)にとっては殆ど横に動くと言うことが解るのです。

バイクは大きく傾いていても頭は地球重力に対して垂直に近く起きているから、バイクの垂線の動きは頭の左右の揺れの方が大きく感じられるために、ユラユラと横に揺れたような印象を持つことになったと言うのが私の理解であり、錯覚の原因であったと気付いたのです。

バイクのフレームは充分剛性があって、フルボトムするほどのコーナリングでタワむ量が僅かに35ミクロンと知った故に、人間の錯覚に違いないと思ったところから気が付いたと言うことなんです。

スチールのパイプフレームは悪くない!!決して剛性が無いわけではないのです!!スチールパイプのフレームは強度がなくて捩れたり撓ったりすると言うのは、どうやらまことしやかなガセであったと言って良いと思います・・・。

しかし、私はそこまで考えて、バイクのサスペンションは通常縦荷重しかかからないと考えて来たのですが、実はフルバンク状態等、傾き角の大きな状態で起伏に乗り上げる瞬間に横方向の力をかなり受けることも発見しました。これはスイングアームの捩れ剛性やフロントフォークの横剛性がコーナリングフィールに関連していることを意味するので、フレーム剛性よりも、実はフロントフォークやリヤスイングアームの剛性がライディングフィールに大きく関与していると理解することが出来ました。

それは、フロントのフォークでは横剛性がありすぎればフルバンクでの起伏乗り上げで簡単に跳ね飛ばされて転倒に繋がるので、もし剛性が充分あるとすればサスの瞬間的な動きを強く要求するし、リアスイングアームの捩れ剛性も、ありすぎれば同様にサスペンションの動きだけでその突入するエネルギーを吸収しなくてはならず、両輪共にダンパーセッティングと言う立場からは大きな矛盾を抱え込むことになるのです。
つまり、適当に横方向に「しなる」という必要性があるのだと解るわけです。そしてそのしなり方は前後のバランスがかなり重要になり、前後のサスペンションのバネ定数やダンパーの減衰特性のシンクロと共にセッティングの要となる要素であると感じることになりました。

そうして考えれば、バイクのコーナリング時の接地性は現在のF1のサスペンションと同じで、タイヤの柔軟性とリジットマウントされたアームのしなりを利用していることとよく似た話と極論できなくも無いと思う私なのです。





Posted at 2015/12/11 02:51:21 | コメント(1) | トラックバック(0) | 日記
2015年12月08日 イイね!

最近のアルミホイールのデザインについて・・・・。

近頃のアルミホイールのデザインは、いわゆるリムレスと呼ばれるタイプ一辺倒になってきている。

30年ほど前のことを思うと、まさに隔世の感があるのだが、その原因はデザイン優先の昨今の事情が最も大きな原因だと思うが、昭和の終わりごろには本格化したFF形式の車両の台頭や、タイヤ自体がラジアル構造へと移り変わり、タイヤトレッドのワイド化によって車の設計としてキングピンオフセットをゼロにしてハンドルを回す力を軽くすることに力を注がねばならなくなった時代背景も見逃せない。

タイヤのキングピンオフセットと言うのはご存知の方も多いだろうから今更ですが、昔の車はキングピンというハンドリングでタイヤが方向を変える為の軸が実際に存在していたのですが、昨今はそうした実際にキングピンを持つ車は皆無となりましたが、今でもタイヤが進みたい方向に向きを変える機能は同じようにある訳で、その向きを変えるタイヤの回転軸を「仮想キングピン軸」と呼べばよいかと思いますが、ダブルウイッシュボーン式のサスペンションではロワアームのタイヤ側の先端とアッパーアームのタイヤ側の先端にボールジョイントを使って、上下の動きとハンドリング時のタイヤの向きを変えることの両方を受け持つようになっているのですが、そのアッパーボールジョイントの中心とロワボールジョイントの中心を結ぶ仮想軸線がキングピン軸に相当します。

そしてキングピンオフセットとは、その仮想軸が地面と交差する位置と、タイヤの幅のセンターの位置のずれ量を表すのです。±ゼロの時は、タイヤはタイヤトレッドのほぼセンターを中心にタイヤが方向を変えるため、タイヤのゴムの強い抵抗があっても摩擦する場所はタイの中心からの距離が回転半径となっているため最小となり、小さな力でハンドリングが出来るのです。

ここでほぼセンターと書いたのは、車幅方向ではセンターでも、実はキャスター角があるため実際には接地センターより車の進行方向で言う前に仮想キングピン軸の延長点があるからです。

最近の車は殆どがキングピンオフセットはゼロ付近で設計されているのですが、それはハンドリングに必要な力を軽減する他にも理由があります。

それは、直進性のためです。タイヤの接地位置の真ん中に仮想回転軸が来ていれば、キングピン軸周りには、タイヤの走行抵抗によるモーメントがゼロに限りなく近くなるため、左右両輪ともタイヤの回転する方向に真っすぐに転がりやすいのです。

その機構はどんな時に恩恵があるかと言えば、前輪の右側のタイヤがスローパンクチャーに見舞われたことを想像すると、空気の少なくなった右のフロントタイヤはつぶれて来て、車体が少し右下がりに傾きます。するとタイヤの接地中心はタイヤのセンターから右に移って行きます。そんなときに急ブレーキを踏まねばならなくなったとすると、タイヤのハンドリング回転中心の近くに接地中心があれば、ブレーキの強い抵抗でもハンドルを右に取られるモーメント力の発生が小さく済むのです。

昔の車はそういう設計思想が進んでいなかったため、普段からキングピンオフセットがプラス位置にあり、片方のタイヤの空気が減った状態でブレーキを踏むと、空気の減った側へハンドルが取られるようなモーメントを強く受けて、そちらの方向へ車が動き、事故になり易かったのですが、キングピンオフセットが±ゼロに近く設計された車では大きなハンドルの取られは発生しないという訳です。

そこまで書くと気づく方も居ると思いますが、それなら、最初からキングピンオフセットをマイナスの方向い少しだけずらした設計をしておけば、片方のタイヤの空気が抜けてきたとき車は傾き、タイヤの接地中心が外側に少しずれるが、そのずれる場所にキングピンセンターの延長軸があればもっと安全ではないか?・・・・その通りでして、それはBMWが特許を持っていたのです。

すでにその特許はとっくに期限が切れているはずすから、世界中の車は僅かにマイナス側にキングピンオフセットを設定した車が普通になっていると思われます。

つまりそれは更にホイールの外側(ファッション面に近い)に仮想キングピン軸を置くことになり、ホイールのオフセットはますますプラス側に大きくなっていったという訳で、昔あったようなボディーサイドから見た印象で深い彫のあるホイールは消えて行ったのです。

ホイールの内側が深くえぐられて、逆に外側は外リムの位置とあまり変わらない位置にホイールのスポークがあるようなホイールしかなくなってしまったという事です。

まあ、軽さへの拘りを捨ててしまえば、美的な意匠デザインではリムレス方式にした方が自由度が高く思い切ったデザインが可能になったのですけれどね。

そんな流れの中でも私が約8年前に設計したホイールは、リムの最も外側にスポークを取り付けるデザインを嫌いました。デザインではその方が伸びやかでホイールが大きく見えて奇麗なのかもしれませんが、そのデザインにはそれなりに欠点もあるからです。デザインの途中ではそういうデザインに近いものも試したことがあります。

下のCG画像を見てください。これはスポークがリムの内側まで達していますが、このデザインは伸びやかで美しいとは思いますが、強度バランスでは、実際に金型を作ったデザインよりはしなやかさに欠けて応力集中が起きやすいデザインでした。





リムレス型デザイン・・・・その欠点とは何か?

リムレス型と言うホイールは軽く作るためには理想的ではありません。ホイールの強度を考えてぎりぎり攻めても10%から15%はどうしても重くなります。それは余分な材料を使ってしまうことから致し方ないのですが、それ以外にも大きな問題点があります。

リムのエッジ付近までスポークが伸びているデザインでは、VIAの落下試験ではどうしても不利になります。何故かと言えば材料を使ってリムまでスポークを伸ばしたため、そのスポークが取り付いたリム付近の強度が強すぎ、スポークの無い部分に試験の落下垂が衝突すれば、リム部が曲がってショックを吸収するのですが、曲がるべき部分の近くに丈夫すぎるスポークが取り付いているために、リムが割れやすくなるのです。

いわゆる応力集中と言う現象で、丈夫な部分と弱い部分が隣り合った構造では、その強い部分のすぐ隣に強い応力が掛かって壊れやすくなってしまうという事です。

当然のことながらホイールメーカーのエンジニアはそのことは百も承知です。では彼らはどんな方法でその応力集中で壊れやすくなったデザインのホイールを試験に合格させているでしょうか?

ここから先はエンジニアとしての私の想像ですが、私ならどうするかという事で書いてみます。

先ず、一つはリム部分を薄く設計し過ぎないで、厚く頑丈にして、曲がりにくくしてしまいます。曲がる場所と曲がりにくい場所の強度落差を少なくしてしまうのです。

次にブリネル硬度HB75か、それをやや下回る硬度でアルミ焼き入れのT6処理を行い、あまり固くしない様に調整します。少し柔らかめに熱処理してあれば、曲がっても割れないようになるからです。ただ抗張力が下がり長期間の繰り返し荷重には脆性破壊が起きやすくなりますが、硬く熱処理されたホイールよりは危険は少ないと言えないことも有りません。

そして次には、ホイールのデザインの工夫で試験の落下垂がぶつかる場所にスポークを配置したデザインにしてしまい、ホイールリムの一番強い場所で試験を受けるように考えます。実際に縁石などにヒットするのは偶然弱い場所であるかもしれませんが、とりあえず試験で最も具合の悪い位置に落下垂が当たらないような設計をするのです。

以上のような対策が必要で、やや重いホイールにならざるを得ないのがリムレス型のアルミホイールなのですが、少しでも軽いホイールが理想の私にとっては、「そういうデザインは結局選び得なかった」というのが本当のところで、しかもブリネル硬度ではHB80~85程度まで熱処理してレース用に近い硬さで作ろうと思っています。理由は走行変形を少なくしたいからですが、HB85を超えなければ大丈夫と考えていますが、岩や縁石にヒットしたら壊れ易くなるのも覚悟の上ということで、高速道路のインターチェンジなどの魅力的なコーナーでインをつきすぎて路肩の縁に車輪を当てない注意が必要です。

もちろんそんなカーブでアウトに膨らんで外側のホイールをヒットするような走りをしてしまえばどんなホイールでもただでは済みません。そういうケースを想定して落下垂による衝撃テストが行われているので、あまり硬く焼きを入れたりすれば、ヒットした瞬間にリム部分が割れ飛んで瞬間的にタイヤの内圧を失って、その後に車の姿勢を立て直すことも難しくなってしまうのです。もちろん、衝撃試験ではスポークの部分に落下垂が当たるように設計されたホイールも、運悪くスポークのあるすぐ隣をヒットしてしまえば簡単に割れてしまうかもしれないわけです。

私が試行デザインした多くのホイールの中で最終的に金型を作るまでに至ったデザインは、リムの内側にやや深い溝状の空間があるのですが、そういうデザインはカーブで膨らんで縁石などにヒットしてしまった場合でも、リムエッジを直接中心方向から支えているスポークが無いため、ヒットした周辺も全体的に曲がることになり易いので、それにより簡単に割れ飛ばなくなることを狙っているという事なのです。 (下の画像参照ください、上の方のCGと違ってスポークがリムまで届いていないのが判るでしょう。)



そのようなことから、もしリムレス型のホイールを選ぼうとするときは、なるべくスポークの数が多く設計された形状の方が、もしもの時にリム部分が欠損しにくいと思えるので、良いかもしれません。(責任は取れませんけれどね)


それにしても、キングピンオフセットの設計思想と言うのは、安全性に強くかかわっていて、タイヤの直径やホイールのオフセット、キャンバーアングル等を変えるという事は出来るだけ避けた方が良いと思われ、その車のサスペンションを設計したエンジニアの設計思想が最も生きるのがストックの状態であると考えてほぼ間違いはないのです。
Posted at 2015/12/09 00:58:00 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2015年12月06日 イイね!

昔乗っていたTE47トレノGTの思出を・・・。

愛車紹介に昔の車のことを書いていたが、色々と思い出して書き足したので、いっそBlogにもアップしようと思いました。

下の画像は、芦安温泉から桃木鉱泉(今は桃木温泉と言う)へと走りそこで一泊、夜間、家内を旅館に置いて夜叉神峠まで走って遊び、翌朝再び登って夜叉神峠まで走ってこの写真を撮りました。(砂埃にまみれたボディーの汚れは、主に前日夜間の林道を全開で走った時にかぶったものです。)その日は野呂川の広河原まで降りて、川の水と戯れたが30秒以上入ってはいられないほど水は冷たかった(8月の1日頃。)



TE47トレノはラリーをやっている友人に譲ってもらった。友人とは知っている人も多いと思うがM・A言う著名なラリーストのナビゲーターをやっていたS・I氏のことだ。

ハコスカGTXとの性格の違い際立っていたが、スロットルを開けてオバーステアに持ち込める楽しさを覚えた車です。下の(画像は野呂川沿いを下流に向かって走り、奈良田湖の湖畔で撮影した。下流で早川となるが近年大雨による水害に遭っており、支流の雨畑川の中流は土石流で谷が大量の石で埋まっているのを2年ほど前に見た。その為か雨畑渓谷の最上流にある山伏峠は道路損壊の復旧工事でいまだ通行不能だ。この写真を撮る時、少し戻って上流に車を向けたので、実際に走った方向とは逆を向いている)



下の画像は、2013年に雨畑川の上流、山伏峠を目指して走った時の画像です。大量の土石によって埋まった谷と崩壊した山の斜面、草が生えていない異様な河原が見て取れる。



トレノGTを譲ってもらった後、2TGのエンジンにTRDのパーツを多く組み込み、ハイカムに入れ替えてからはオーバーラップが大きくなって75mmの長さのエアファンネルをむき出しにしてエアクリーナーを使わなかったことが多く、吸気音はとんでもなく快感だった。ただ、4つのうちの1つのエアファンネルの一部を削らないとブレーキマスターシリンダに干渉したので効率の均等さには欠けていた。吸気音のためにはそれで十分だったとは思うが・・・笑。

鍛造ハイコンプピストンだったがピストンリングが2本しかないからオイルがガソリンでよく希釈されるのでオイル交換はまめにしなくてはならなかった。

周りはオーバーサイズの1750ccにボアアップしたり、ストロークを変えて2000ccまで排気量を上げるのが流行になって、1600ccの非力さに苦しんだが、それでもおよそ135馬力は出ていたと思う。筑波サーキットでのベストタイムはラジアルタイヤで1分17秒の後半だった。そのころ行われていたラリー車のレースでの同車種のタイムとほぼ同じだった記憶がある。

クラッチはフェロードのレース用だったがレース用ハイクロスの1速~3速ミッションキットを入れたもののデフは当時4.7:1のモータースポーツ用が欠品していてノーマルギア比で乗っていたので5千km程度でクラッチを交換していた・・・。

2ピニオンのリミテッドスリップデフながら、目一杯ロックし易い側に調整していた。

そんなデフとミッションだったから1速で90Km/h出る仕様になっていて、山岳路ではそのハイギアードな1速に入れられるためパワーをかければ簡単にテールが出た。

だが半クラッチが長いためクラッチ板はすぐにイカレた。ある日多摩丘陵のダートラ競技に出たが、ゴール前の上り坂がきつすぎてこの車の1速では登れず、30m程の坂をすべて半クラッチで登る羽目になり、そのことで殆どクラッチを痛めてしまったこともあった。

クラッチ板の交換はいつも深夜に駐車場で自分でやったが、低いジャッキアップで交換した時、腹の上にミッションを下して車の下から出ようしたたが、シフトレバーがトンネルに引っかかりなかなか出られず、T50ミッションの重さで死ぬかと思ったことがある・・・。
外を歩く人の足音に思わず「助けてくれ~・・・」と叫んだが聞こえなかったらしく、30分の格闘の後なんとか生き延びた・・・・。

ソレックスキャブレターのエアージェットオリフィスをニードル弁式に改造してチョークワイヤーと同じワーヤーでニードルの取り付けねじを回せるように作り、エアー量を運転席から可変できるようにして高度の変化に対応させた。これは高度差が2000m近くに及ぶ山岳林道では抜群の効果を発揮したが、オリフィスジェットの穴径による固定設定式に比べ、テーパーニードル式は、ニードルの僅かな高さの変化でも空気の流量が変化し、4基のキャブレターのバランスを取るのは非常に困難であったため平地でのベストセッティングを維持するにはかえって使い辛く、しだいに使わなくなった。今思えばテーパーニードル式にしたのは欲が深すぎで、段付きニードルの2段式程度にすればかなり安定したものになったと思われる。

ストックではソレックス40のベンチュリーにスリーブが入っていて実際のベンチュリー径は32mm程度まで絞られていたと思う。それを外して自作した口径の大きなベンチュリーに付け替えたりしたが、これは難しかった・・・、なかなかスムーズに空気が流れないらしく殆どかぶってしまうので、何度もベンチュリーのカーブを削り直したが、結局上手くいかなかった。

ラリー仕様のトレノにエアコンをつけて仲間からは笑われたが、アクセルを全開にするとエアコンが切れ、次に回転数が2000rpm付近まで下がらないと再びエアコンが入らないような回路を作ったので、パワーロスは起きなかった。この仕組みは今でもクランク軸からエアコンの動力を受けている小排気量の車には効果的と思われる。

回転が2000rpm以下に落ちたことで入るスイッチがなかなか作れず、ラジェーターファンの風圧で動作(B接点利用)するようにマイクロリミットスイッチのレバーの先端に小さなウチワをつけて、風圧感応式のエアコン復帰スイッチを作り上げた。ディーラーの若いメカニックはそれを真似して自分のレビンやトレノにエアコンを導入していた・・・笑。

足回りはラリー用のガスショックで、フロントのコイルスプリングは切詰めて短くし、ロワーアームは溶接のガゼットを付け足して延長してキャンバー角は垂直になるようにし、トーインはゼロにしていた。

その他、フルバケットシートに5点式シートベルト、ジュラルミンアンダーガード、なども取り付けていたがロールバーは入れたくなくて、本格的な競技には出られなかった。ヘッドランプはマーシャルのダブル反射板式のもので明るかった。

長く乗っていたかったのだが、路上に停めてあった時、激しく追突されて電柱との間に挟まれて全損となり、取付けてあったチューニング部品は友人であるトヨタのメカニックにすべて譲った。(その頃は簡単に売れるヤフオクが無かったし、それどころかパソコンさえ全く普及していない時代だったからだ・・・。)
Posted at 2015/12/06 11:56:28 | コメント(2) | トラックバック(0) | 日記
2015年12月05日 イイね!

7J×17インチオフセット45重さ6.59Kg



安全率は1.55程度ですから、充分です。

ファッション面は削らずに、裏側だけでなんとかなりました。これで行ってみましょう!

問題はやっぱりタイヤですね!・・・軽くて静かなタイヤがあればベストなんですけれどね。





Posted at 2015/12/05 02:08:00 | コメント(2) | トラックバック(0) | 専用ホイール | 日記
2015年12月03日 イイね!

オリジナルホイールをもう少し軽量化したら強度はどうなるか?



上の画像・・・こんな形に表面を削ってしまうと結構軽くなって6.66kgになる。

そして強度は ↓



これでもまだ安全率は1.6だから、以前の7.2kgで安全率2.2倍よりはだいぶ落ちたが問題は無いだろう。

しかし、デザイン的には少し寂しくなったので、もうちょっとだけ表面のふくらみを残すとどうだろう?



重さは6.76kgでこの時の強度は ↓ 1.77倍で案外良い。



少しだけ重くなったが、やはり少し強度は上がった。


次に、表面の加工はしないで、裏面だけを削って軽量化してみる。 ↓



重さへ6.91kgで、まだ7kgを下回っている・・・。

その時の強度は ↓ 安全率で1.73倍と出た・・・もう少し削っても良いのかもしれない・・・。



裏側を削って軽くしたが、強度は表面のふくらみを削り落とした物よりは良いがやや前のものより重い割には強度がない・・・。

デザインを選ぶか?軽さを選ぶか?・・・・迷うところだ・・・・・???

皆さんはどう思われますか? 7J×17インチオフセット45mmで6kg台は魅力ですよね!?
Posted at 2015/12/04 00:37:39 | コメント(3) | トラックバック(0) | 専用ホイール | 日記

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「こんにちは~・・・、いかがお過ごしですか?」
何シテル?   11/03 10:03
銀河 遼です。よろしくお願いします。(宝塚とは無縁です) フリーランスの機械系エンジニアです。(面倒な仕事してる面倒くさいかもしれない人です) 3D・C...
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