毎年、夏の海水浴シーズンには全国で水難事故が起きて、少なく無い人が命を落とす。
そうした水難事故の中でもシュノーケルを使っていて起きる事故の比率はかなり多いと感じているが、私も30歳代には毎年、我が子を連れて南伊豆の
「ヒリゾ浜」に通う様に出かけていて、子供たちがシュノーケリングをしっかりマスターした後は、子供そっちのけでシュノーケリングで遊んでいたことも有ります。
シュノーケルを使う上での危険については十分承知していたので、我が子にも安全にシュノーケリングができるように繰り返しトレーニングさせて、マスターさせていたのです。(下の地図のオレンジ色の丸印の場所が南伊豆に数泊して、子供たちを7年間毎年連れて行った海岸です。一番南の
「ヒリゾ浜」のある中木と言う漁村の民宿に毎度お世話になっていました・・・。千葉県民でありながら千葉の海岸を捨てて、わざわざ遠い南伊豆迄遠征していたのには訳が有りました。)
シュノーケリングのベテランである私から見ると、シュノーケリング中の事故は、シュノーケルを使う事に不慣れである以外の理由は皆無であろうと感じるし、誤って海水を気管にまでも吸い込んでしまった時の対処や、筋肉が痙攣してしまった場合の対応も訓練されていないことでのリスクが先ずあって、更には波の有る海で流されてしまった場合に必要な体力が不足していたり、経験不足によってパニックに陥るなどの可能性を持つ人によって殆ど事故は起こされていると感じる。
我が家では子供が小学校に入学する頃には毎夏休み、南伊豆の
「ヒリゾ浜」へ数泊の旅行へ行っていたが、子供たちはスイミングクラブなどではある程度距離も泳げていたので、マスクとフィンだけを使うのであれば、溺れる心配はあまりなかったが、
「ヒリゾ浜」の水族館の様な多様で美しい魚やソフトコーラルを観察するにはシュノーケルを使いこなした方がより快適なはずなので、そのために
「ヒリゾ浜」での引き潮の時に充分訓練をして、安全にシュノーケリング・ダイブが出来るまでになっていたのです。
概ね上の様な形式のシュノーケルが今日では一般的かも知れないが、45年前のことを思い出すと、更にシンプルなシュノーケルも多かったように感じる。
要するにシュノーケルと言うアイテムは、海面を泳ぐときに顔は海水につけっぱなしで、水中眼鏡で海中を観察できるように泳ぐことが出来る道具なので、口で噛んだマウスピースから海面上の空気を吸い込んで長く顔を海から上げずに居られることを目的としている呼吸用のパイプと言えばそれが原点なのです。
そしてシュノーケル事故はどのようにして起きるか?と言えば、海面から空中に突き出しているはずのパイプの切り口に波や泳ぐ人の取る姿勢によって海水が入る事で起こります。
パイプに海水が入るような姿勢とは、潜る事でも起きるし、シュノーケルのパイプが真上に出ていない時には、若干前を見るような、顎を前方に出す姿勢で泳いでいるだけでも入って来る可能性もあるのです。
家内は普通に泳げましたが、シュノーケルを使って海中を見る時などは自発的にライフベストを身に着けて間違っても溺れない様にケアしていました。
シュノーケリングに馴れている人は、パイプに海水などが入るのは当たり前のことですから、肺に残してある空気をシュノーケルのマウスピースの穴を塞ぐように当てている舌先を瞬間的に離すと同時に一気に強く吐き出すことで行うパイプクリアを当たり前のように行うので問題は全く起きないのです。
つまり、馴れた人は、肺に吸い込んだ空気をパイプクリアの為に必ず残しておく習慣が出来ている為、新しい空気をシュノーケルから吸い込む直前には必ず強く吐いてパイプクリヤーをしてから空気を吸い込むと言う一連の動作が自然に出来るようになっています。
しかし、それが習慣になっていない不慣れな人は、そこで失敗することがあるのでしょうし、ましてパイプに海水が侵入しにくい工夫がされたような、新しいシュノーケルしか知らない場合、もしその機能がうまく作動せずに海水がパイプに入ってきてしまった時のことを考えると少し恐ろしくなります・・・。
パイプクリヤーを怠ってシュノーケルから空気を勢いよく吸い込むと多くの場合パイプに入っている海水を気管にまで吸い込むことになり、酷くむせてしまって呼吸困難になるので、慌てて呼吸をしようとすると、さらに多くの海水を吸い込みかねないのです。
もしそのような瞬間が足の立たない深さの場所で起きると、多くの場合溺れてしまう可能性が高まるのです。
たった一度の失敗、それは実にあっけない程、簡単に起きてしまいます。
そう言う意味で、
「ヒリゾ浜」と言う海は、大根と言う大きな島がすぐ近くにあり、波静かで、深い海に潜らずとも背の立つ深さから、岩だらけの海中に棲む沢山の魚たちをマスク越しに見ることが出来ることも有って、シュノーケリングを子供たちに訓練するにはもってこいの場所でした。
子供達が大人になって、それぞれの友人たちと海へ行くようになった時、
「ヒリゾ浜」を選んで連れて行ったと聞きましたし、一緒に行った友人の中で、自分より上手く潜ったりできる者はいなかったと話してくれました・・・。
私の努力は無駄ではなかったのだと感じたものです・・・・。
ただ、数年前にTVの番組で「ヒリゾ浜」が紹介されて以降、ハイシーズンには少ない駐車場までの道路が深夜でも大渋滞になると聞きました・・・、コロナの影響でここ数年はさほどでもないかもしれませんが、それでも混雑するのかもしれませんので、お出かけの際はその点にご注意ください・・・・。
Posted at 2022/08/01 14:51:48 | |
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