ここの所、良く使っているQIDI TECHのPlus4だが、使うフィラメントは殆どがカーボンフィラメント入りのポリカーボネートやナイロンで、強度を重視した機械の部品ばかり作っています。
それらのフィラメントはポリカーボネートやナイロンがベース樹脂なので、何方とも吸湿性が強く、良く乾燥させてから使うのが定石と言う事で、これまで使っていた吸湿用のシリカゲルで、保存中や、プリント中にパッシブに湿気を取る方法では十分ではないと考えて、アクティブに加熱して乾燥させる装置を導入した。
リールを2本入れられるもので安価(¥10,999)な物だがそれなりに使えている。
↓左側のリールはポリカーボネート+CF、右はナイロン+CFです。
この様な装置だが、部屋の中の空気の湿度は70%程の現在で、保存用のジップロック式のポリ袋の内部の湿度はシリカゲルを入れてあることも有って45%程に保たれていた・・・。
そういう状況でカーボン繊維入りのポリカーボネートを使ってプリントしているのだが、やや満足が行かない仕上がりになるので、湿気を疑ってみた訳で、「電熱式送風フィラメントドライヤー」で何処まで乾燥させられるか試したが、説明書によれば小さな穴を1か所開け放って乾燥させるように書いてあったのだが、どう考えても納得がいかない・・・、温度を上げてチャンバー内の空気を攪拌したところで湿度の低下は直ぐに頭打ちになってしまうと考えられたが、正にそうであった。
小さな穴を開けて、私のいる室内の空気と混じっている訳だから温度が高い事でフィラメントに吸い込まれていた水分が空気の湿度の飽和点を温度を上げることで高くしているだけだから厳然たる限界があるはずなのだ。
案の定チャンバー内部の温度を70℃に保っても40%程迄しか下がらないのです。
そこで私は、その乾燥装置のチャンバーの中に大きめのシリカゲルのバッグを2個入れて様子を見ていると34%程度まで下がりましたが、4~5時間かけてもやはりその辺で頭打ちになってしまうので、これはシリカゲルの吸湿が周囲の湿度と釣り合ってしまっていると考えられたので、シリカゲルのバッグを取り出して電子レンジで2分程過熱して水蒸気を追い出してから再びフィラメントドライヤーに入れたのです。
そうすると更に湿度は下がるのですが、4~5時間でやはり頭打ちになります。
仕方ないので再びシリカゲルのバッグを取り出して電子レンジで加熱…それを3回ほど繰り返して21%程度までフィラメントドライヤーの内部空気の湿度を下げることが出来たのです。
こんな作業を繰り返すことで何処までフィラメントの湿度が下げられるのか?一体何時間かければ良いのかよく判らないです。あと3~4回やれば10%程度まで下がる感じもするのですが、シリカゲルの吸湿性能を利用することで下げられる限度がどの辺になるのか良く解りません。
只、当初の45%程度の湿度の保存ポリ袋での保管状態からすればかなり湿度は下がっているのでプリントへの悪影響はかなり抑えられるだろうと予想しています・・・。
因みに、このフィラメントドライヤーの説明文には、シリカゲルを併用する方法についての文章は何処にも書かれていません・・・・・。
Posted at 2025/11/17 22:47:46 | |
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