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2011年09月14日 イイね!

保存版”偉大なる“UP! DOWN! 野郎たち”!!!…ブルーバード編⑤

保存版”偉大なる“UP! DOWN! 野郎たち”!!!…ブルーバード編⑤
偉大なる“UP! DOWN! 野郎たち”!!!、引き続きブルーバードのUP!!!DOWN!!!の歴史を振り返ります。

クリーン、スポーティな出で立ちで大人気UP!!!UP!!!だった3代目510ブルから一転、豪華に大きく上級グレードアップした4代目610ブルUと510の正統なる後続710バイオレットと2作続けてコケた日産、世界一厳しい50/51年排ガス規制の荒波を同じようにくぐりながら相変わらず順調で安定した人気と販売を維持するライバル・トヨタのT100~120系コロナと76/5に発売以来、爆発的人気を得た三菱ギャランΣの勢いに完全に霞んでしまった610ブル、ようやく一段落着いた50/51年排ガス規制適合と53年規制適合に目途のついた76/7に約5年ぶりにFMCを行い5代目となる『810型ブルーバード』が登場しました!

↓5年ぶりに新型となった『5代目810ブルーバード(前期セダン/HT)』


810となってネーミングから『U』が外れ“ブルーバード”に戻っています。
810では610で上級移行したミディアムクラスの立位置はそのまま継続しますが主にデザインで不評を買ったスタイリングを見直し610で目指した高級感や重厚感は維持しながらもかつてのブルにあった“クリーン”というイメージに回帰したい!という思いが込められた事が特徴です。

まず、スタイリングで610の贅肉を落とし不評だった視界の悪さを克服する為、セダンではノッチバックスタイルを採用、Cピラーを細めにしウェストラインも下げグラスエリアを拡大、明るい室内を実現しています。
ただ、それでも全体的イメージは610のそれを引きずる“キープコンセプト”気味ではありましたが少なくとも610の重々しさは弱まりスッキリ感を得ていたように感じます。
シャーシは610を継承、4気筒シリーズと6気筒(GT→G6にシリーズ呼称変更)シリーズの2本立てという部分も610と同様です。


それでは車両概要です。

(サイズ)
:全長4245全幅1630高1390ホイールベース2500(以上mm)
(車重)
1000kg(1600DX)
(定員)
5名
(エンジン)
L16型 水冷直4 1600cc OHC シングルキャブ 100ps
L18型 水冷直4 1800cc OHC シングルキャブ 105ps EGI(L18E型)115ps
L20型 水冷直4 2000cc OHC シングルキャブ 115ps EGI(L20E型)130ps  
以上全てNAPSによる50/51年規制適合エンジン
(駆動)
FR
(ミッション)
4速MT /5速MT/3速AT
(脚回り)
Fr:ストラット
Rr:セミトレーディングアーム(SSS系/G6系)
Rr:リーフリジット(上記グレードを除く)
(バリェーション)
1600:STD/DX/GL/GL-L
1800:DX/GL/SSS/SSS-E/SSS-E・S
(ボディ)
4ドアセダン/HT/ワゴン

上記のようにホールベースは当然610のシャーシのため共通ですがサイズは610よりやや拡大し車重もそれに伴って増えています。
ボディは従来通りの設定、搭載エンジンも610と全く同一。

お気づきとは思いますが510~610と続いた“全車4独”がココで崩れ去り下級/普及グレードは後輪リジットとされてしましました・・・

710バイオレットでも同様な施策が取られ評論家のバッシングを浴びたこの退歩、伝統のブルーバードでこれを行うのは日産も躊躇したらしく初期ロッドのDXやGLでもRrセミトレが存在したようですが完全量産モデルではこれもリジット化され酷評とコストダウンを天秤にかけ後者を選んだようです。
710の時も感じましたが日産のこのような姿勢、専門家にはかなりのブーイングだったものの下級グレードを選ぶ層にどれだけ脚廻りにこだわりを持つヒトがいるのか?
ただでさえ排ガス対策費の転嫁で車両価格が上昇する中、リジット化により車両価格の低下という部分も低グレードの役割でもありライバル達がまだ4独などという高度な脚廻りを得ていない(510時代は当然、810時代でもコロナやΣは高級グレードでも後輪リジット)時期、これを売りにしたい気持ちも分かりますが決して間違っていない姿勢だったとワタクシは思います。。。

↓“退歩”とされた2種の設定となるRrサスペンション(㊤上級へ装備されるセミトレーディングアーム式㊦普及型に装備のリーフリジット)


スタイリングは冒頭に述べましたように610のイメージを残しながらも軽快感を与える意味で610の丸味を抑えダイエット、明るい車内を実現させるための広いグラスエリアを採用しています。
Frマスクの処理は旧サメブルで話題になったバーチカルグリルを現代風かつ食いつきそうないかつさを抑え高級にアレンジして採用、Rrも含めて挑戦的な610から大人しいイメージに変更しています。
610の売りだった[Jライン]をやめ、セダンでは一般的なデザインを、HTでは特徴的な6ライトとなるCピラーにオペラウィンドゥを採用しスポーツモデルと言えども後方視界に気を配り610/710を反省していました(笑)
しかしこの形式のHTスタイルは75yに既にクラウンMS90系HTで採用されており二番煎じ的に捉えられてしまい話題とはならなかったですねー。

ただ810はいい意味でも悪い意味でもJラインという遊び心を持ち賛否両論ながら流麗なファストバックをまとっていた610の特徴的スタイルではなくなりイメージ的にはかなり地味な形になってしましました。
ラリー活動をこの810から撤退した事も影響あるかもしれませんが510→610に多少なりとも受け継がれたスポーティさやライバルのコロナよりも若々しさを売りとしていた部分でも伏兵、三菱初代A120系ギャランΣ/Λのセダン、HTの概念を変える程のスポーティで前衛的な佇まいの前で810も完全に地味な『オヤジ車』的に捉えられ市場的にも610を上回る評価は得られていなかったです。

↓6ライトで視界にも気配りした新たなHT(前期HT1800SSS-E・S)


新たに4気筒シリーズに設定された「SSS-E・S」(セダン/HT両種にラインナップ)は上級スカイライン(GC110)がGT-Rを失った以降にGT-XをベースにR風味付けをし人気を得ていたGTX-E・Sに倣いそのハードイメージをブルにも採用したモデル、SSS-Eをハードに味付けしたスポーティイメージ満点のグレードながらスカイライン同様にエンジンは何もSSS-Eと変わりなくあくまでイメージだけのモノでした。

↓搭載エンジンは旧610からキャリーオーバー(L16型)


↓セダンもノッチバック化により広い後方視界を確保(前期セダン1600DX=タイトル画像も同様)


インパネ&インテリアも610のイメージは引きづりながら各部現代的にリファイン、やはり前方視界向上の為、ダッシュ全体が下げられています。

↓1600DXのインパネ&インテリア


↓SSS系(㊧)とGL(㊨)のインパネ


↓各S/W類は一体化されより機能的に!!


↓610ではワイヤーコントロールで合わせるのを苦労したリモコンミラーも電動式になり飛躍的に扱い易くなりました!


“サメブル”がある意味大きなインパクトだった610ブルUでしたが810でも2000 6気筒モデルを継続、但し旧610GT系がスカイラインに近いスポーツ路線だったものを810ではローレル(C130)に近づけた高級路線に変更、内外装ともに610にはない、ある意味、ブルーバードの車格に似合わない豪華絢爛なシリーズとなっています。

↓ローレルばりの豪華さを得た新G6シリーズ(前期HT G6-EL)


“GT”から新装になったG6シリーズはサメブル同様にノーズ延長でL20を押し込んだモノ、顔付は4気筒以上にサメブルを彷彿させ逆スラントとバーチカルグリルも継承、但し豪華さを強調するかの如くメッキパーツを多用した事によりサメのいかつさは消え気品ある顔立ちとなっています。
尚、サメではRrスタイルを専用デザインとしていましたがG6では4気筒と共通化しコストダウンしています。

↓G6-ELのインパネ、ウッドパネルで高級感をアピール!


↓G6系に搭載のお馴染L20型エンジン(L20E)


この810もふんだんにドライブ経験はありますが個人的に一番嫌いなのがハンドリング!!
610でも多少感じましたがリサーキュレーティングボール式は610と同様ながら味付けは異なりよりダルな感じ、切り始めの初期応答が悪くてハンドルを回しても回してもなかなか旋回せず非常にもどかしさを感じたのを今も憶えています。
ワインティングでは風車の如くグルグル回しても車体が即応せずとてもじゃないですが峠を楽しむ、なんて芸当は無理で610サメ以上に曲がらずSSS系ではせっかくの4独サスがこのハンドリングのお陰で全く生かされず宝の持ち腐れだったような・・・

尚、810では610に設定されなかった営業車=TAXI仕様もバイオレットから受け継いでラインナップ、510以来の久々のブルタクシーの姿が街中に帰ってきました!

↓5年ぶりのブルTAXIはコロナ/フローリアン/Σ等と共に地方都市で大活躍!!



それではモデル改歴です。

(77/10)
1800SSS-Eがエンジン換装により53年規制に適合。
これはNAPSをより進化させたモノで従来型L18Eを基本に燃焼効率を上げるためにこれをツインプラグ化、計8本の点火プラグを備える新エンジンである「Z18E型」を搭載、“NAPS-Z”とネーミングされたZ18Eですがツインプラグ以外の基本はほぼL18型そのものです。

↓“NAPS-Z”によりブルシリーズで一早く53年規制適合となった『Z18E型』


尚、この時に一部グレード(GL/SSS/G6)にこの時期流行った輸出用5マイル大型バンパーを装着、より精悍なイメージを醸し出します。

↓5マイルバンパー装着でより精悍に!!(セダン1800GL)


(77/1)
1800キャブ仕様もZ18E同様にツインプラグ、NAPS-Zにより53年規制適合となりエンジンを「Z18型」に換装しています。
尚、Z18/Z18Eともps等カタログスペックには変更ありせん…が…
明らかに「これ、違うんじゃね?」と51年と53年規制乗り較べると分かりました、同じスペックながら51年では息苦しそうに回転上げていたのに対し53年では軽快に回るようになりこれはツインプラグ化の効果以上に排ガス対策そのものが完成したんだな!と思わせる程の出来上がりでしたね~。
53年規制車に乗るといかに50/51年が排ガス対策発展途上だったかが日産に限らず簡単に体験できたのがこの年代のクルマ達だと思います!

↓1800は全てZ18系になり53年規制適合!!


(78/8)
MCを受け後期型となります。
お約束のFr/Rr意匠変更が行われ1600と2000もこの時点で53年規制適合化を果たします。
1600はZ18系と同様にツインプラグNAPS-ZのZ16型に換装、馬力は-5psの95psとなっています。
L20系はNAPSのまま、つまりシングルプラグで触媒や点火時期の改良で53年規制適合です。

意匠変更を受けたFrフェイスは当時流行の角目4灯式を採用、4気筒シリーズでは廉価版&普及型を“エレガントマスク”、SSS系を“スポーツマスク”と銘打って前期では絶えていたブル伝統の“二つの顔”を蘇らせています。

↓2年ぶりに“複顔”となる後期型


テールも地味めだった前期から一転してセダン/HTともに大型化し良く言えば豪華にかつ目立つデザイン、悪く言えばゴテゴテしてオーバーデコレーション気味になっています。

↓大型テールランプで後ろ姿も派手に!(HT G6-EL)


SSS系では一層のスポーツイメージの強調が図られCMでは派手に荒野を土煙上げながら走るSSSを演出しながら“HEAVY DUTY CAR”をキャッチコピーにして810の地味なイメージ脱却を目指していましたネ~。

↓OPながらストライプにまで「(TRY)HEAVY DUTY」の文字を入れ…


後期からは『F』(ファンシー)シリーズと言う、330セド/グロの高級グレードに準じた新シリーズを設定、1800GL(→1800GF)とG6(→G6-F)をベースに330同様のデザインである超豪華なルーズクッションシートを採用し一層の高級化を訴求しています。
しかしこれが不人気モデルの悪あがき!は言い過ぎかもしれませんが高級車として認知されているセド/グロならばこのような仕様も頷けます(事実それらの『F』は大人気でした)がファミリカーのブルにこれは????
身分不相応なFシリーズ、案の定市場の反応も悪く810浮上の役には何ら立ちませんでした(-_-;)

↓ルーズクッションを採用したセダン1800GF


↓セダンG6-E・FのRrビュー


またこの後期から何とも理解に苦しむ?と言うか意味不明?なモデルが追加設定されました=その名も『1800G4』というグレード!!

G4は4気筒とG6のかけ合わせのようなモデル、つまりG6のロングノーズボディにZ18の4気筒を載せるという暴挙!?に出たモノでしてそもそも縦6を載せる為に延ばしたノーズなのにそこに4気筒を載せるという“日産、血迷ったか?”と思わせる、本末転倒の未だに理解できないモデルでしたね~~~。
まー、見栄張りの日本人には適した?モデルなのかもしれません、安くて6発の堂々としたスタイルがイイ!という方々には多少売れたのでしょうが(ワタクシ、一度しか触った事ありませんが…汗)ある意味ショートノーズが存在しないマークⅡやローレルの4気筒1800よりもこれは恥かしいかもしれません、だってロングノーズでL20のエンジン音が聴こえると思いきや4発のがさつな音!! これはダメでしょうー・・・
一度下取りで入ってきたG4のボンネット開けた時は腹の底から笑いましたねー、開けた瞬間 “エンジン、小っさ!” と叫びたくなる程のスカスカなエンジンルーム、同じZ18や21R等の4気筒を積むローレルやマークⅡ、後年のR30スカイラインTIにも言えますがこのスカスカ具合と異様に長いファンシュライド、設計した方は冗談のつもりだったんでしょうかねー(爆)

↓立派な長~い鼻を持つ4気筒!! その名は1800G4!!


↓“G”シリーズでは廉価版のため質素なインパネや内装(HT G4)


↓長い鼻に申し訳なさそうに納まるZ18型エンジン(笑)


G4はGシリーズの廉価版という位置付けのためRrサスもリジットとされておりどこがG(グランド=豪華の意味)なんだ!と突っ込みどころ満載のグレードでした!!

(79/3)
ブル生誕20周年記念車としてサンルーフを装備した『1800SSS-E スピリット20』を追加設定。

(79/11)
後期型でかなりのテコ入れや見栄張りご用達のG4等を加え何とか上昇を目指した810でしたが努力虚しく販売、人気は610をも下回るDOWN!!!っぷり、あまりの販売不振の為、日産は早々に810を生産終了、僅か3年4カ月で次期型の910型ブルーバードにバトンタッチさせます。

↓79/11、先代が不振を極め発売を早めて6代目910型がデビュー!!


このように2代続けてスベッてしまった日産の看板車種=ブルーバード810、次期型910のデビューを急遽前倒ししてまで行いましたが果たしてコロナはおろか伏兵のΣまでにも差を付けられた販売/人気をUP!!!させる事はできるのか!
(78yの販売台数統計=コロナ約13万7000台、ブル=12万8000台、何と我がΣは14万1500台のTOP!!)

510の夢をもう一度!との意気込みで開発された6代目910ブル!逆襲なるか乞うご期待!!


(次回910型6代目ブルーバードに続く)
Posted at 2017/07/30 17:20:51 | コメント(0) | トラックバック(0) | UP!!DOWN!! | クルマ

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