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2022年12月04日 イイね!

”変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る…第12弾!!

”変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る…第12弾!!怒涛の如く上げまくる”変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る、今回はこれぞド変態ってのを持ってきましたぜ(^^;

いやー、これはよほどのマニアじゃないと知らんのでは?にわかホンダマニアも絶対知らんと思うけどどうでしょうw

って訳で今回はこのクルマ↓がお題!


『ホンダL700/L800・P700/P800』

どうでっしゃろ、変態マニアの方大喜びか!?www

いやいや、これなんか古過ぎてさすがのワタシも触った事皆無、しかし若い時分、まだホンダSF(SF:簡単に言えば後発で4輪に参入したホンダは販売/サービス網が少なくかつ昭和40年代はバイク屋や下手すりゃ自転車店がホンダ4輪を売っていたのでメーカーが主要都市にアフターや部品供給を行うセンターを設置、これをSF=サービスファクトリー)に自分のホンダのバイク部品買いに行った時にSFの片隅に草ヒロ状態になっていたのを見かけしげしげ眺めたって事はあるけど転がした事もないし街中を現役で走る姿も記憶になし、ただ幼少時に父に連れて行ってもらったモーターショで見た記憶はかすかにあるかな、恐らくその時もらったカタログあるしで…

幻と言っても相違ないホンダL700!
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L700は1965年(昭和40年)に発売された商用バン、この時代はまだまだ乗用車は脇役で”平日は仕事に、日曜日はレジャーに!”を謳い文句としたライトバンが主役、各社殆どの乗用モデルにもライトバン等をラインナップ、まだまだ贅沢だった乗用よりバンがメインであり三菱ミニカ(三菱360)やマツダファミリア、ダイハツコンパーノは先にバンから発売される程、そんな中L700はこれらライバル&トヨタパブリカバンに対抗してホンダがスポーツカーSシリーズで4輪参入以来の第二弾、あの超メジャーなN360発売の2年も前にデビューしたホンダ気合のモデル!!

スポーツカーS360用に開発したDOHC高性能エンジンをS360が認可を得られず止む無く軽トラに積んでT360を発売した事はホンダの伝説として有名な話ですがこれと同じような事を普通車(登録車)でもやってくれておりそれがL700!!

軽トラのT360にしてもそうでしたがまだ4輪というモノへの挑戦期だったホンダ、Sシリーズのようにレーシング/スポーツという部分では2輪の発展形?で勝負になるもT360やL700のような商用車にホンダ得意の高性能エンジンを積んだモノだから実用性が低く総スカンを喰らったという何ともお気の毒な結果になってしまいます…。

S500/600のエンジンの発展形であるL700E型エンジン
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DOHC 700cc 52ps、アルミブロックというスポーツカーそのものの性能でカタログも堂々スポーツカーばりの最高速や高性能さをアピールしたL700、しかし昔も今も商用車はどれだけのモノが積めるか、荷台寸法や開口部寸法、シートアレンジが重要な要素で性能は二の次三の次でいいい訳でこの辺がまだホンダ、4輪/商用という部分が分かっていなかった感じ、まぁ、まだ4輪進出して間もない時期だから致し方ないですがね(笑)

ホンダとしてはSシリーズが好調の中、いよいよ一般ユーザー市場にも殴り込もうと大々的セールス展開を行うも当然?こんなスポーツカーもどきの商用車が売れる筈もなく大苦戦、L700以降のLN360/TN360といった軽商用が順調なのもあり1968年、デビュー3年で早くも生廃、試作車レベルの販売台数で終わったという…。

性能的にはライバル各車が700cc~800ccで30~40ps台のところ50psオーバー、MAX120㎞はこの時代としてはスポーツカーそのもの、正に変態ライトバンの極致www

L700の概要は下記の通り

全長3695㎜
全幅1485㎜
全高1400mm
エンジン 水冷4気筒700cc ツインキャブ(一体式2キャブ)DOHC
グレード L700/LA800/P700/P800(ベースグレード)LM700/LM800(DX版)
DX版はライトバンのみの設定
駆動方式 スポーツ=FR

一方この時代のもう一つの主役であるピックアップにもホンダは果敢に挑戦、大御所はダットラ、同クラスではコンパーノ、ファミリア、パブリカにピックアップが設定されこれらも高い支持を得ていたのでL700の2か月後の1965/11にP700のネーミングでL700のBピラー以降を荷台としたモデルも追加するもこれはL以上に販売不振、そこでホンダは販売力向上=性能向上とはき違えた!?翌66年にL700を含めS600→S800がデビューした事によりエンジンを更に高性能となるS800用のS800E型58psに換装、(ネーミングはP800/L800)700同様にS800の4キャブから2キャブにデチューンしたとは言え高回転が顕著な小排気量DOHCはピーキーさを極め結局はユーザーの支持を一切得る事なく68年、L700(800)と共に短命で終わる事となります。

ピックアップのP700
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敗因はあまりにピーキーなエンジン特性とL/P共に性能を誇示する割には個性のない平凡な出で立ちもあったのではないか?と思われます、それこそ商用にスタイリングは関係ないかもしれませんがこんな太古の時代でも少なくともパブリカやコンパーノ、ファミリアはスタイリングにもう少し気が利いていたしSシリーズで強烈な個性を放ったホンダにしては大人しくオーソドックス過ぎたきがしますネ、そこで…

さぞスーパートラックだった事でしょうw、心臓はレースで活躍したS800と同一エンジン、一度体感してみたかった!
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実はそんなL/Pをベースとした乗用モデルもホンダは開発、当時は珍しいドアサッシュ、センターピラーを廃した所謂2ドアHTボディでエンジンはS800のモノを4キャブ→2キャブとし65psにデチューンして搭載(S800は70ps)、これを1965年のモーターショーにN800のネーミングで参考出品、コンパーノやファミリアの例に倣いまず商用を発売しこれの評価を得てから発売という計画だったところL/Pが大スベリし結局は発売されずショーモデルで終わっています…。

ショーモデルで終わったL700ベースのN800!
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どうっすか?このL800が出ていたら売れたような気がするのはワタシだけ!? 日本初の2HTで有名な3代目RT50コロナHTとほぼ同時期に採用された2HTのボディはあの時代としてはかなりのスタイリッシュ、鼻先はL/Pと共通ながらAピラー以降はホンダらしい個性とスポーティさが宿りほぼオープンが主流だったS800のクローズボディ/実用性も高いN800、これこそがその高性能エンジンが活きるモデルと思うので発売されなかったのが非常に残念な思いがしませんか…!?

ユーザーニーズを掴めず幻的に終わったL/Pシリーズ、マーケティングの重要さを肝に銘じたホンダはこの失敗を糧にして67年に発売したN360に生かし大成功を収める、文字通り『失敗は成功の基』って事ですナ!

(^^)v

変態度指数:★★★★★
 
Posted at 2022/12/04 22:06:32 | コメント(0) | トラックバック(0) | 変態車 | クルマ

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