
親族のヤボ用兼あちらでの仕事もありしばし横浜市民に戻ってたGureですが台風来る前に基地帰還です^_^;
さて、今回の珍度と言うか変態度はかなり高いと思われますよ、見つけた時素直に『よく残っていたなー!』と思わず呟いてしまったこのクルマがお題⇒『昭和53年(1978)2代目KE65型スプリンターセダン1300ST』!!(グレードは推測)
ね、スゲくないですか!?!?
40~60系(この時期、カロスプは排ガス規制の混乱で搭載エンジンの相次ぐ変更などが要因でスタイルは同じながら2回型式改歴を行っています)スプのセダンなんてもう何十年見ていないかのレベル!同時期のメジャーな兄弟車の30~50カローラなら当時は泣く子も黙るベストセラーカーでしたしね、飽きる程見ましたし今もイベントなどでは稀に出ていたりするようですが現役時代もカローラの大体2~3割程度の登録/販売だったスプリンターは少数派ながらそれでも数字が大きいカローラの2割ですからそこそこ見れましたが後続の70系の人気やバブル期の90系の記録的な販売台数の前に60系なんてもう死滅したかと思っていましたがいやー、驚きました!
TのC店でセールスしていた頃、70~80カローラ時代ですがこの60スプと50カローラはさんざん下取り→解体送りにしたモデル、当時は年式新しくもで出来の悪い初期排ガス規制TTCモデルと言う事でお上からの指示もありよほど程度がいいものやレビン/トレノ(TE51,55,61.65)を除き再販せずに潰す!といった感じでした(82~85年位までの状況)
初期のTTCは排気量500ccくらいダウン!!と言っていい程のパワーレス、エンジン型式に関わらず回転の上がりは鈍く五月蠅い、燃費最悪、登坂では軽にも抜かれる位酷いモノで特に元々重いT型やR型、M型の悲惨さは目を覆いたくなる有様でしたが現車のK型(4K-U)はまだマシなレベル。
元々日産のA型に並ぶ名機と言われた小排気量E/gで初代カローラKE10であの有名な“プラス100ccの余裕”と謳われた1100ccにてデビュー以来軽量でOHVながらよく回る素晴らしいエンジンでしたが排ガス規制の波に飲まれられずにはいられませんでした。
1100→1200となり3K型と発展、これをTTC化し3K-Uとし77年のKE50/60系まで弟分のパブリカやスターレット(KP50系)と共に搭載されていましたがいかんせん排ガス対策で奪われたパワーダウンは酷くトヨタはスターレットのFMC(KP61型)を機に排気量を100ccUP、カロスプのボトムだった1200シリーズを1300シリーズとしこの4K-Uを換装し悪評の払拭に乗り出したモノでした。
当時カロスプは1200/1400/1600のラインナップでしたが4K-Uの搭載により1400との距離、そして値段も近くなり?って感じでしたが既に排ガス対策の補機類でウェイト増になっていましたし1200ではカロスプを満足に走らせられなかったのも事実、実際4K搭載の1300シリーズはやはり重々しい1400より活発で燃費もよく新型70系デビューまでの1年強のワンポイントリリーフ的なシリーズでしたがトヨタとして、そして売る側としても1300化は必須だったと思います、それほど3K-Uとなった旧1200シリーズはNGでした…
※次期70でも1300(4K-U)は継承、1400は廃版となり新開発3A-Uの1500シリーズとなっています。
さて、またまた前置き長いし^_^;
現車R点ですし数々の不具合やマイナスポイント(動物毛はもっとも嫌がられます)も多いですが実走5万㎞台!このクルマが生存してるだけでも驚きですがこの距離もスゲー!
当時は5桁メーターですから大概走行不明扱いとされるのですが恐らくはしっかりと記録が残っているのでしょう、出品票距離欄には不明を表す※は付けられていません。
↓これぞ奇跡の生存とも言える65スプリンターセダン!状態イイ悪いとかとか言うレベルでなない!
しつこいですが前述のように65型はホント、発売期間が短く新車でもそうは出ていない筈。
何せ排ガス規制に手間取ってFMCが出来ず74年の40デビューから既に4年を経過、モデル寿命を過ぎ商品価値を失いかけていた時期のモノでしたから当時これをよくぞ購入し現在まで存続させたか!このクルマのストーリーを知りたいですわ。。。
外装に関しては残念ながらあの特徴的なFrグリルが欠品!
この型は初期40系の頃は兄弟と言えども30カローラとはかなりイメージの異なるデザインを採用、カローラが2/4セダンとHT、スプリンターは4セダンと クーペ のラインナップでセダンですら外板共用パーツを使いながらもテールのイメージを異にし“高級”イメージとするスプリンターには独立グリルを設ける等の意匠上も贅沢さが加えられていました。
40~60~65とMCの度にどんどん大袈裟な、オーバーデコレートされた珍妙な顔付になってゆき最後の65は古く見飽きたボディに顔だけ妙にギンギラのそりゃもう呆気に取られるような顔でしたがね、これがないのは惜しい(*_*;
↓オリジナルはこんな顔付でした!
しかしながら内外装共に程度は良くとても35年前の大衆車とは思えない保存状態でして65スプリンターセダン自体ももうないでしょうがココまで状態いいのは川で砂金探すようなモノですよ、マジに^^;
↓オリジナルハンドルしゃないのが惜しい!木目ノブとチェック地シートが『ST』の証…
↓懐かしいRrビュー…後ろからの感じでは問題なく鉄チンに至るまでノーマルってのがポイント高し。
このスプリンター、当時トヨタが凝っていた激突吸収バンパーってのもイイ!
これは元々輸出用のラインナップされたモノ=5マイルバンパー(5マイルで衝突しても乗員にダメージがない…アメリカの安全基準)装着モデルで当時はop設定、廉価版の1300ですがその中のTOPグレードなので装着したのでしょう、スプリンターの場合、DX,XL,ST,GS(セダン)のグレード設定でしてST/GSに関しては比較的装着率、高かったと思います。
このバンパーは安全性も勿論高まりますし見た目も堂々として非常に迫力!!
76年のA30セリカを皮切りにカロスプ、カリーナ、マークⅡ/チェイサー等に順次採用、後にメジャーになるウレタンバンパー前夜の今から見れば大袈裟なアイアンバンパーですが現代車の名ばかりのバンパーと比較しても頼もしくていいと思いません?
確かに重いでしょうしエアバックも普及した今では無用の長物かもしれませんがワタクシはこちらの方がいいですねー、“バンパー”をしっかり主張し大役を果たしている…
↓Frグリルがなく情けない顔になっていますが衝撃吸収バンパーがイイ味出してる!
出品地は北関東、落札は無事なされ二桁をやや超えたところ…
65スプリンターのセダンとしてこの価格が高いか安いかはワタクシにも分かりません、ここまで古いレア車ですと国内マニア向けでしょうしね、距離は少ないし程度もソコソコ、不具合も修正可能レベルですしレストアベースにはもってこい!
しかしコレでイベントとか出たらかなり注目集めるでしょうねー、グリルだけはワンオフで造ってでも付けてやりたいですが(^.^)/
Posted at 2018/09/22 17:41:33 | |
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