
歳とともに暑さ寒さの耐性が低くなってきました。特に暑さがきつい。プライベートで真夏の日光に照らされてドライブというのは割と苦行になってきました。
また、昨今は気温的に春や秋といえる時期が非常に短くなっています。秋なんて無くなった気さえします。5月も調べると来週以降は5月もまだ半ばだというのにもう27℃や28℃が続きます。これはもう事実上夏ですよ奥さん。
こりゃあ、気持ちよく走るには今週が今季のラストチャンスやなあということで日帰りでここ最近行ってなかった石川県は千里浜なぎさドライブウェイを目指すことにしました。タイヤ交換もしてないのに。

なんて書いてますが夜中は2時くらいまで大阪でも土砂降りで、現地も同じ天気。前日の夜にもずっと天気予報とにらめっこ。夜は雨、ただし7時くらいから晴れ、という状況で天気だけが心配でなりませんでした。最悪は海鮮だけでも、という保険を掛けたのはこれまでの経験の大きな進歩です。
本当なら前の夜から走って朝一番にということも考えていたんですが、予報を見る限り朝一番は曇りだったり砂がベタベタでいいことが一つもないので10時過ぎには着けばいいやという計画で行くことにしたのです。
千里浜なぎさドライブウェイは世界でも有数のクルマが走ることができる砂浜です。イギリスBBC放送の自動車番組トップギアでは「GT-R対新幹線」でのスタート地点にも採用されていました(紹介は0でしたが)。
現代ではYoutubeに翻訳機能も備わっていますので日本語訳がなくてもそれなりに楽しむことができます。よろしければどうぞ。

さて、南大阪の自宅からはおよそ368kmの位置にあり、西は広島県の広島駅、東は静岡県の富士市へ行くのとほぼ同じ距離になります。遠からず近からずといったところです。

そんなわけで朝は4時に起き、洗車で使うマイクロファイバータオルとグラスターゾル(なんのために使うのかは後ほどわかります)を携え4時半すぎにいざ出発です。
が、この写真、ガソリンを入れて帰ってきたものです。ガソリンスタンドで写真を一枚、と思ったらスマホを自宅に忘れているのに気づきました。あぶないあぶない。再び自宅を出た時間は4時55分でした。なにやってんだか。
ちなみに天気が心配と書いていましたが道路の濡れっぷりをみてもそれが想像できると思います。

最初は近畿道を走り名神へ。走り続けることおよそ1時間半。朝食も取っていなかったので適度な位置にある滋賀県の大津サービスエリアでモーニングセット(580円)を美しく広大な琵琶湖を見ながらいただきました。
なお、マーガリンの塊がなかなか解けなくて難儀しました。コーヒーコップの底で温めるべきだった、という後悔が未だに残っています。(経験不足)

後悔といえば、まあ大丈夫だろうと思っていたモーニングセットのコーヒー。想像以上の尿意に苦しめられました。おかげで趣味はサービスエリア巡りと言わんばかりのように1時間に1回はトイレの状況が続きます。
ちなみに、9時過ぎには石川県に入り尼御前サービスエリアで「鱒(ます)の寿し」と「焼き鯖ずし」を夕食(or明日の昼食)として購入しました。鱒の寿しは富山ということは知っていましたが、焼き鯖ずしが福井県とは知らず、ちょっとは石川のものを買うべきだったと後悔しました(後悔ばかり)

ほぼ6時間ジャストで千里浜なぎさドライブウェイに到着です。結構時間かかってますが100km制限の道も80km~90kmくらいでずっとトロトロ走ってたので制限速度かそれ以上で走る方はもっと到着時刻は早いと思います(Google上では4時間49分)。当日は未明まで現地は雨でしたので早く到着するメリットもなかったんですよね。ちょっと天気は不安だったんですが、見事に快晴です。

誰もモニュメントにいなかったので記念撮影です。ラッキーです。休日には撮影待ちができるとか(噂なので真偽はしりません)誰か並ばれたらすぐにどける心づもりでしたが割と興味持っている人は少ないのかみなさんスルーしていかれました。

ちなみに千里浜なぎさドライブウェイに入ることのできる道は数カ所あります。どこから入ればいいのか。そもそもどこに出入りできる道があるんだ、とか調べてもわかりにくいです。さて、千里浜マイスター(ウソ)の私がオススメするのは最も南側の今浜口です。今浜インターチェンジの出口を出て左・左・右・B・Aです(B・Aはウソ)。
まず、モニュメントが心のファンファーレを掻き鳴らしテンションを盛り上げてくれます。そしてここは車高が低いクルマでもフロントバンパーを擦りにくいです(地味に重要)。北側の終点である千里浜なぎさドライブウェイ千里浜北口までおよそ6kmをフルに味わうことができます。

ここの醍醐味は言うまでもなく海辺を走ることができるという世界でも数少ない特殊な環境ですが、愛車を波に寄せることができるというダイナミックな演出が車好きにはたまらないと思います(干潮や満潮もありますので長時間の駐車にはご注意ください)。

千里浜なぎさドライブウェイは開放感がすばらしいです。目の前の海は遮るものはなにもなく、陸側にも建物などはほとんどありません。
この場所は南側です。道幅はやや狭いと思う人もいるかもしれませんが、北側へ行くと倍くらいの道幅になります。ただ、クルマも多くなってくるのとそれに加えて道の質が悪く凸凹を感じるので気分に浸りたいなら個人的に南側をオススメします。

千里浜なぎさドライブウェイの良い点としてやっぱりカッコいいクルマを心ゆくまで愛でることができる環境がここにはあります。自宅の前にクルマを置いてじっと眺めていたら変人扱いです。一般的な人にはクルマを眺める続けることができる環境って意外に少なくて、せいぜいコンビニでコーヒー買って眺めるくらいが関の山じゃないでしょうか。何時間クルマの前や横に座っていてもそれは他人から見れば変人ではなく素敵な風景の一部になるのです。
パークキャンプを楽しむようにクルマの傍らでコーヒーを沸かして飲んでいる人とか見ていて素敵だなあって思えます。そういう世界です。
ゲーマーなら誰もが憧れるであろうアウトランのLAST WAVEと自称テスタロッサとの組み合わせ。現地で編集して1本アップしましたが、Xではわかってくれる人が多くて嬉しかったです。
チェアリングしてゆるやかな海風を感じながらSNSしてたり、ちょっとウトウトしたり。運転しているだけでは感じられないクルマとの距離。それが、傍らに座っているだけで身近に感じられます。
日差しはキツめで暑さを感じたけどちょっと涼しいくらい(気温16℃)で非常に気持ちよかったです。

タイヤの向きを買えてみたり、前からも後ろからも色んな角度から撮影したり。そして疲れたら椅子に座って眺めて悦に入る。そんな姿を見られてもきっと誰ももう私を変人と呼びません(もう?)。

ここにその成果を全部貼り付けてやろうかと思いましたが、1時間くらい撮影したりしていたので写真フォルダーが火を吹くことになりそうだったのでやめました。一人眺めてグフフっていってます(再び変人へ)

アウトランのLAST WAVEといえば夕日というイメージもありその後意見も多くいただきました。わかります。しかし、遠方から天候を狙うのはすごく難しいことです。夕日と愛車の千里浜なぎさドライブウェイは成功したのは1回だけです。これは追々チャレンジしていきたいですね。体力的にもう泊まりがけ以外でできそうにありませんが。

冷静に考えればわかるのですが、行こうと予定していても現地が晴れているかどうかはわからないんですよね。今晴れていても到着の5時間後のことなんてわからない。行ったら雲一つしかなかった、なんて経験もあります。

おまけに夏だったので過剰な量の標識が立っていたり、ワイヤーが張られていたりで自由に走り回ることもできません。写真を撮るにしても邪魔でしかありません。夏は海に来る人もべらぼうに多くなり道の整備が追いつかず凸凹も増えます。夏をオススメしない理由はこれらのこういった経験からです(海遊びがしたいことがメインなら変わってきますが)。
ちなみに砂浜が侵食されて狭くなっていることはニュースなどでそれなりに知られていますが、道自体もこうやって整備されていることはあまり知られていないかもしれません。毎日行っているのか、それとも数日おきなのか頻度はわかりませんが。

ある時なんかは波が高くて通行止めなんてときもありました。パーキングから海を眺めてむなしかったあの日を思い出します。
曇りくらいの天候ならまだいいのですが雨だったらチェアリングで楽しむなんてことはできません。自販機もない真夏の太陽の下で干からびそうになりながら、日本海の寒風にさらされガタガタ震えながらのチェアリングも現実的でありません。風が強いと椅子が飛んでいくんですよね(経験談)。

割と多くの意見を寄せられて驚いたのが「潮風で錆びが」とか「砂が」というもの。真冬には割と多くの地域で凍結防止剤が巻かれています。あれが何か調べてみるといいでしょう。
また海岸線を走れば潮風は普通に受けます。一生潮風にさらすわけでもないので一般車では心配する必要はないでしょう。それがいやなら海岸沿いのドライブはもちろんのこと伊勢湾岸自動車道も明石海峡大橋もクルマで走らないことですとしかアドバイスできません。

砂の汚れ。ボディーに砂が付着しているイメージはないのですがタイヤには結構付着します。下回りはどうなんでしょうね。走行直後に覗いたことがないのでわかりません。少なくとも雨の日に普通の道を走るほうがボディーの砂汚れはひどいです。
あと、靴についた砂がカーペットに結構つきます。砂浜用の靴を持っていくのもありかもしれません。私はちょこちょこクルマを移動させたりするのと、後でパンパンすればいいや、くらいの心持ちなので用意していません。

そんな神経質な方々(失礼)のために、千里浜ICすぐ近くにある道の駅「のと千里浜」にタイヤシャワーが設置されています。「のと千里浜」は2017年と近年にできた道の駅です。無料で使用できる申し分ないシャワーです。井戸水を使用しているので気になる人は使わないほうがいいでしょう。
平日で見ていた限り利用頻度はそこまで多くないようです。恐らく多くの人は知らないんだと思います。
さて、開始前のボディー状況ですがこんな感じです。砂の汚れは見当たりません。前出のトップギアでジェレミーが行ったようなホイールスピンさせるような豪快な走りをしなければそうそう大丈夫ということでしょう。タイヤの砂も取れちゃいましたね。

以前使用して大失敗したのが窓をちょっと開けていてもう車内はえらいことになったことです。タイヤシャワーと言いながらボディーの下回りから、側面まで放出されます。NSXは車高が低いので天井までびっしょりです。

家を出るときにマイクロファイバータオルとグラスターゾルを持ってきたのはこのためでした。前回に使ったときはボディー全面に水で洗われると思っていなかったので車内にあった1枚のタオルで必死に拭き上げた苦い思い出があるのです。
今回はタオルもたっぷり持ってきていたのでしっかりと拭き上げました。
苦い失敗や経験は自分を成長させてくれるのも実感できます。これが旅の良いところです。(いいこと書いたつもり)

次はお昼ごはんです。以前から気になっていた富山県の「氷見港魚市場食堂」を訪れることにしました。なんでもこのゴールデンウイークには待ちが163組(4時間待ち)にも達したとか。この食堂は寒ブリで有名な食堂ですが、とにかく一度は訪れておきたいという悲願を叶えるべく計画していました。

石川から富山というと時間がかかりそうな気もしますが、実際には40分程度でした。ウチからなんば駅へ出るよりも早いです。
朝一や昼食といった混雑時を避けた時間に到着したので待ちは私のみ。1組出てきたらすぐに店内に入ることができました。

ちなみに、ここは駐車場所ではなく撮影のために停車させただけです。駐車場所は指定されていますのでご注意ください。
食堂出入り口ののれんをくぐると店内ではなくいきなり2階へ上る階段です。1階は漁港の市場になっていて上から眺めることもできます。

メニューはこんな感じです。氷見ということでブリを期待してくる人が多いのか「ブリは入りません」と注意書きが書かれています。
食堂という割にはハイテク化されていて、注文はタブレットだし、持ってくるのはガストでお馴染みのネコ型配膳ロボット「ベラボット」でした。

海鮮漬丼定食にしようかと迷ったんですが、初めてなので王道の氷見浜丼定食を選択。ネタはその日に水揚げされたものになり、レジ横のホワイトボードに手書きで記されています。
海鮮丼なんだから美味しくないわけもなく。印象に残ったのは醤油の味。これがすごくいいアクセントでした。実はただのキッコーマンだったのかもしれませんが、きちんと見ておけばよかったです。

土鍋で漁師汁が付いてくるのも贅沢。魚のあらの出汁はもちろんのこと、あらにも食べられる身がぎっしり。たまりません。
この季節ですが身体がポッカポカで汗だくです。

帰りものんびり帰ろうと思い、同じ道を帰るのではなく滋賀県の大津あたりまで下道で帰ることに。町の風景や山間を走るのも悪くない、と考えたんですが石川県の小松市でギブアップしました。白山市とか信号2つごとに引っかかるのが続いてもうかなりグロッキーになりましたよ。

大丈夫な気もしましたが高速に乗る前にガソリンを入れておきました。サービスエリアでガソリンを入れるのは超もったいないですからね。
ちなみにこのときで燃費は13.7km/Lでした。よく燃費が悪いんでしょ、みたいなこと言われたりしますがホンダはそんなことありません。NSXに限ってはむしろタイヤのほうが大変です。なんせガソリン70Lを5、6回入れたらタイヤのライフは0、はい10まんえんみたいな世界です。(RE-71RSは4回でした)

加賀インターチェンジから北陸道に乗り走行車線を80~90kmくらいでチンタラ走っていたわけですが1時間もすると猛烈な睡魔。朝4時起きなのにほとんど眠らなかったツケがきました。
なんとか意識を保とうとするのですが右にクルマが寄っていきます。せめてサービスエリアまで、と思ったんですがそんな状況ではなく、福井県の北鯖江パーキングエリアにクルマを停めて爆睡。この睡眠が気持ちのいいこと。フルバケですが関係なく熟睡できました。

1時間ほど寝たのですがすっきり、とはいかずまだ眠気は残っています。18時半に出発し、その後は妙な睡魔に襲われることもなく淡々と運転し続け、東大阪パーキングエリアでトイレに行ったくらいでほぼ休みなく帰宅しました。
仮眠を挟んだとはいえ氷見からおよそ8時間。14時に出て22時着ですからまあまあかかりましたね。