東日本大震災の被災地を中心に、米軍が「オペレーション・トモダチ」(トモダチ作戦)と名付けた大規模な捜索・復旧活動を本格化させている。「自衛隊と米軍が協力する最大規模の作戦」(防衛省幹部)といい、主体の米海軍第7艦隊だけで1万人を超える人員が参加。空母ロナルド・レーガンなどの主力艦艇を次々投入しており、大震災を機に日米連携が進んでいる。
「政府レベルでも軍レベルでも緊密に連携し、情報を共有していく」。ウィラード米太平洋軍司令官は21日、防衛省を訪れ、折木良一統合幕僚長ら自衛隊幹部と懇談後、取材に応じ、協力姿勢をアピール。折木氏も「米軍にはお世話になっている」とねぎらった。
米軍は発生直後から日本側の要請に基づいて米空軍の無人偵察機「グローバルホーク」で現場の情報を収集。ロナルド・レーガンから飛び立った艦載ヘリ10機が孤立した被災者を上空から発見し、飲料水・食料・毛布を届けたほか、F18戦闘機で上空から被災地を撮影し、13万1000枚の写真を精査して見落とした被災者がいないかを確認している。
米海軍第7艦隊の派遣規模は、20日現在で艦艇20隻、航空機140機、兵員約1万2750人。既に約126トンの支援物資を運んだ。下北半島から三陸沿岸の港湾の被災状況も調査しており、今後、港湾施設が不要なホーバークラフト型揚陸艇(LCAC)を派遣し、輸送ルートの復旧が遅れている沿岸地域への支援物資陸揚げに使うことを検討している。
自衛隊との共同作業も進む。揚陸艦「トーテュガ」は、北海道から運んだ陸自車両93両、隊員273人を上陸用舟艇で青森・大湊港に上陸させたほか、八戸近海で13トンの水・食料を、孤立する岩手県山田町の空自基地に運ぶなどした。米海軍士官3人が三陸沖の海自護衛艦「ひゅうが」に乗艦し、調整業務にあたっている。
米海兵隊も、陸自航空部隊の拠点が隣接する山形空港へ支援物資を続々搬入。沖縄の第31海兵遠征部隊(31MEU)約2000人が米海軍強襲揚陸艦「エセックス」で東北沖に展開し、港湾調査を行っている。
ただ一方で、福島第1原発の復旧支援は、防護服提供や、放水活動用のポンプ車を東京電力に貸し出す程度にとどめている。米国防総省が救援活動を行う米軍関係者に対し、原発の半径50マイル(約80キロ)以内に立ち入らないよう指示していることが背景にあるとみられ、防衛省幹部は「放射能の危険性を熟知している証しだ」と指摘する。
米国はまだまだ日本との連携を必要としているようだ。オペレーション・トモダチなんてこそばゆくなりそうな作戦名をつけているが、心の底から善意というわけでもないだろう。最近ぎくしゃくしている対日関係を考えてのことだろう。ここで思い切り援助しておいて世論を親米に導いておこうという計算があるんだろう。
対中戦略を考えれば日本の米軍基地はまだまだ必要だろうし、日本を自分の側につけておくことも自国の利益に繋がる。全てがそんな算盤ずくでもないのかも知れないが、国家の関係に純粋な友情などあり得ないだろうから。何しろ、あの強かなアングロサクソンのやることだ。本当に危ないところに日本のために命をかけてもなんてこともないようだ。
しかし、ずい分と役に立っていることは間違いないだろうし、今後の国際情勢を考えても、民主党様はともかく、常識で考えれば、米国との連携は不可欠だろうから、ここは「ありがとう」と好意を受けておくことにすればいいだろう。
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2011/03/21 20:58:33