10月28日、米国のメディアが、中国と日本の領土問題では現在の対峙が一般的に認識されているよりもさらに危険で、いつでも衝突が勃発する可能性があると指摘した。この文章の書き手は表面上、釣魚島紛争による軍事衝突が起きる可能性を分析しているが、実際には「中国が先に武力に訴える可能性がある」と分析している。
日本や米国も同様だろう。日米の合同軍事演習は中国軍の釣魚島上陸、占拠を想定し、日本が米軍の支援のもとに反撃、奪還することを目的とした。中国人民共和国が1949年に成立して以来、巻き込まれた軍事衝突は全て、自衛のための反撃だったが、この文章はこうした前提を全て無視している。
中国の観点からすれば、中国政府は多くの場で和平交渉の形で領土主権問題を解決することを強調してきた。歴史上、中国政府は外交ルートを通じて紛争を解決することを一貫して主張している。だが、外交ルートによる紛争解決を強調することは武力排除を意味しない。武力で紛争を解決するとの前提は、相手が真っ先に武力衝突を挑発することだ。
釣魚島紛争が軍事衝突に発展する可能性は排除できないが、中国側からすればこの可能性が生まれる理由は1つしかない。つまり、日本が戦争を仕掛けてくることだ。
ずい分とご都合な評論だが、今尖閣を巡って日本が中国に戦争を仕掛ける理由は何もないので中国としては何とか言いがかりをつけて武力行使へと導くというシナリオだろう。例のY12とかいうプロペラ機をしきりと飛ばせてくるのもその一つだろうか。
中国外務省は沖縄県・尖閣諸島周辺の空域に接近した中国当局の航空機に対して、航空自衛隊戦闘機の緊急発進が相次いだことについて「強く警戒しており、日本側に抗議を申し入れた。日本側の意図を注意深く見極めていく」と警戒感を示した。
こんな具合に自分のことは棚に上げて日本の対応をけん制している。海上でのせめぎ合いが日本の冷静な対応で進捗しないことにやや苛立っているのだろうか。これ以外にも島への構造物の設置や公務員の常駐なども良い口実になるだろう。日本はとにかく現状を守りぬいて冷静な対応を心掛けるべきだろう。ただし、あらゆる状況に対応できるよう備えを怠らないことだ。中国は何時か何かにかこつけて前に出て来るだろう。
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2012/12/25 22:31:15