シリア、イラクで勢力を拡大する過激組織「イスラム国」を名乗るグループが20日、湯川遥菜さん(42)=千葉市出身=とフリージャーナリストの後藤健二さん=仙台市出身、1967年生まれ=とみられる日本人2人を人質に取り、身代金2億ドル(約235億円)を72時間以内に支払わなければ殺害すると警告するビデオ声明をインターネット上に公表した。イスラム国による日本人殺害警告が確認されれば初めてとなる。
政府関係者は20日夜、ビデオ声明について「本物の可能性が高いとみている」と述べ、信ぴょう性は高いとの見方を示した。
殺害警告を受けて、安倍晋三首相は菅義偉官房長官に対し、事実関係の確認に全力を挙げるとともに、関係国と協力し、人命第一に対応するよう指示。安倍首相は訪問先のエルサレムで記者会見し、「人命を盾に脅迫することは許し難いテロ行為で、強い憤りを覚える。直ちに解放するよう強く要求する」と表明した。政府は首相官邸の危機管理センターに対策室を設置した。
イスラム国が投稿したとされるビデオ声明には、湯川さんらとみられる男性2人が写っており、オレンジ色の服を着て、砂漠で並んでひざまずかせられている。
声明は「(安倍首相が)イスラム国から8500キロ離れた場所から、進んで(イスラム教徒を攻撃する)十字軍に参加を約束した」と非難。要求している2億ドルの身代金について、「1人1億ドル」と主張した。
安倍首相は、17日にカイロで行った演説で、イスラム国対策としてイラクなどに2億ドル程度の支援を行うと表明しており、声明は支援額と同額の身代金を要求した。これに対し、安倍首相はエルサレムの会見で、2億ドル支援は「避難民が必要としている人道支援だ」と述べ、予定通り実施すると明言した。
湯川さんは「民間軍事会社」を設立。2014年7月28日にトルコから陸路でシリアに入国し、イスラム国と交戦している反体制武装組織の部隊に同行、8月12日から14日にかけ、イスラム国がシリア北部アレッポ近郊で激しい攻撃を仕掛けた際に部隊からはぐれ、拘束されたとみられている。
一方、後藤さんは映像通信会社を創設。14年10月、自身のツイッターを通じシリアで取材中と伝えた後、同月23日を最後にツイッターの更新が途絶えている。
本来宗教と言うのはそれを信ずる者の心を救うためにあるもので血を流すことが目的ではない。また、信仰は個人の自由意思に委ねられるべきで他人に強制されるべきものではない。今回の行為は人質の殺害をほのめかして金員を要求するまさに犯罪そのものの行為で宗教や信仰とは何ら関係ないものでこれを宗教や信仰の問題とからみ合わせて考えるべきではない。このような行為が頻発し、さらにエスカレートすれば、欧米も多国籍軍を編成して殲滅に乗り出さざるを得ないだろう。積極的平和主義を打ち出し、集団自衛権の行使を容認した現政権としてどうするのだろうか。仮に日本人が殺害されれば集団的自衛権行使の理由は立つが、・・・。
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2015/01/21 00:33:15