中国海軍、日米に抗し得ず。

カナダの軍事専門誌漢和ディフェンスレビュー（３月号）は、中国海軍の対潜能力は２０年経っても米日のライバルにはなり得ないとの見方を示した。９日付で環球時報が伝えた。







対潜哨戒機の技術差は一代以上もあり、数の差も歴然。日本の海上自衛隊はＰ－３Ｃを８０機近く保有し、米海軍もＰ－８までグレードアップしている。これに比べ、中国海軍の大型対潜哨戒機「高新６号」はわずか２機のみだ。空母自身の対潜能力も、大量の対潜哨戒機を持たないまま遠海に出動することは自殺行為にあたる。









そのため、戦争になった場合に中国の空母ができる唯一のことは、アルゼンチンの空母「ベインティシンコ・デ・マヨ」のような回避作戦しかない。要するに港の空中、水中防御にはさらに多くの地対空火力と戦闘機が必要だということになる。










対潜哨戒には個々の潜水艦の音紋の蓄積が欠かせないと言う。日本は対潜哨戒機や海底に固定されたソナーでその音紋を収集して蓄積してきた。Ｐ３Ｃ導入の際に国産対潜哨戒機開発の話があったが、機体は作れてもデータがなければ戦にならないと国産哨戒機の導入を断念している。今回、Ｐ１を開発できたのもこの音紋の蓄積があったからだろう。武器などのハードよりもこうしたデータなどのソフトが現代戦には欠かせないと言う。中国がどんなに艦船や航空機を作ってもこうしたデータがなければ張り子の虎になってしまう。データの収集には膨大な時間がかかる。空母機動部隊も空母があれば良いというものではない。空母はそれ自体は極めて脆弱な兵器でこれを護衛する大量の護衛艦や航空機が必要になる。中国が空母を作るぞと胸を張っても実際に有効な戦力として稼働させるには膨大な時間と金がかかるだろう。