2016年01月16日
スキーツアーバス事故に思う。
長野県軽井沢町でスキー客らを乗せたバスが転落し、14人が死亡した事故で、事故現場手前にある左側のガードレールに傷の痕があることが16日までに、長野県警への取材で分かった。
接触してハンドル操作を誤るなどして対向車線に入り、右側の崖下に転落した可能性もある。県警は傷痕や現場のタイヤ痕などを調べ、事故原因の特定を急ぐ。
県警によると、バスは15日午前1時55分ごろ、国道18号の「碓氷バイパス」入山峠付近で、下りの緩やかな左カーブで対向車線に入り、ガードレールを越えて崖下に転落。大破した。
県警は、転落現場手前約100メートルの左側ガードレールに接触後、慌ててハンドルを右側に切ったり、反動で対向車線に入ったりした可能性もあるとみて、破損したバスを検証。ガードレールの傷と合致する痕が車体にないかや、付着した塗料を分析するなどして、確認を進める。
現場には直線状のタイヤ痕が1本あり、スリップやブレーキをかけた痕なのか、事故との関連も調べる。事故直前、片側の車輪が浮いた状態で走行した可能性もある。
バスを運行した「イーエスピー」(東京都羽村市)をめぐっては、死亡した男性運転手(65)が昨年12月に同社で契約社員として採用されてから一度も健康診断を受けていなかったことが分かっている。
県警は15日に自動車運転処罰法違反(過失運転致死傷)容疑で同社を捜索。過労運転や運転に支障を来す恐れがある持病がなかったか、健康管理や労務環境についても調べる。男性運転手の司法解剖を行い、死因の特定を進める。
イーエスピーは運行ルートなどを記載した「運行指示書」を作成していなかった疑いも浮上。国土交通省は道路運送法違反に当たるとみて、調べている。
最近は観光バス事業が規制緩和で参入業者が増えたので自宅の近くでもバス10台から20台くらいの業者がずい分と増えた。以前は観光バスと言うと路線バスを運行している業者しかやらなかったので見ればどこのバスと分かったが、最近は様々なバスが走っていてどこのバスか全く分からない。それだけ業者も多く需要があるのだろうが、その分過当競争もあるだろう。
事故が起きるとあれこれ不適切なことが表に出てくるが、実際に小さい業者などはどの程度規定に忠実に業務を行なっているのだろうか。運行指示書なども戻って来てから通った場所を書き込むなどと言うこともあるのではないだろか。
今回の事故は山坂道で片輪が浮き上がるほどの速度で走行していたようだが、箱根を走るバスなどじれったくなるような速度で走っているので、運転手が正常な状態であれば、バスがそんな速度で走るのはちょっと普通では考えられない。ブレーキをかけた痕跡もないようだ。乗務員の方は2人とも亡くなっているので何が起こったのか直接聴取することは出来ないが、乗客が、「速度が速くてヤバイと思ったら事故になった」と言うので運転手に何かが起こったのだろう。
意識を失うと言うのは居眠りか脳出血などの病気によるものがあるが、脳出血などの内因性の病変であれば遺体の損傷がよほど激しくない限り司法解剖で特定できるだろう。
また、バスに乗ってシートベルトをする人はほとんどいないだろうが、バスも3点式のシートベルトの着用を義務付けるべきだろう。また、バスは意外に華奢で事故が起きると結構潰れているが、転倒しても車体が潰れないような構造に改めるべきだろう。以前、イギリスで長距離路線バスに乗ったことがあるが、最後尾の両側には斧が、そしてすべての窓付近にはガラスを割るためのハンマーが備えてあった。脱出用だろうが、なかなか緊急時の対応には配慮しているものだなと思った。バスはボルボのバスだったように記憶している。いずれにしても被害者の方には気の毒なことである。
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2016/01/16 15:29:40
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