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2016年01月21日

中国様、尖閣海域に体当たり用超大型巡視船を派遣か。




日本政府や一部マスコミから「アメリカの知日派」ともてはやされる数人の“大物”たちはいざ知らず、純然たる軍事的観点から日本周辺の軍事情勢を見守っている少なからぬ米軍関係者たちに、このところ気になるコンセンサスが出来上がりつつある。


それは次のようなものだ。

「日本における昨今の防衛政策の方向性は、日本にとってはもちろんのこと、同盟国アメリカにとっても評価すべきである。しかし個々の具体的施作を検討してみると、実効性にクエスションマークをつけざるをえないものや、実質的には“言葉だけ”とみなさざるをえないものが目立つ」──。

■ 「中国軍艦の無害通航権は認めない」と通告

先週、中谷防衛大臣が語った中国当局への通告も、まさにこのようなコンセンサス形成を後押しするものの1つである。

中谷大臣は次のように語った。「尖閣諸島周辺の日本領海においては、中国の軍艦に対して無害通航権を認めず、人民解放軍海軍艦艇が尖閣周辺の日本領海に侵入した場合には、海上警備行動を発令して自衛隊軍艦を派遣する」

この通告は、昨年(2015年)11月に中国軍艦が尖閣周辺海域に接近したことを受けて、日本政府から中国政府に対して発せられたという。

中国軍艦の“無害通航権行使の試み”は、アメリカ海軍の「FONOP」(公海自由航行原則維持のための作戦)がきっかけだったとみてよい。2015年10月27日、アメリカ海軍はFONOPを発動し、南シナ海で中国が建設中の人工島の1つであるスービ礁の12海里内海域で駆逐艦を航行させた。中国海軍はこれを受けて、日本の領海に接近したものと考えられる。

中国政府はアメリカのFONOP実施に対して、「いかなる国家といえども、中国当局に通告しないで中国の領海に軍艦を乗り入れることは、無害通航権に基づく通航とはみなされ得ない」と声明を発し、南沙諸島に建設中の人工島(7カ所)周辺海域での軍艦による無害通航権を認めないと宣言した。

日本政府による尖閣周辺海域での中国軍艦に対する無害通航権の拒否は、中国政府から見れば「中国政府と同じ論理」に基づくものである。したがって、もし日本の軍艦が南沙諸島の中国領海(と中国が主張している)内に乗り入れた場合には「日本も中国艦艇に対する無害通航権を拒絶している」と言い立てて、直ちに軍艦や航空機それに地対艦ミサイルなどによる強硬手段に訴える根拠とするであろう。

■ 海警局武装巡視船を主役に据えた中国

日本政府が中国軍艦に対する無害通航権を認めない通告を発したのに対応して、中国当局は昨年12月下旬からこのかた、人民解放軍フリゲートを海警局に移籍し改装した巡視船を、尖閣周辺海域に繰り返して展開させ、日本領海内も通航させている。

すなわち中国側は、軍艦ではなく“強力な”海警局巡視船により、領海の主張を威嚇的にアピールする方針に転換したものと考えることができる。

これらの重武装巡視船に加えて、昨年秋からは巨大巡視船も、尖閣周辺海域を中心とする東シナ海でのパトロールに常備されるようになっていた。

この巨大巡視船というのは、昨年の本コラムでも取り上げた1万2000トン級巡視船のことである。

かねてより日本の海上保安庁は、尖閣周辺海域の警戒を強化するために世界最大の「しきしま」型巡視船を投入していた。満載排水量9350トンの「しきしま」は軍艦構造で2基の35ミリ連装機関砲(同型二番船「あきつしま」には40ミリ機関砲)と2基の20ミリガトリング砲で武装しており、ヘリコプターも2機搭載する強力な巡視船である。

このような強力な巡視船に対抗すべく中国が建造したのが基準排水量1万2000トン(満載排水量は万15000トンと考えられている)の「海警2901」である。

この超大型巡視船には76ミリ速射砲、37ミリ連装機関砲2基、対空用近接防御火器システム2基(推定)、それに2機の大型ヘリコプターが搭載されている。ミサイル発射装置や魚雷発射管こそ装備されていないものの、多くの国々のフリゲート以上の火砲を装備している“モンスター巡視船”である。


中国はこの超大型武装巡視船の追加建造を急ぎ、1月11日には2番船「海警3901」が完成した。「海警3901」は近く南シナ海のパトロールへ派遣されることが、人民日報によって確認されている。人民日報の記事によれば、「海警3901」の武装は「海警2901」と同一であり、世界最大最強の沿岸警備隊巡視船である旨を誇らしげに紹介している。

そして、中国当局やメディアが巡視船を紹介する際に見受けられるように「この巨大巡視船は、他の艦船との衝突に対する抗堪性に秀でている」ことを謳っている。巡視船が取り締まり対象船舶と衝突する事態は想定内といえるが、中国の言う衝突は、相手が軍艦であろうとも衝突して沈めてしまうことを意味しているのだ。

■ 武装巡視船と海上で遭遇したら極めて厄介な状況に

「海警3901」が就役することによって、中国海警局は「海警2901」を尖閣諸島周辺海域に、「海警3901」を南沙諸島周辺海域に、それぞれ長期間にわたって展開させておくことが可能になった。見た目にも巨大で威圧感のある重武装巡視船を領土領海紛争海域に展開させることによって、海軍艦艇の代わりに「show the flag」のデモンストレーションを実施し、いざという時には敵巡視船や、敵軍艦にも体当たり戦法を敢行することになるのだ。

すでに世界最大規模となった中国海警局を、中国当局がこのようにますます充実させている状況に、アメリカ海軍関係者たちの多くも眉をひそめている。

というのは、「海軍艦艇に対しては、海軍艦艇や航空機を投入して何通りもの伝統的戦術で対処することが可能である。しかし、こちらが海軍艦艇で相手が沿岸警備隊巡視船となると、それも巨大な重武装巡視船となると同様にはいかない。海上で遭遇し対決する事態に直面してしまった場合には、極めて厄介な状況に陥ってしまう」からである。


例えば、海上自衛隊護衛艦「すずつき」(満載排水量6800トン)が尖閣周辺の日本領海内で「海警2901」と遭遇し、双方が極めて近距離にまで接近したとしよう。そして、突如「海警2901」が全速力で「すずつき」に“体当たり戦法”を実施してきた場合、米海軍の専門家たちによれば「すずつき」が取りうる行動は、次のようになる。

「『すずつき』としては、なんとしてでも『海警2901』から離脱することだ。相手が軍艦ならば至近距離でミサイルが使えなくとも127ミリ速射砲で対応することができる。だが、相手が巡視船である限り、武器を使用しての正当防衛は困難だ。とにもかくにも『海警2901』による衝突を避けることに全力を挙げなければならない」

「場合によっては『すずつき』の左舷にできるだけ浅い角度で『海警2901』が衝突するように操艦する手もあるのだが・・・」(海上での衝突を予防するための国際条約「CORLEGS」によると、相手の左舷が視界にある艦船に衝突回避義務がある。)

「いずれにせよ、『すずつき』は『海警2901』が体当たりを仕掛けてくる一部始終を鮮明にビデオに撮って、海幕と日本政府が直ちに公表して国際社会に中国海警巡視船の無謀さをアピールするしか手はない」

2016年は、中国海警局の“モンスター巡視船”や軍艦から転籍した重武装巡視船などが頻繁に尖閣周辺海域や南沙諸島海域に展開して、海上保安庁巡視船や海上自衛隊艦艇、そして米海軍艦艇などが撹乱させられる年になりそうである。


重武装の中国巡視船と言うが、重武装なら日本の巡視船も40mm、30mm、20mm、12.7mmなどの機関砲、機関銃で武装しているので敢えて取り沙汰するようなことではないが、大型船で体当たりと言うのは嫌な方法だろう。日米の艦船も相手が巡視船では武器使用は比例の原則に反するので使えないだろう。下手をして体当たりでもされれば無事では済まない。逃げれば良いというが、逃げられない場合もあるだろう。軍艦同士でやればいろいろと問題が生じるし、実際に戦闘になると負ける可能性が高いので中国も考えたのだろう。いっそのこと日本も3万トンくらいの体当たり防止用超々大型巡視船でも作るか。


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Posted at 2016/01/21 11:36:09

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