台風10号の進路北側に位置した岩手県岩泉町では8月30日夜に、1時間50ミリを超える非常に激しい雨が降り、町内を流れる小本川の水位は川岸の高さを最大で約3メートルも上回っていた。
気象庁によると、台風10号は北東側に活発な雨雲を伴い東北地方に接近した。岩泉町での降水量は台風が上陸した午後6時までの3時間に125ミリに達した。
グループホームから直線距離で約3.3キロ下流に位置する小本川の赤鹿観測所では水位がぐんぐん上昇。午後6時過ぎには川岸の高さを超え、午後7時からの1時間で一気に1メートル50センチ上がり、午後8時に6メートル61センチにまで達した。
川の水は蛇行するカーブの外側であふれやすい。約800メートル上流には小本川がほぼ直角に曲がる場所がある。早大の関根正人教授(河川工学)は「あくまで一般論だが、川が蛇行する場所ではカーブの外側へ飛び出す力が働いて氾濫や決壊が起きやすい」と話す。
岩手県は小本川の川幅を広げる改修計画を検討中だったが、避難指示の判断材料となる氾濫危険水位は設定していなかった。県は計312河川を管理しており、順次設定を進めていたという。
台風10号は統計のある昭和26年以降、東北地方太平洋側へ上陸した初のケースだった。小本川の水位は少なくとも過去10年以内ではもっとも上昇したという。岩手県河川課の担当者は「危険度は他と比べて低いと判断していた。台風が初上陸だったことの影響は今後分析する」と話した。
日本近海で台風がぼこぼこ発生したり、時間雨量80ミリだの100ミリだのと言う雨が降ったり、やはり日本の気象は変わっているんだろうなあ。これまでは水利の便がいい河川敷の付近や谷が開けた山麓に集落が発達してきたが、これからは水害の恐れがある河川敷付近の低地や土砂崩れの恐れがある山麓周辺は住んではいけないな。今回被害に遭ったグループホームも、「なぜこんな河川敷に、・・」と思うところに作られている。過去に同種の被害がなかったからと言って、今はもう川の側は危ない。
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2016/09/01 11:58:43