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イイね!
2016年11月21日

『NOTE e-POWER』は先進システムなのか。




日産の『NOTE e-POWER』は、新しい方式のEV(電気自動車)。先日、試乗会に参加してきたので、インプレッションを紹介したい。

◆機械として優れているか? ★★★★★(★5つが満点)

日産の『NOTE e-POWER』は、新しい方式のEV(電気自動車)である。EVなのに、コンセントから充電しない。充電は、搭載している1.2L、3気筒エンジンを回すことと、減速時の回生による。

「エンジンを回すのなら、燃費が良くないのでは?」

そう短絡してしまいそうだが、ガソリンエンジンは一定の回転数で回し続けるほうが効率がいい。普通のエンジン車のように、アイドリングからレッドゾーンまで、走行状況に応じて加減速を繰り返す際にエンジン回転数をつねに上下させている使い方は効率が悪く、従って燃費もよくない。『NOTE e-POWER』は、エンジンを主に2500回転前後で回転させている。

また、コンセントから充電しないから、充電設備のない家や集合住宅でもEVのメリットを享受することができるのも強味だ。実際に、一般道と首都高速道路で乗ってみると『NOTE e-POWER』は充電が必要だと判断するとクルマが判断すると自動的にエンジンを回転させ始める。同じような仕組みは、すでにBMW『i3』で体験しているが、突然、ブーンッという回転音とともに回り始める。一般道を走っていると、モーターで走っている分、静かなのでエンジン回転音はかなり目立つ。でも、必要な充電が済んだと判断すると短い時間で停止するから、気にはならない。

首都高速のような連続走行する局面ではタイヤからのノイズや風切り音などで掻き消されてしまうから、わからない。『i3』と同じように、モーター特有の強力なトルクが停止から鋭く、滑らかな加速を行なう。『NOTE e-POWER』には、3つの走行モードが備わっている。ノーマルとスポーティな「S」、電気消費量を抑えた「ECO」だ。

Sは加速が強力になるだけでなく、その分の回生も強くなる。エンジン車で言うところの“エンジンブレーキ”が強くなった感覚に近いと思ってもらっていい。最初だけ違和感を感じる人もいるかもしれないが、すぐに慣れる。回生が強いのでフットブレーキを踏むことも減るから、アクセルペダルを踏んだり戻したりするだけで加減速をコントロールできるので、とても使いやすい。ゴーカートを思い出してもらうとわかりやすいだろう。

反対に、ノーマルは加速が強くない代わりに、回生も弱い。ECOは加速は強くないが、回生はノーマルとSの中間だ。ノーマルは高速道路などの連続走行時に使いやすいだろう。どのモードもメリハリが効いていて、用途に合わせて使い分けると効能が大きいだろう。オフィシャルな数字ではないが、と前置きをして日産自動車の開発者が教えてくれたのが『NOTE e-POWER』の実燃費だ。

「平均値で、だいたい25km/lから30km/lは行くでしょう」

立派な値だ。それだけ走れば、財布に優しい。乗り方によっては、トヨタ『AQUA』を上回ることも十分に可能だろう。EVならではの加速感覚と、コンセントから充電しないことによる利便性、燃費などが『NOTE e-POWER』の優れているところだ。バッテリーは床下に積まれるので、トランクスペースを犠牲にしていない点も助かる。

◆商品として魅力的か? ★★(★5つが満点)

『NOTE e-POWER』の発表を耳にした時、軽い興奮を覚えた。独特の発電方法が新しいEVの世界を切り拓いてくれるかもしれないと期待したからである。ところが、実車を前にして大いにズッコケた。何年も前に発売され、いい加減、見飽きてきた(失礼!)『NOTE』のボディーを用いてきたからだ。

新しいパワートレインを積んでいて、その仕上がりが狙い通りにEVの長所が発揮されているのに、それを文字通りに体現することをメーカー自ら放棄しているのである。これには本当にガッカリした。もったいなさ過ぎる。

専用ボディを仕立てるのが、コストとして見合わないのならば、9月のパリ自動車ショーで発表した日産『マイクラ(マーチ)』のボディに搭載すれば、まだ新しさを演出できただろう。開発者に訊ねると『NOTE e-POWER』は日本専用モデルなのであまりコストは掛けられず、一方で『NOTE』そのもののディーラーでの成約率が高かったりする実力の高さを捨て切れないからだという。

さらに言えば『NOTE e-POWER』はパワートレインは先進的なのに、コネクティビティや安全装備などがひどく劣っている。スマートフォンやタブレット端末を接続してインターネットを使用することができないだけでなく、USBジャックが無いから充電すらできない。

ミニバンの『セレナ』に設定されたレベル2の自動運転装置(運転支援装置)「プロパイロット」の設定もなければ、車線キープアシスト装置もない。車線を逸脱しようとすると警告音が鳴るだけだ。e-POWERの新しさだけが突出していて、併せて先進的であることが強く求められている安全装備やコネクティビティが2段階くらい遅れている。

厳しい言葉を使うと、イビツなのである。期待していたのに、大きく落胆させられた。「新しい酒を古い革袋に入れる」というマタイ受難書にある戒め通りではないか。機械としては優れているのだが、商品としての魅力をメーカー自ら減じている。とても残念でならない。

「ご指摘の点のいくつかは、今後のマイナーチェンジなどで改める予定になっています」(開発者氏)




先進的な動力と言うが、エンジンで発電してモーターで動かすと言うのは船ではずいぶん以前から採用されていた推進システムだ。細かい動きを要求される船などに採用されていた。チャージングの際に前進後退を繰り返す砕氷艦「しらせ」が確かこの推進方式だった。最近は護衛艦などの戦闘艦にも採用されているようだ。車では初めてかもしれない。日産にはどうもいい印象はない。一時期技術にこだわって自滅したが、車のデザインはあまり好きではない。リーフもあのデザインでは買おうとは思わない。でも最近は自動運転やらEVやらいろいろ新技術に挑戦しているようではある。あ、ディーゼルエレクトリックやターボエレクトリックは、潜水艦、客船、測量船や機関車、トラック、戦車などにも採用されているようだ。
ブログ一覧 | 自動車 | 日記
Posted at 2016/11/21 10:33:26

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