安倍晋三首相が日米開戦の発端となった地の米ハワイ・真珠湾を訪問してオバマ米大統領とともに犠牲者を慰霊することを表明した5日、オバマ大統領の訪問を5月に受けた被爆地・広島では、戦争のない世界の構築につながることを祈る声が上がった。
オバマ大統領の広島訪問は、現職の米大統領として初めての行動だった。原爆慰霊碑の前で握手を交わし、「心は通じたと思う」と語った坪井直(すなお)・広島県原爆被害者団体協議会(広島県被団協)理事長(91)は、「太平洋戦争の始まりは真珠湾攻撃からだった。戦争で失われた人の命を弔うのに国は関係ない。戦争をなくすという思いこそが重要だ。誠意をつくして訪問してほしい」と望んだ。
坪井さんは1997年に真珠湾を訪れ、戦艦アリゾナ号が沈む海に献花した。「米国を憎むはずの被爆者が訪ねてきたというので、ハワイの人たちは私を歓迎してくれた」と振り返る。それだけに「戦後71年たっての訪問はあまりにも遅すぎる」とも指摘した。
一方、広島県被団協の箕牧(みまき)智之副理事長(74)は「久しぶりにいいニュース。真珠湾攻撃から75年の今年こそ(日本の首相が)行くべきだと思っていた。安倍首相には、日本から始めた戦争であることを心して訪問し、『戦争は絶対にいけない』と感じとって」と話した。
被爆死した米兵捕虜を調査し、広島でオバマ大統領と抱擁を交わした森重昭さん(79)は「ワンダフル。すばらしいの一言だ」と首相の決断を評価した。
今夏の終戦記念日に広島市であった平和イベントで「日本の政治家にも真珠湾を訪れてほしい」と述べた広島県立広島高2年、井上つぐみさん(16)は「オバマ大統領の姿勢が日本に伝わったのだと思う」と喜んだ。
井上さんは8月初旬、初めて真珠湾を訪問し、真珠湾攻撃を見たという男性から話を聞き、当事者の恐怖を生々しく感じ取ったという。「安倍首相も未来志向で平和に向けた話をしてほしい」と期待している。
人間が存在する限り戦争はなくならないだろう。闘争本能が人間の本質でそのためにここまで文明を発達させてきた。また日本が始めた戦争と言うが、米国はナチスドイツ壊滅のために第二次世界大戦参戦の機会をうかがっていた。なんとか日本に先に撃たせてそれを契機に開戦しようと米海軍士官と水兵数名を乗せたジャンク船に東シナ海を航行させたりした。真珠湾も攻撃されることは知っていたようだが、「日本何するものぞ」と高をくくってやってくれれば丁度いい機会くらいに思っていたようだ。まさかあれほど完膚なきまで叩かれるとは思わなかったのだろう。また当時は空母機動部隊の攻撃力を過小評価していたのだろう。元はと言えば日本の中国侵略が原因だが、非難した国も中国を守ると言うよりは自国の権益の確保と言った意味合いが強い。太平洋を挟んで当時世界第一位の軍事大国アメリカと第3位の海軍力を誇った日本が開戦に至った理由は様々な国の思惑が蠢く中でどちらも引こうとしなかったからだが、特に国力で米国に遠く及ばない、はっきり言えば勝てる見込みなどゼロの日本があそこまで居丈高になったのは国家のベクトルが誤った方向に向かった時の勢いなんだろうか。75年が過ぎてかつての仇敵はお互いになくてはならない同盟者になった。日本にとっては米国なくしては外交が成立しない。米国にとっても日本は英国以上の同盟国だろう。結構なことだと思う。一歩引いていれば始めから戦うことにはならなかったかもしれない。
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2016/12/06 15:31:47