■進まぬ慰安婦像撤去…「マイナス積み上がる」
政府は25日、韓国慶尚北道の金寛容知事が竹島(島根県隠岐の島町)に上陸したことに対し、外交ルートを通じて抗議した。釜山(プサン)の日本総領事館前に設置された慰安婦像問題に竹島問題が加わったことで、泥沼状態の日韓関係はさらに出口が遠のく。日本側は表向き慰安婦像と竹島上陸は無関係との立場をとるが、「日韓関係にとってマイナスの点数が積み上がっている」(外務省幹部)のが現状だ。
◆日本政府が抗議
外務省の滝崎成樹アジア大洋州局審議官は25日、在日本韓国大使館の公使に電話で「竹島の領有権に関するわが国の立場に照らして、到底受け入れられない」と伝えた。ソウルでも在韓国日本大使館の公使が韓国外務省の東北アジア局参事官に「遺憾であり、受け入れられない」などと抗議した。
菅義偉官房長官は25日の記者会見で「極めて遺憾だ。韓国政府に改めて強く抗議するとともに、再発防止をしっかり求めた」と強調した。
政府の韓国に対する態度は冷淡さを増している。
「韓国が考えることではないでしょうか」
菅氏は会見で日韓関係の打開策を問われると、そう淡々と語った。政府は一昨年の日韓合意で韓国側が努力を約束した慰安婦像撤去など具体的な行動がない限り、一時帰国させている長嶺安政駐韓大使を帰任させない方針を決めている。菅氏の発言は、反応が鈍い韓国側を突き放したことを意味する。
特に日本側をあきれさせたのが大統領代行を務める黄教安(ファン・ギョアン)首相の発言だった。黄氏が23日に慰安婦像について「民間が設置した。政府があれこれ言うのは難しい」と述べたことに対し、政府高官は「なぜ中央政府が慰安婦像設置は日韓合意違反だといえないのか」と憤る。
そこに金氏の竹島上陸が追い打ちをかけた。地方自治体首長の行動とはいえ、韓国政府が「民間や地方がやったこと」を口実に当事者責任を果たさないことに日本側のいらだちが募る。
北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)試射が最終段階にあるとされ、2月初旬に日韓両国を歴訪する方向のマティス米国防長官は日米韓協力を呼びかけるとみられる。だが、外務省幹部は「日米韓の安保協議は大使不在でもできる」と指摘し、長嶺氏の一時帰国が長期化しても問題は生じないとの認識を示した。
トランプおじさんに席巻された世界情勢から見れば取るに足らない些細なローカルニュースだが、お隣さんもつくづく客観的かつ冷静な対応が取れない国だなあ。政権が替われば合意見直しあるいは白紙還元を要求してくるだろうが、自分の首が締まることを理解しないのかねえ。日本は特に問題はないだろう。
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2017/01/26 10:06:57