防衛省がサイバー攻撃への対処能力を強化するため、平成33年度をめどに自衛隊サイバー防衛隊の情報通信ネットワークを防御するシステムに人工知能(AI)を導入する方針を固めたことが6日、分かった。来年度から2年間の予定で調査研究を実施し、31年度はソフトウエア開発にも着手、33年度の運用開始を目指す。政府全体のサイバー防衛にもAI活用を広げることも視野に入れている。
自衛隊がサイバーセキュリティーにAIを応用するのは、未知のウイルスの検知や将来の攻撃予測などに役立てるのが狙い。30年度予算案に調査研究費8千万円を計上し、サイバー防衛やAIの先進国である米国、イスラエルなどの最新技術を参考にする。33年度の運用開始を目指すシステムに関しては、AIの「深層学習(ディープ・ラーニング)」と呼ばれる機能を活用し、マルウエア(悪意あるソフト)解析の効率化を図る。
これまでのウイルス対策はサイバー攻撃パターンのリストを作り、通信時に照合していた。AIの深層学習では、過去のサイバー攻撃の共通点や特異な動きを発見し、傾向を分析することで、ウイルスの検知率向上につながるという。また、サイバー攻撃後の異常を探知するため、AIに平時の通信ネットワークの状態を学習させるソフトウエアの開発も目指す。
AI導入の背景には、ウイルス解析の効率化とともに、防衛省内でサイバー攻撃に対応する人員確保が難しいという事情もある。米軍のサイバー任務部隊は6200人規模への拡充を目標にしているが、自衛隊のサイバー防衛隊は現在110人にとどまる。防衛省担当者は「AI導入で解析スピードをアップし、人員不足をカバーしたい」と語る。
宇宙サイバー自衛隊も人手不足か。このまま行くと近い将来自衛隊は無人兵器の展示場のようになるか。少子化で隊員確保も難しいだろうし、優秀な人材が集まらなければ機械に任せた方が精強な部隊ができるかもしれない。人員喪失も気にしなくてもいいし、良いことずくめかもしれない。車の自動運転ばかりが脚光を浴びているが、世の中はすべからく人の手を離れて自動化へと向かっているのかもしれない。
ブログ一覧 |
軍事 | 日記
Posted at
2018/01/07 10:46:07