巨大空母の飛行甲板も飛行場としては極小
空母における飛行機の運用は、一般的に空母から飛び立つ「発艦」よりも、空母に降りる「着艦」の方が難しいといわれます。特にV-22「オスプレイ」や「ハリアー」戦闘機などのようなVTOL(垂直離着陸)機ではない通常の艦載機の場合は、洋上で揺れ動いている空母の飛行甲板にピンポイントで降り、短距離で止まらなければならないため、難易度はVTOL機やヘリコプターとは段違いといえるでしょう。アメリカ海軍の空母を例に、空母側の着艦専用装備について見ていきます。
アメリカやフランスなどの現用空母は、「アングルドデッキ」と呼ばれる斜め甲板を備えています。これがあることで、空母の飛行甲板では発艦作業中であっても艦載機の着艦収容ができ、発艦と着艦を同時並行で行えるようになっています。また着艦に際して、飛行甲板の脇には、艦載機パイロットが正しく着艦コースをとれるように緑と赤、オレンジのライトからなる光学着艦支援装置、通称「OLS」が備わっています。これは艦載機パイロットから見たとき、中央のオレンジ色のライトと左右の緑色のライトが横一列に並んでいれば、着艦コースに正しく進入しているという指標になるものです。
第2次世界大戦前から使われる歴史ある急停止方法
着艦コースが問題なければ、飛行甲板に艦載機が降りてきますが、わずか100mほどの距離で停止しなければなりません。そこで用いられるのが飛行甲板に張られたアレスティング・ワイヤーです。このワイヤーに艦載機が備える着艦フックを引っ掛けるという、第2次世界大戦前からある意外と強引な方法で急停止させています。ただし、あまりにも張度(テンション)が強すぎると艦載機やパイロットへの負担が大きくなるほか、ワイヤーが切れやすくなってしまうため、機種によってセッティングを変えています。アレスティング・ワイヤーは、アメリカ海軍の空母の場合、3本もしくは4本あり、おおむね2本目か3本目に着艦フックが引っ掛かるように艦載機は降ります。万一、艦載機がアレスティング・ワイヤーを捉えられなかった場合は、通常であればそのまま加速して再発艦し、着艦をやり直します。
しかし、このような手段が取れない場合、たとえば着艦フックが故障していたようなときは、甲板上に「エマージェンシー・バリケード・ネット」を立て、そこに止まれなかった艦載機が飛び込む形で停止します。このバリケード・ネットが空母着艦における最終手段といえます。空母への着艦は「制御された墜落」とも呼ばれ、前述したようにわずか100mほどの距離で急停止するため、艦載機には陸上機よりもはるかに大きな耐衝撃性能が求められます。一説によると、陸上機に比べて約6倍もの衝撃に対する強度が求められるそうで、さらに揺れ動く飛行甲板に降りるため、主脚は「アシンメトリカル・ランディング」と呼ばれる片側だけでの着艦も可能な強度が必要とのことです。(柘植優介(乗りものライター))
米海軍の女性憲兵隊長が業務でC2という輸送機に乗って洋上の空母に飛んだそうだ。ご本人曰く、「着艦の時の衝撃なんて普通じゃないわ。衝撃がありますと言われたんでそのつもりでいたけど着艦の時の衝撃でおしっこ全部出ちゃったわ。もう二度と空母には飛ばないわ」だそうだ。また艦上戦闘機隊のパイロットが横横道路で追突された。乗っている車の後ろ半分が潰れるほどの事故で大事故かと思われたそうだが、ぶつけられたパイロット曰く、「着艦の時の衝撃に比べればどうと言うことはなかった。日本人はすぐに首が痛いというが、首の構造が特殊なんじゃないのか」だそうだ。空母の甲板と言っても300メーター×60メーター、洋上では板切れのようなもの、そこに時速300キロ、降下率毎秒15,6メーターで着艦するのだからその難易度と衝撃は想像を絶するんだろう、‥(^。^)y-.。o○。
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2020/05/10 23:03:25