ロシアのプーチン大統領は19日、一方的に併合を宣言したウクライナ東・南部4州に20日から戒厳令を導入する大統領令に署名した。ロシアはこれまでウクライナ侵略を「特別軍事作戦」と呼称してきたが、事実上、戦争状態であることを認めた形。露軍が東・南部の戦線で劣勢に立つ中、プーチン氏は4州が「自国領」だとし、防衛のためには核兵器の使用も辞さない姿勢を示すことで、ウクライナに反攻を断念させる思惑だとみられる。
■背景に露軍の苦境
タス通信によると、戒厳令下では国民の移動や通信の自由などが制限される上、国民は防衛のために必要な業務を命じられる可能性がある。プーチン氏はまた、4州の親露派勢力トップに「領土防衛」に必要な措置を講じる権限を与える大統領令にも署名した。
背景には露軍の苦境があるとみられる。これに先立ち、ロシアが併合を宣言した南部ヘルソン州の親露派勢力トップ、サリド首長代行は19日、ウクライナ軍の攻撃に備え、ドニエプル川西岸に位置する州都ヘルソンなどの住民5万~6万人を同川の東岸や露国内に避難させ、行政機関も東岸に移転すると発表。露軍のスロビキン総司令官も18日、同州での露軍の劣勢を認め、戦況次第で「容易ではない決断」も排除しないと発言。ヘルソン市を放棄する可能性を示唆していた。
■併合の稚拙さ浮き彫り
プーチン露政権は9月、露編入を問う「住民投票」の結果を正当だとし、ヘルソンや東部ドネツクなど4州の併合を宣言。しかし直後にドネツク州の要衝リマンを奪還された。ヘルソン州でもヘルソン市や要衝ノバヤ・カホフカなどを奪還された場合、併合の稚拙さが浮き彫りとなり、露政権への打撃は必至だ。同州は南部に展開する露軍の主要拠点で、喪失すれば露軍の劣勢もさらに加速するとみられている。
現代戦は火力を集中して一気に決着をつけるのが鉄則でずるずる続けていると兵器も金も底をついてしまう。現代戦は何しろ湯水のように金を食う。ロシアもまさかこんな長期の消耗戦になるとは夢にも思わなかったんだろう。ロシアも備蓄兵器は底をつきつつあり経済制裁によって生産も思うに任せない。備蓄兵器が欠乏しているのは西側も一緒だが、備蓄量が違うだろう。ただ最新兵器はそうそう量産が効かない。増産しても需要がいつまで続くか分からないので企業もそうそう増産体制は取らないだろう。ハイテク戦争もだんだん原始的な戦いに戻っていくのだろうか。それにしても停戦と言ってもウクライナ側は最低でも開戦前の状態に戻し、賠償と戦犯の処罰を要求するだろうし、ロシア側は編入宣言をした4州は絶対に手放せないだろう。そうなるとやはり行くところまで行かないと決着がつかないだろう。場合によっては追い詰められたロシアによる戦術核の使用もあり得るかもしれないし、そうなると米ロの軍事対決から欧州全体を巻き込んだ大戦争になるかもしれない。この戦争でエネルギーを始め穀物やら何やら物流が滞って世界的な影響も出ている。米ロ対決になったら喜ぶのは中国だろう。いずれにしても悪いのはプースケなんだからいい加減失敗を認めて撤退すればいいのだが、それも無理だろう。ウクライナ東部および南部でもロシアはかなり分が悪そうなので下手をすると追い詰められたプースケの核使用からロシア対西側の大戦争に発展する恐れもある。もういい加減不毛の侵攻は止めて国内経済の復興発展にでも力を入れればいいと思うが、プースケとその取り巻きはそうは思わないようだ。困ったものではある、・・(>_<)。
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2022/10/20 01:04:20