民主党の小沢一郎元代表に近い同党の比例選出衆院議員16人が17日、岡田幹事長宛てに、衆院の同党会派からの離脱願を提出したことで、同党は分裂含みの緊迫した情勢に入った。菅首相や岡田幹事長ら党執行部は離脱を認めない一方、処分も直ちには検討せず、沈静化を図る方針だが、16人が2011年度予算関連法案に造反すれば、参院で否決された後に衆院で再可決するのに必要な3分の2の議席確保が絶望的になる。元代表に近い議員から同調者が続く可能性もあり、首相がさらに厳しい政権運営を強いられるのは必至だ。
16人は「民主党政権交代に責任を持つ会」という名称の新会派の結成を衆院に届け出たが、同会会長の渡辺浩一郎衆院議員は17日の記者会見で、「菅政権に正当性はない」と退陣を求めた。
時事通信社が10~13日に実施した2月の世論調査によると、菅内閣の支持率は前月比3.5ポイント減の17.8%となり、昨年6月の発足以来初めて2割を割り込んだ。鳩山内閣が退陣する直前だった同年5月の19.1%も下回り、2009年9月の政権交代後最低を記録した。不支持率も同4.5ポイント増の63.7%と、菅内閣では最悪となった。
支持率下落の背景には、野党が参院の多数を占める「ねじれ国会」の下、11年度予算関連法案成立へ展望が開けていないことに加え、強制起訴された小沢一郎民主党元代表の処分をめぐる党内の混乱があるとみられる。菅直人首相が小沢氏の国会招致実現へ指導力を発揮していないことも影響したようだ。民主党内では小沢氏に近い衆院議員による会派離脱の動きも表面化しており、首相の政権運営が一段と厳しくなるのは確実だ。
いよいよ最終段階へ突入か。外交も内政も失政続きで見るべきものはなく、内紛を収める器量もなく、公約を実行しようという気力もない。これでは支持も得られないだろうし、党内もまとまらないだろう。首を差し出して予算を通すか、解散して国民の信を問うか、浮上へのシナリオはなかなか描けないだろうが、現実的な方法は首を差し出して予算を通す方法だろうか。それでも勢いづく野党は乗ってこないかもしれない。いよいよ行き詰った菅政権はどんな手に出るだろうか。守護神仙谷大魔神を失った菅政権に未来はないのかも知れない。
Posted at 2011/02/18 01:08:19 | |
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