民主党の小沢一郎元代表を支持する衆院1回生で作る「北辰会」は25日、首相官邸を訪れ、菅直人首相が子ども手当の支給額(月2万6千円)に関し「びっくりした」と発言したことを抗議した。親小沢派による「菅おろし」の行動の一環だが、実は首相を徹底的に追いつめる行動まではとれないジレンマがある。
「責任放棄であり、看過できない」
「北辰会」の黒田雄代表世話人ら6人は25日夕、首相官邸で枝野幸男官房長官と面会し、首相の「びっくり」発言に抗議した。枝野氏も首相発言に「びっくりした」と漏らしたという。
北辰会が「看過」できなかったのは、首相が問題発言の中でわざわざ「小沢代表の当時」と付け加えた点にある。子ども手当の満額支給が困難となる中、小沢氏に責任転嫁したと受け取れるからだ。別の小沢系グループも政権への圧力を加えた。
民主党会派から離脱を表明した渡辺浩一郎衆院議員ら16人は25日、離脱を早急に認めるよう求める文書を岡田克也幹事長宛てに提出した。渡辺氏は平成23年度予算案の賛否についても「まだ決まっていない」と言葉を濁し、なお造反をちらつかせた。
24日には松木謙公衆院議員が農水政務官を辞任し、親小沢派の倒閣に向けた行動は表向き勢いを増しているように見える。だが、松木氏に続く副大臣・政務官辞任の動きは今のところない。渡辺氏ら16人も離党はなお否定する。
この分かりにくい行動の背景にあるのは、解散への警戒心だ。本気で倒閣運動を続ければ、窮地に陥った首相が破れかぶれの解散に打って出る可能性がある。そうなれば打撃を受けるのは選挙基盤が弱い親小沢派となる。解散は何としても避けたいというのが本音なのだ。ある小沢系若手は頭を抱える。
「今解散したら200人は落選する。でもマニフェストをあっさりと全否定するような首相なんだから解散だってあり得るかも…」首相退陣に向け政権批判を続けつつ、なんとか解散だけは回避したい。この親小沢系の「おっかなびっくり」の倒閣運動が内紛をより不毛にしている。
国会議員というのは何だかんだ言っても結局は国家でも国民でもなく、選挙と自分の当選が第一ということか。本当に国家や国民が第一というのならやるべきことをしっかりとやって自分の思うところを堂々と主張すればいい。
まともな国民ならそういう人間を自分たちの代表として選出するだろうが、選ぶ方も国家や国民よりも自分の利益が第一だから思うところを堂々と主張してもだめかもしれない。
何しろ日本人というのは自分が所属している組織や団体が第一で国家意識が希薄な国民性だから国家や国民が第一と言ってみてもどっちもピンと来ないのかも知れない。
Posted at 2011/02/25 22:45:54 | |
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