イランのホルムズ海峡封鎖に備え、自衛隊が対処計画の策定に入ったことが10日、分かった。原油輸送のタンカーを警護するため海上警備行動に基づく護衛艦派遣と、軍事衝突後の戦後処理で機雷を除去する掃海艇派遣の2案が柱だ。野田佳彦首相も同日の衆院予算委員会で「ホルムズ海峡で何か起こったときの想定はやらなければいけない」と述べた。
首相は「特別措置法や(海外派遣の)一般法という段階ではない」とも述べ、現行法の枠内で対応する考えを表明。検討すべき自衛隊の活動として「戦闘状態のときは限界があるかもしれないが、その前後にできること」と明示した。
核開発をめぐり欧米諸国などとの対立を深めるイランがホルムズ海峡封鎖に踏み切れば対艦ミサイルや機雷でタンカーなど民間船舶の航行を妨げることが想定される。日本の輸入原油の85%は同海峡を通過しており、深刻な影響を受ける。
このため海上自衛隊の護衛艦部隊を派遣し、日本籍や日本の事業者が運航する外国船舶を警護する案が浮上した。派遣の法的根拠は海上警備行動となる。アフリカ・ソマリア沖の海賊対策でも、海賊対処法の制定前には海上警備行動で護衛艦を派遣している。
ソマリア沖に派遣中の護衛艦2隻をホルムズ海峡に振り向ける案もあるが、海賊対策に穴をあけるのは得策ではないとして日本から護衛艦を派遣する。イランが中距離弾道ミサイル「シャハブ3」などを保有していることを踏まえ、ミサイル探知能力の高いイージス艦の派遣も検討している。
海自の掃海艇部隊による機雷除去は戦闘行為停止後の「遺棄機雷」に限定される。戦闘前や戦闘中の段階ではイランが「作戦行為」としてまいた機雷を他国軍と除去すれば、政府が現在憲法上許されないとしている集団的自衛権に抵触するとの解釈があるためだ。1990年8月のイラクによるクウェート侵攻後、海自は(1)多国籍軍の海上輸送支援(2)掃海(3)民間船舶警護の護衛艦(4)邦人輸送用の護衛艦-の派遣案を盛り込んだ対処計画を策定。翌91年1月からの湾岸戦争が終了した後、これをもとに同年4月に掃海艇など6隻をペルシャ湾へ派遣した。
国際協調と言う点から見ればいいことだが、民主党も自衛隊を使いまくるなあ。現在の護衛艦の定数は47隻、整備や訓練・休養などのローテーションを除けば、実際に展開できる数は15、6隻だろう。ソマリアの海賊対策に2隻を出しているのでホルムズ海峡に出せば日本に残る護衛艦の数は10隻にも満たないだろう。そんな数で日本の海上防衛は大丈夫なんだろうか。
護衛艦の数だが、護衛艦隊4個護衛隊分で40隻、4個地方隊に20隻、60隻程度の護衛艦を装備すべきだろうが、緊縮財政下ではなかなか難しいだろう。以前のように護衛艦隊用とは別のローコストのDEでも量産すべきだろうか。海上自衛隊もDEの大型化・高機能化を進め、差別化をやめて護衛艦隊から旧式化した船を地方隊に回しているが、どうなのだろう。
それにしてもあっちこっちに自衛隊を出しまくるが、武器使用などの基準は何一つ見直すこともなくほとんど放置プレイ状態の民主党は何ともお気楽なものだ。こんな状態では死傷者が出ても頬かむりで知らん顔でもするつもりだろうか。
Posted at 2012/02/11 22:25:11 | |
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