野田佳彦首相は30日、都内で講演し、消費税増税関連法案の衆院採決で造反した民主党の小沢一郎元代表ら72人への処分について「党のルールに基づき厳正に対処する。来週早々(2日)に役員会を開いて私も出席し、方向性を出す」と表明した。自民、公明両党との3党合意の修正については「あり得ない」とし、離党に際し党を分割する分党や会派離脱は「のむはずがない」と強く否定した。
首相は、造反を先導した小沢氏らに関しては除籍(除名)か離党勧告を検討しているが、他の造反議員については小沢氏らとともに行動するかどうかを見極めて判断したいとの考えを示したものとみられる。このため、具体的な処分の提示は2日より後になる可能性も出てきた。
首相は講演で、小沢氏と輿石東(こしいし・あずま)幹事長との会談では3党合意の修正や処分内容、分党、会派離脱は議論になかったと指摘。小沢氏寄りといわれる輿石氏については「(小沢氏と)とことん『魂の説得』をしているということだ。ナンバー2の幹事長を信じられなかったら党組織ではない。私は信じている」と擁護した。
小沢氏に対しては「社会保障のために消費税を上げざるを得ないとマイクを持っている人の隣の選挙区で、同じ党の人が反対だと言っているのはおかしい」と厳しく批判。「社会保障を手つかずにして増税だけ決めた、という俗論に惑わされないでほしい。『増税の前にやるべきことがある』という言葉は響きがいいが、そのために待ったなしの状況が生まれた」とも訴えた。
一方、輿石氏は甲府市内で記者会見し、2日の党役員会について「(首相が)処分を提示することはない。『早急に結論を出します』と意思表示する」と述べた。小沢氏らが求める3党合意の修正については「するはずはない」と否定した。
これに対し小沢氏は30日夜、大阪市内で開かれた党所属議員のパーティーであいさつし、首相の消費税増税方針を改めて批判。自身の今後の動向について「民主党にとって逆風の中で、どのように打開し、どのように国民に訴えていくかを今一生懸命考えている」と述べた。
小沢氏に近い山岡賢次前国家公安委員長もテレビ東京番組で「月曜に話がまとまらなければ、既定方針通りにしていく」と述べ、2日に離党を決断するとの見通しを示した。
同一政党内で最重要政策に対する対応が全く正反対と言うのであれば当然それぞれ別の道を行くべきだろう。数や選挙のためにと右往左往するのは政治家個人の理由であって国政を担当するものとしての態度ではない。民主党は選挙と政権目当てに数を頼みに寄せ集まった政党なのだからこの際本来の政党らしく政策ごとに分派して出直したらいかがだろうか。
Posted at 2012/07/01 10:27:18 | |
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