米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイについて、開発経緯に詳しい米国防分析研究所(IDA)元主任分析官のアーサー・リボロ氏(68)=米バージニア州在住=が22日までに、時事通信社の電話取材に応じた。同氏は「本来ヘリコプターに備わっているエンジン停止時の緊急着陸機能が欠如している」と述べ、日本政府は安全性とリスクに関する説明責任を果たすべきだとしている。
リボロ氏は元パイロットで、1992年から2009年までIDAでオスプレイの主任分析官を務め、同機の開発試験にも携わった。回転翼(ヘリ)と固定翼(飛行機)の性能を併せ持つ複雑な構造に精通し、米議会で安全上の問題点についても証言している。
ヘリがエンジン停止時に降下する場合には、風圧を利用してローターを回転させ、安全に着陸する「オートローテーション」と呼ばれる機能があるが、リボロ氏は「オスプレイには欠如している」と明言。米国防総省はこの機能を開発試験段階で断念したと述べた。
さらに「(ヘリのような)垂直離着陸モードの時、オスプレイの二つのエンジンが突発的に停止すれば、オートローテーション機能がないため、制御が利かず墜落する」と説明。一方で「平時の運用で二つのエンジンが停止する可能性は極めて低い」とし、「配備先の沖縄県の人々には、そのことをきちんと説明すべきだ」と語った。
良いことがあれば悪いこともある。完全無欠のものはないのが世の常だろう。固定翼機の速度と航続性能に搭載力があるオスプレイだが、エンジンが停止するとヘリのようにふんわりと降りるとは行かないようだ。また片肺飛行もちょっと難しそうだが、落ちると言えば普通の飛行機も落ちるんだからあまり神経質になる必要もないのではないか。メディアもわざわざオスプレイのダウンウォッシュで被害が出た場面などを流しているが、かなり大型の航空機なのでダウンウォッシュも強力だろう。ヘリのようにちょっとその辺の空き地に降りると言うのはなくなるのだろう。まあ何と言っても来るものは来るのだから来るなと言うよりも運用について注文をつける方が現実的ではないだろうか。
Posted at 2012/07/22 23:33:49 | |
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