防衛省は、昨年のフィリピン台風災害などで救援物資輸送を行った海上自衛隊の「おおすみ」型輸送艦について、2014年度から大規模改修に着手する方針を決めた。陸上自衛隊が導入する垂直離着陸輸送機オスプレイや水陸両用車との共同作戦を円滑にできる態勢を整備するためで、陸自との連携強化のための海自艦艇の大掛かりな改修は初めて。中国の活動拡大で離島防衛の重要性が増していることから、実質的な海兵隊的機能を備える狙いだ。
おおすみ型輸送艦は昨年11月のフィリピン台風災害で被災地の近くの海上に停泊し、艦尾のスロープから発進させた小型艇で救援物資を輸送。11年の東日本大震災でも物資輸送を行った。離島防衛のための水陸両用作戦では陸自部隊の輸送の主力を担うと見込まれているが、水陸両用車を積むとスロープが滑りやすいため自力で上って艦内に戻れない。また、陸自の輸送ヘリコプターを格納するには翼の取り外しが必要で数日かかるなど、十分対応できないのが現状だ。
このため防衛省は、水陸両用車が艦内に戻れるよう▽スロープへの滑り止め塗装▽船を後方に傾ける機構の追加--を計画。現在3隻保有する同輸送艦の改修に向けた調査・設計などに14年度は3億円を計上した。またオスプレイは翼を折り畳んで艦内に格納できるが、離着陸の際、翼の下に高熱を放つため、甲板塗装の耐熱性強化を検討する。
陸海空3自衛隊は従来、どのような装備を持つかを「縦割り」で決め、他の自衛隊との連携をほとんど考慮してこなかったが、離島防衛の重要性が増したことで海自艦艇が陸自部隊を輸送する場面が増えるなど、3自衛隊の連携の必要性は高まるとされる。防衛省幹部は「輸送艦の改修を、縦割り解消に向けた第一歩としたい」としている。
「おおすみ」型輸送艦を作る時、「デッキは車両甲板で航空機の発着は想定していないし、その強度もない。甲板は耐熱塗装もされていない」と言う話だったが、甲板には航空機が立派に着陸できるではないか。耐熱塗装はされていないもののそんなものはすぐに出来るだろう。今回の改装でどんな姿になるのだろうか。艦橋ももう少しスリムに右に寄せて甲板を広く取りたいところだ。エレベーターも改装しないといけないだろう。そうかと言ってあまり手をつけると金と時間がかかるだろうし、難しいところだ。艦を設計する時にはある程度将来の発展性や環境の変化を取り入れてやるのだろうから基本構造はある程度の発展性を取り入れているのだろう。「ひゅうが」型はあっさりとV22を受け入れたことだし、・・。
Posted at 2014/01/08 22:51:09 | |
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