2015年12月06日
中国の急速な軍拡や海洋進出、北朝鮮の弾道ミサイル脅威に対応するため、自衛隊で組織や装備の変革が急速に進んでいる。とりわけ陸上自衛隊では垂直離着陸輸送機V22オスプレイや水陸両用車AAV7など、高額な装備品の新規導入が相次いでいるが、そのしわ寄せが弾薬や被服など“地味”な分野の予算に及びつつあり、国内の防衛産業維持の観点から懸念の声が上がっている。
「弾薬は設備産業だ。火薬などを扱うので設備の維持管理に大変な費用がかかる。今は負のスパイラルに入っている。(予算削減で)操業度が落ち、単価が上がる。予算には上限があるので生産数が減る。この繰り返しだ」
10月末、自民党本部で開かれた防衛関係議員の勉強会。説明のため招かれた業界関係者が、自衛隊向けの弾薬を作っている国内企業の窮状を訴えた。
弾薬製造は自衛隊以外にマーケットがなく、“軍需”に頼るしかない世界だ。しかし、陸自の弾薬購入予算の推移をみると、平成2年の900億円弱をピークに漸減し、26年度は700億円、27年度には612億円まで落ち込んだ。さらに28年度予算案では、概算要求段階で500億円に激減した。
背景の1つに、防衛省が近年、装備品の「まとめ買い」を増やしたことがある。島嶼防衛など対中シフト移行には多くの新規装備品が必要となる。コストを抑えるため、目標数量に達するまで複数年度に分けて買い足すのではなく、単年度でまとめて契約する方法を採用したのだ。
例えばオスプレイはどうか。1ドル=110円とした場合の防衛省の試算では、12機を4機ずつ3カ年度に分けて調達すれば1504億円かかる。しかし、防衛省は28年度予算案の概算要求で、12機をまとめて1321億円で購入するとした。小分けで買うよりも183億円のコスト減となる計算だ。
その結果、陸自の航空機に関する予算要求額は、対前年度比で約2・5倍の1506億円に膨らんだ。一方で予算には枠があるため、突出する項目があれば、どこかにしわ寄せが来る。その“貧乏くじ”を引かされたのが弾薬というわけだ。
オスプレイやAAV7などの装備品は、「FMS(対外有償援助)」という米国政府を窓国とする方式で購入する。FMSは比較的価格が安くなるメリットがあるとされるが、オスプレイの調達価格は、円高もあり当初見積もりから高騰。計画段階では60~70億円とみていたが、27年度予算では5機で516億円と約100億円まで上昇した。FMSは完成品輸入のため、国産の防衛産業は全く恩恵を受けることができない。
「われわれも四苦八苦し、国のために産業基盤を維持しているが、このような予算だと力尽きて野垂れ死ぬことになる。何とかご理解をいただきたい」
勉強会で、先の業界関係者はそう力説。自衛隊員向けの被服を作る縫製産業の関係者も、予算減で零細工場が窮状に陥っている実態を訴えた。出席議員からは、オスプレイ調達計画の再検討も必要だとの意見まで飛び出し、事務局長の佐藤正久元防衛政務官は「国内産業の基盤を維持するという防衛省の方針と、実際の数字が全然あっていない」と指摘した。
弾薬は原則として自国生産で賄うのは国際的にも常識で、国内防衛産業の衰退は、総合的な「国防力」の弱体化を意味する。派手で目を引く装備品導入の見返りに、地味だが不可欠な経常経費が削減され続ければ自衛隊の精強性は維持できない。単なる「業界の陳情」と見過ごせない問題といえそうだ。
主要装備のしわ寄せが消耗品に行くのは今に始まったことではない。主要装備でも装甲戦闘車36両を調達する代わりに10式戦車は3両に減らされている。後年度負担も予算を圧迫する。装備はあるが、撃つ弾がないなどと笑えない話にもなってくる。とりあえず買える装備は買い込んで消耗品はその後でと言うことなのだろうが、防衛費が5兆円を超えたなどとメディアが騒ぐ割にはメーカーも部隊も現場は厳しいものがあるようだ。
Posted at 2015/12/06 14:51:22 | |
トラックバック(0) |
軍事 | 日記
2015年12月06日
何時も冷静客観的な女土方がらしからぬことを言った。どうして社長秘書くらいを懲らしめて会社がひっくり返るのか僕にはよく分からなかった。
「どうして社長秘書にそんなに力があるの。」
「え、あなた、あの有名な秘密を知らないの。彼女は先代社長の隠し子って。」
「先代の隠し子・・・。それじゃあ今の社長と異母兄弟ってこと。うそでしょう。」
「本当に知らないの。彼女はね本当は役員と言うことになっていたらしいんだけど人前に出られる立場じゃないと身を引いたらしいの。でもあの性格でしょう、いくら引いても大人しく納まっていられる訳もないし。却って鬱屈してしまうような形で大奥政治を始めちゃったらしいわ。今の社長は切れ者だけど温厚な紳士だから会社の利害に大きくかかわることじゃないと黙って見過ごしているようだけど。その辺は彼女もよく承知しているから会社の経営の根幹にかかわるようなことには口を挟まずに自分のプライドを充足させられる他の部分で女帝であり続けようとしているみたいだわ。」
うーん、悪いやつだ。そういうのがいるから組織が乱れるのだ。成敗してくれる。
「困った人ねえ。それじゃあ彼女のプライドを充足させるために犠牲になっている人たちが浮かばれないわ。何とかしなくちゃねえ。」
「それはともかくあなたはどうするの。あの人に絡まれるといろいろ面倒よ。」
「どうもしないわ。私は私、仕事じゃないのだから私は自分の好きなようにするわ。」
女土方は首をすくめた。
「確かに仕事じゃないのだからかまわないと言えば確かにそうなんだけどねえ。」
「関わりたくなかったら退いていて。でもそうは言ってもこんなに近くにいたんじゃだめかもねえ。」
「別に私もかまわないけど、でも本当に面倒よ。無茶はしないでね。」
女土方は本当に心配そうに僕を見た。まあ最悪の場合会社を辞めなくてはならなくなったらフリーで仕事をすればいいのだから何とかならないこともないだろう。しかし佐山芳恵の人生は一体どうなっていくんだろうと思うと少しばかり気の毒になったし、残してきた僕の体がどうなっているのかも気がかりには違いなかった。それでも今そこにある危機を何とかしないことには始まらないと思いを定めて敵の出方を待った。
そしてとうとう旅行の日、僕と女土方は簡単な旅装で羽田空港の出発ロビーに向かった。団体旅行なので指定された団体カウンターに行くとそこにはもうかなりの人数が集まっていた。勿論その中には馬の骨氏もいたし、うちのチーフもいた。彼等は僕達を見かけると気軽に「よう」などと声をかけて微笑んだが、グループの中にじっと僕達の動向を覗っている者たちがいた。それは勿論北の政所様とその取り巻きグループだった。
あれからもう一度コンペへの参加について念押しのような打診があったが、女土方から話を聞いて僕には妥協しようなどという気が全くなくなっていたのでほとんど最後通牒とも言うべき言葉で拒否していた。会社の男達はこのことを知らない者が圧倒的に多かったが、女性軍にはほとんど知れ渡っていたので後難を恐れてか僕達に近寄ってくる者はほとんどいなかった。
『孤立無援、以って飛燕の重囲と戦う。』
沖縄に特攻出撃した時の戦艦大和のごとく相手が何かを仕掛けてきた場合には僕は自存自衛のため徹底抗戦を固く決意していたが、どうも次元の低い戦いであまり気が進まなかった。
飛行機に乗り込むと酒が好きな者たちはすぐに買い込んでいたビールやウイスキーの栓を開けて飲み始めたが、僕達は静かに本を読んで過ごしていた。機体は特に変わったこともなく穏やかに飛行を続けて約二時間ほどで那覇空港に到着した。そこから待っていたバスに乗り換えてホテルに向かった。北の政所軍団は社長や役員の乗り込んだバスに乗車した。僕達とは離れ離れになったのでしばらくは強烈な敵意の視線を感じることなく一息つけることになった。
バスは定番のように空港からひめゆりの塔や摩文仁の丘という戦跡めぐりをしてから高速へと乗って北へ向かった。戦争と言うものは何時の時代も無慈悲で悲惨なものだが、ここにはそんな例がそこここに残っていた。特にひめゆりの塔の樹間に巣を張った黄色の縞の入った黒い大きな女郎蜘蛛は死んだ人間の怨念を集めてここに来る人間達を睨んでいるようで不気味だった。
バスは三十人ほどしか乗っていなかったので座席には余裕があった。僕は一番後ろの席で女土方と二人で南部沖縄の印象などを話し合っていた。酒が好きな者たちは朝から飲んでいたので高速に入るころにはみんな出来上がっていて大声で名前を呼んだり歌を歌ったり嬌声を上げたりバスの中は極めて賑やかだった。僕達のところにも代わる代わる酔客たちが来ては酒を勧めたが、飲みたくもない酒を飲むのがばかばかしいので封を切っていないビールの缶を見せて『お酒はいただいていますよ。』と身振りで示して体よく断り続けた。
そこにチーフがやって来た。チーフも酒は飲むのだが、あまり乱れることはなかった。チーフは僕達のひとつ前の座席に腰を下ろすと「ちょっといいかな」と言って体を捻って後ろを向いた。
「今日は天気も良いしいい旅行日和だねえ。ところで佐山君、体の調子はどうかな。もう大丈夫か。」
チーフは当たり障りのない話題から切り込んできたが、正直な人なので顔にはもっと他のことを聞きたい様子がありありと見て取れた。
「ええ、お蔭様で。もう大丈夫です。」
「そうか、君が入院したと聞いた時は本当にびっくりしたよ。お互い様だが無理はいけないな。大事にしないと。」
チーフは勝手にうんうんと頷いていたが手持ち無沙汰そうだったので手元にあったビールの缶を「どうぞ」と差し出してやった。それでも口を切ったまま切り出せないでいるので僕の方から「何かお聞きになりたいことがあるようですね。」と切り出してやった。それでも「いや特にこれと言うことがあるわけじゃないんだが・・・」などと口篭っているので「顔に書いてありますよ。」と言って喝を入れてやった。
女土方は横で笑いを堪えていた。この会社の男供も人は悪くないのだがお公家様集団と言うのかお淑やかなのが多くて迫力に欠ける。女が多い職場だからそうなるのか類は友を呼ぶのか知らないが、こんなことではどこかの会社に敵対的買収などかけられた日にはひとたまりもないだろう。
「実はちょっと小耳に挟んだんだが、佐山君さあ、社長秘書の森田さんともめてるんだって。」
ほら、お出でなさった。『あんな我儘な他人の迷惑も考えない自己中心全開の馬鹿女なんか何かしでかしたらけつをひん剥いて泣いて謝るまで叩き飛ばしてやる』なんて言ったらこの男一体どんな顔をするんだろう。
「もめているなんて大げさなことじゃないですよ。明日、ゴルフに誘われたんですけどまだ創口が完全に安定しないのでお断りしただけです。そのようにお話したので森田さんにもお分かりいただけたと思っていますけど。」
僕は出来るだけ淡々と説明したつもりだったが、チーフは益々考え込んでしまったようだった。大体今回のことは僕が吹っかけられたけんかなのだからこの男が悩むこともなかろうにそのあたりが小心なのか真面目なのかよく分からなかった。
「せっかくの旅行なんだからどうか穏やかに。君は大人だから僕の言わんとするところはよく分かってもらっているとは思うけど。」
「つまり相手が大人じゃないからうまくあやしてやれと言うことをですか。」
僕はこちらにだけ隠忍自重を求めるようなチーフの言葉に腹が立ってきついことを言ってやったら女土方に脇腹をど突かれてしまった。
「いや、そんなことを言ったら何ともおかしなことになってしまうが、まあひとつ、ここは穏やかに楽しくやろうよ。」
「チーフ、私は何もことを荒立てようなんて少しも思っていません。楽しくお休みを過ごせればそれに越したことはないと思っています。でもそれは私だけの事情で決められるものでもないのかもしれません。そうじゃないですか。自存自衛ってご存知ですよね。個人にも自衛権ってあるんじゃないんですか。」
その時また女土方に脇腹を突かれた。
『何だよ、何度も何度も。』
僕が女土方の方を振り返ると女土方は前を見ろと仕種で僕に知らせた。前を見るとこのバスに乗っている者ほとんど全員が後ろを振り返って僕達の様子を覗っていた。どうも今回のことはほとんど会社全体に広まっているようだった。事ここに至っては僕としても開戦必至の覚悟を固めないわけにはいかなかったが、敢えて自分から行動を起こすことは何もないので取り敢えずは旅行を楽しむことにした。
バスは許田のインターで一般道に降りて万座ビーチリゾート方向に海岸線を戻り始めた。さすがに南国とあって初冬とはいえ海は輝いて明るかったが、それでも海に入って泳いでやろうと思うような気温ではなかった。そんな景色に見とれているうちに間もなくホテルに着いた。
ロビーで部屋が割り振られてそのまま屋に入った。部屋はグループ用の四人部屋で僕と女土方に一緒に新企画の仕事をしていた若い女性と査定の女土方の同僚で三十代の既婚の女性が同室になった。男の部屋割りは適当に割り振ればそれで良いようだが女の場合は極めて難しいらしい。
普段の付き合いの度合いやトラブルの有無を細かく調べて組み合わせてもいろいろと苦情が出るらしい。そして一旦決まっても裏交渉などが長期間なされてやっと最終的な部屋割りが決まるらしい。女の部屋割りが収まると担当者は安堵の胸をなで下ろすらしい。まあそれにしても三人の女と同室なんて胸がどきどきしてきてしまった。
部屋に入ると女たちはまず窓際に駆け寄って「きれいねえ、素敵だわ。」とその景色に感嘆の声を上げた。確かに景色が良くないとは言わないが、今までバスの窓から散々眺めてきた景色じゃないか。それが終わると今度は室内の調度などの品定めだった。常日頃から繰り返されることとは言え女のやることは何時でも何所でも同じだった。
一通り景色や室内の査定が終わると今度は荷物を開いてそれぞれが持って来た衣類やらバッグやらその他諸々の所持品の品評会だ。きれいだのかわいいの本当は自分のものが一番だと思っているのだろうに殊更に他人様のものをほめ合うなんてご苦労なことだ。
僕はさっさと着替えてしまってベッドに腰掛けて、さあ女ども早く着替えろと思いながらこの女たちを眺めていた。女土方は見慣れているが、他の二人は初めてなのでなかなか興味深い思いだった。女も決して賢い生き物とは言い難いが、男と言うのもどうも女のことをとやかくは言えない生き物のようだ。
Posted at 2015/12/06 12:32:25 | |
トラックバック(0) |
小説 | 日記
2015年12月06日
安保法制が成立したことで日本は従来の専守防衛政策から一歩踏み出し、世界地図の上でより大きな軍事的役割を担うこととなったとされる。
4か月にも及んだ安保法制の国会の審議では、法案の中身やその合憲性をめぐる議論に長い時間が割かれた。しかし、そもそも日本の自衛隊に、そのような役割を担うだけの実力や装備が備わっているかどうかについては、ほとんど検証が行われてこなかったのではないか。
そこで今週のマル激では、日本の自衛隊の本当の実力と、現在進行中の「防衛計画の大綱」(大綱)「中期防衛力整備計画」(中期防)の下で進む自衛隊の武器や兵器の装備の実態を、軍事ジャーナリストの田岡俊次氏に聞いた。
冷戦の終結とともに一貫して下がってきた日本の防衛費は安倍政権の発足以降、一転して上昇をはじめ、来年度には初めて5兆円の大台に乗る見通しだという。これは対GDP比では約1%と、先進国の中でも最も低い水準ではあるが、金額としては円安でドル換算の数字が目減りしてもなお、世界で9位につけている。平和憲法を持ち、軍事的には在日米軍に依存しているといわれる日本だが、こと防衛予算を見る限り、世界で有数の軍事大国と言っても過言ではない。
安保法制を受けて、日本の自衛隊がこれまで以上の役割を担う能力を有しているかどうかについて田岡氏は、憲法の制約がある日本は攻撃的な兵器を持たないため、現実的には難しいとの見方を示す。
現在、大綱や中期防の下で整備が進められている防衛装備の強化は、抑止力の向上を前面に掲げている。しかし、そもそも抑止力とは、攻撃した場合にそれ以上の反撃を受ける恐れがあるために、相手に攻撃を思いとどまらせる能力のことだ。日本の自衛隊にそれだけの反撃能力が備わっていない以上、これは根本的に誤った発想だと田岡氏は言う。また、アメリカとより緊密な連携を図ることで、在日米軍が抑止力になってくれるとの希望的な考え方も、米中がまずます緊密の度合いを強める中で、無人島をめぐる紛争で、核兵器を大量に持つ中国に対してアメリカが本気で軍事介入するなどということはありえないと田岡氏は言う。
更に、日本は中国の脅威を意識した島嶼防衛の強化のために、日本版海兵隊とも呼ぶべき「水陸機動団」の創設や水陸両用艇やオスプレイの導入などを進める方針だが、その効果についても田岡氏は、中国の空軍力に対して絶対的な劣勢に立つ自衛隊には制空権を押さえる力が決定的に欠けているため、いずれも現実的ではないと否定的だ。
どうも、抑止力の強化と日米間のより緊密な連携、そして中国を意識した島嶼防衛能力の強化といった現在日本が進める防衛計画そのものが、かなりピンボケなものというのが田岡氏の評価だ。
兵器のハイテク化などを受けて、世界各国が大幅に兵員数を削減する中で、日本だけは今後陸上自衛隊を5千人も増員する予定だということを見ても、日本の防衛力の整備は、自衛隊の予算獲得のために中国脅威論が使われている面があるというのが、田岡氏の見立てだ。
田岡氏は1機で何百億円もする高価なおもちゃを揃えて悦に入る前に、日本はまず国防と安全保障についての基本的な議論をすべきだと主張する。いたずらに危機を煽れば、本来は存在しないはずの脅威が現実のものとなりかねない。「安全保障の要諦は敵を作らないこと」を前提に、日本の国防を考えるべきだと田岡氏は言う。
日本の自衛隊の実力と、目下、防衛予算を増額しながら安倍政権が進める最新式防衛装備の評価、そして日本の国防の真の課題などについて、ゲストの田岡俊次氏とともに、ジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司が議論した。
日本には中国と正面切って戦う力はない。また、戦争法案で米国と外国で戦争をするようになるというが、自衛隊は海賊対策やPKOで人員、装備とも手一杯の状態で国外に派兵する余裕など欠片もない。中国とまがいなりにも対等に渡り合うには最低でも今の3倍程度の防衛費が必要だろうし、国外に派兵するにも同様だろうが、そんなことをしたら国家財政が持たない。「敵を作らないこと」と言ってもこっちの都合だけで敵が出来たり出来なかったりするわけではないのでこれも難しい。もっとも安上がりで確実な抑止力は核武装だが、国内外の情勢を考えればこれも難しい。もっとも現実的な抑止力の確保が、米国など価値観を共有する国と連携して抑止力を形成する集団的自衛権ということになる。最も中国にも日本に本格的侵攻を企てるような力はないので脅し合い、化かし合いというところだろうか。可能性としては尖閣諸島や先島諸島など局地での紛争だが、これも局地の勝敗で収束するかどうかは分からないのでもしもそうした紛争が発生した場合は日本一国での対応は不利になるだろう。やはり米国など他国との連携は必須だろう。
Posted at 2015/12/06 11:05:45 | |
トラックバック(0) |
軍事 | 日記
2015年12月06日
2014年の政治資金収支報告書(中央分と地方分)によると、政治資金収入の上位は安倍首相ら自民党議員が多くを占め、資金力でも「自民1強」を示した。
一方、生活の党の小沢共同代表は前年比3割減となるなど、野党議員は苦しんでいる。
1億8003万円を集めた首相は、全国会議員でみると5位。資金管理団体「晋和会」と党山口県第4選挙区支部を通じて、3258万円の個人献金を受け取った。作曲家のすぎやまこういち氏が150万円を寄付するなど、個人献金額は全国会議員で4番目に多い。企業・団体献金は4261万円で、家具製造販売大手のニトリホールディングスは480万円を献金した。また、都内で開催した3回の朝食会では6196万円を集めた。
全国会議員で収入が最も多かったのは、自民党の茂木敏充選挙対策委員長だった。計6回の政治資金パーティーで1億945万円を集めた。1億円以上の収入があった議員51人うち、44人を自民党が占めた。
これに対し、民主党の岡田代表は1億5725万円で、全国会議員でみると10位。党三重県第3区総支部を通じて、ハウス食品グループ本社などから1959万円の企業・団体献金を受け取った。民主党は将来的に企業・団体献金を廃止する方針を掲げているが、岡田氏は11月26日の記者会見で「自民党は派手に集めており、競争条件が同じにならない」と述べ、現状での企業・団体献金を容認している。
自民党が良いわけではないが、政策実行能力と言う点で見れば他に選択肢がないということだろうか。政党と名乗るのであれば政策で勝負が原則なのだから政権政党に対して自分たちがどのような政策で打って出るのか、それをしっかりと掲げないといけないと思うのだが、日本の野党は揃いも揃って、「反対、反対」の大合唱だけで何らの対案も打ち出せないのだからやむを得ないだろう。強いて言えばおおさか維新の会が、「大阪都構想」を掲げている程度だろう。民主党解党論も悪くはないと思うが、お定まりの一発芸で終わってしまったようだし、当分は自公政権が続くのだろう。
Posted at 2015/12/06 11:04:26 | |
トラックバック(0) |
政治 | 日記