2015年12月31日
初期投資が回収不能になった富士重工
2015年12月、富士重工が国を相手取り351億円の支払いを求めた訴訟において、最高裁判所は富士重工側の訴えを全面的に認め、国に対し全額の支払いを命じる判決が確定しました。
この裁判は、陸上自衛隊の戦闘ヘリコプターAH-64D「アパッチ・ロングボウ」の調達が当初予定の62機ではなく13機で打ち切られたため、それを製造する富士重工が、機体の価格に上乗せして請求する予定であった生産ラインの立ち上げといった初期投資分の費用について、回収不能になってしまったことに端を発します。
裁判の是非についてはおくとして、国側が「アパッチ・ロングボウ」の調達を打ち切ったそもそもの理由は、開発元のボーイング社において新しいAH-64E「アパッチ・ガーディアン」の生産が始まり、自衛隊が調達中だった「アパッチ・ロングボウ」の部品を調達することが困難になる恐れがあったため、とされています。
しかし「アパッチ・ガーディアン」(当時は「アパッチ・ロングボウ ブロックIII」と呼称)は、防衛省が「アパッチ・ロングボウ」の調達を行う何年も前から開発が進んでおり、防衛省はそれを承知で「アパッチ・ロングボウ」の調達を開始しました。従って、かなり苦しい言い訳であるといわざるを得ないでしょう。
実はこれ、“表向きの理由”に過ぎません。調達が打ち切られた真の理由は、「『アパッチ・ロングボウ』のコストパフォーマンスがあまりにも低い」ことにあります。端的にいえば、お役所である以上「使えないものを調達してしまった」とは言えないがための“こじつけ”と見ることもできるでしょう。
世界最強ながら“使えない”アパッチ
「アパッチ・ロングボウ」は決して能力の低い欠陥機ではありません。戦車を一撃で破壊可能な「ロングボウ・ヘルファイア」ミサイルを8発、広範囲を攻撃できる「ハイドラ」ロケット弾を38発、さらに手榴弾並みの破壊力を有し秒間10発を投射できる30mm機関砲弾を最大1200発携行します。
さらに、闇夜においても遮蔽物を利用した超低空飛行や攻撃を可能とする「赤外線夜間暗視センサー」を機首部に搭載。メインローターの上には、同じく視界ゼロでも索敵・攻撃が行える「ロングボウ・レーダー」を有します。「アパッチ・ロングボウ」は、この種の「戦闘ヘリコプター」としては“世界で最も強力な機種のひとつ”といるでしょう。
ではなぜ、その強力な「アパッチ・ロングボウ」が「使えない」とされてしまったのでしょうか。その理由は「生存性」にあります。
劇的に進化し、ヘリの脅威になった「牽制球」
かつて対空砲や地対空ミサイルといった兵器は“基本的に命中しない”ものでした。あくまでも爆撃機やヘリコプターの行動を妨害するための「牽制球」でしかなく、1960年代頃は50~100発の地対空ミサイルを発射してようやく1機、撃ち落とすことができる程度でした。
ところが近年、地対空ミサイルの性能が劇的に向上。適切に射撃された場合、ほぼ確実に命中を見込めるようになりました。そして実戦において、戦闘ヘリコプターを含む航空機全般は地対空ミサイルの脅威にさらされた場合、ほとんど無力であることが明らかになっています。
例えば、アメリカ陸軍の「アパッチ・ロングボウ」および「アパッチ」、そしてアメリカ海兵隊のAH-1W「スーパーコブラ」は2003(平成15)年のイラク戦争において、たったの1ヶ月弱の戦闘で8機を喪失しました。
また2014年、政府と親ロシア派が激しく対立するウクライナにおいてボーイング777型旅客機が地対空ミサイルによって撃墜された事件は、まだ記憶に新しいことでしょう。この事件の裏側では、ウクライナ軍機にMiG-29戦闘機やSu-25攻撃機など、10数機に達する被害が出ていることも明らかになっています。
「アパッチ・ロングボウ」の有す破壊力は極めて強力ですが、それはあくまでもテロリストといった、十分な対空火器を持たない相手に対する作戦においてのみ発揮可能であり、例えば中国軍など、強力な防空網を展開すると推測される相手に対してはほとんど無力。戦闘ヘリコプターはいまや“時代遅れ”ともいえるのです。
また陸上自衛隊に13機が配備された「アパッチ・ロングボウ」は、およそ半数が訓練や整備などで使用できなくなるため、作戦にはせいぜい6機程度しか投入できないでしょう。
日本も導入を予定している最新鋭ステルス戦闘機F-35Aより高価な1機110億円にも達してしまったこの、極めて少数の「アパッチ・ロングボウ」。それをどのように活かすべきか、陸上自衛隊は大きな課題を抱えています。
時代が変わって対空ミサイルの精度が飛躍的に向上した現在では最強の戦車キラーと言われた戦闘ヘリもその神通力を失いつつあるのかもしれない。陸自はAH-1の後継は選定しないで戦闘ヘリという兵器体系を切り捨てるかもしれない。日本で大規模侵攻が発生する可能性はほとんど皆無と言っても良い。旧ソ連の戦車軍団対策として導入した戦闘ヘリだが、時代の変化で優先順位が下がってしまった。限られた予算の中で高価な戦闘ヘリを大量装備するのは難しいだろう。あるいは島嶼作戦における火力支援用として現在の13機に加えて少数を調達する可能性はないでもないが、・・・。
Posted at 2015/12/31 17:49:20 | |
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軍事 | 日記
2015年12月31日
今日はバイク2台と四輪の掃除をした。CB1300スーパーボルドールはもう2年になる。さすがにあちこち小さい傷が付いている。タンクにもタンクバッグのせいか、擦り傷がついていた。まあ使っていれば傷がつくのは仕方がないだろう。でもまだまだきれいだ。
掃除を終えて給油したが、冬場は乗る機会が少ないので月1ほどの給油しかしてない。しかし、レギュラーガソリンは1リッター106円だった。一時期、160円ほどもしていたことを考えると中東原油と米国のシェールオイルのせめぎ合いでずい分下がったものだ。この夏、高速のSAで給油した時は140円以上もしていた。長距離走ると23,4キロも伸びた燃費も長距離走らないので20キロを切っている。遠出したいが、なかなか時間もないし、山坂道ももうだめだし、困ったものだ。
クロスカブは買ってから初めての本格的な手入れだ。しかし、軽いのと部品がスーパーボルドールほどは入り組んでいないので手入れは簡単だ。しかし、同じバイクでもこうも違うかと言うほどあっけらかんとしている。あっという間に手入れは終わった。
四輪は適当にボディをコーティングしてプラスチック部品をポリメイトで磨いてやる。最近は放置プレイなので汚れが目立つ。3時間ほどで3台の手入れが終了、まあまあきれいになった。
しかし、この1年もスーパーボルドールでよく走った。泊りがけのツーリング4回、4千キロ以上も走った。来年も長距離ツーリングにいけると良いが、・・。バイクはなかなか楽しい。来年も楽しく安全にバイクに乗ろう。
Posted at 2015/12/31 16:50:53 | |
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バイク | 日記
2015年12月31日
神奈川県の小田原厚木道路で、走行中の車から火が出て全焼しました。乗っていた人たちは自力で逃げて無事でした。
30日午後2時20分頃、小田原市蓮正寺の小田原厚木道路の下り線で、医師の男性が運転するイギリスの高級乗用車「ジャガー」から火が出て全焼しました。乗っていたのは医師の男性と、その妻と2人の子どもで、全員自力で脱出し、けがはないということです。
警察によりますと、運転していた男性医師が走行中に左の後輪から煙が出ているのを見たということで、警察が火災の起きた原因などを調べています。
この事故の影響で、小田原厚木道路は小田原東インターチェンジから西側の全線がおよそ4時間にわたって通行止めとなり、道路の一部はアスファルトが溶けて、緊急の補修工事を行ったということです。
高級車が良く燃えるなあ。先日は勝鬨橋でフェラーリが燃えたし、首都高ではランボルギーニが燃えた。でかいエンジンを狭いスペースに詰め込んでいるからだろうか。やはり車はトヨタのCカーが良いねえ。トコトコ良く走るし、故障もない。価格も安い。パワーを楽しむならバイクが良い。ところで英国の高級乗用車とあるが、今はジャガーはインドのタタモーター傘下になっている。インドの高級車と言うべきだろうか。さらにロールスロイスはBMW、ベントレーはVWが生産しているようだ。英国ブランドは他国メーカーで生産され、英国にはもう自国のブランドはないようだ。
Posted at 2015/12/31 16:49:18 | |
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その他 | 日記
2015年12月31日
陸上自衛隊が、海外でテロなどに巻き込まれた邦人を救出する訓練を極秘に行っていたことが30日、分かった。今年9月に成立した安全保障関連法で邦人救出に必要な武器使用が認められたことを受け、陸自「中央即応集団」(司令部・神奈川県)が11、12両月に2度実施。テロの脅威が高まる中で、部隊の実戦投入に向けて大きく踏み出した。安保関連法成立を受けた新たな訓練が明らかになったのは初めて。
中央即応集団は国際平和協力活動の専門部隊で、国連平和維持活動(PKO)などで先遣隊として派遣される。
在外邦人救出任務でも主要な役割を果たすことが期待されている。救出訓練は、11月初旬に東富士演習場(静岡県)、12月10~16日には相馬原(そうまがはら)演習場(群馬県)で行っていた。
11月の訓練は武器の使用方法に重点を置いた。これまで自衛隊の武器使用は、正当防衛など自己保存型に限定されていたが、安保関連法で武装集団などを排除する任務遂行型も新たに認められたためだ。
訓練は海外で救出した邦人を車両で輸送する際、群衆に進路を妨げられる事態を想定。群衆を排除するための任務遂行型の武器使用として小銃で警告射撃を行い、武器使用に至るまでの行動も検証した。
12月の訓練は、治安が悪化した国にある日本大使館が、群衆に包囲されているとの想定で、小銃などを所持した中央即応集団の隊員が大使館内に「強行進入」して救出する任務を行った。
この訓練では、陸自が新たに配備した耐弾性の高い輸送防護車MRAP(エムラップ)と、上空から情報を収集する小型無人機「ドローン」を投入した。
防衛省はこの訓練に続いて17、18両日に行った従来通りの邦人輸送訓練のみを公表した。
イランイラク戦争の際にイランに取り残された邦人を救出するのに自衛隊を派遣できないので日航に飛行機を出せと言うことになった。これだけでも異常なのに日航の組合からクレームがついて万事休すとなったところにトルコ航空が救援機を出してくれて事なきを得た。英国などは自国民が危険にさらされると必ず軍が救出に向かう。それが普通の国だろう。自国民を救出するのに自衛隊を海外に派遣してはいかん。民間航空機を派遣しろと言う連中の主張は理解し難い。日本も少し普通の国に近づいたと言うことだろう。しかし、自衛隊が出る時は隊員も非常な危険にさらされる。隊員にも被害が出ることのないよう法制度、装備など万全を期すべきだろう。
Posted at 2015/12/31 16:48:11 | |
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軍事 | 日記