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2016年02月22日 イイね!

あり得ないことが、(53)




帰ると女土方はもう夕食を済ませていた。僕もパンとハムと果物で簡単に夕食を済ませてしまった。


「何だか大変らしいわね。あの子の面倒を見るのが。風のうわさに聞こえるけど。」


「そうね、決して楽じゃないわね。戦力には全くならないし。手間はかかるし。でもね、今日社長から電話があったわ。仕事は遅れてもいいからしばらく頼むと。社長の親戚なのかしら。そうだとしたらあの一族もろくでもないのばかりね。呪われた一族なのかしらね。」


女土方は声を上げて笑い出した。


「あなたもずい分な言い方をするのね。でもそうかもしれない。あれが一族なら呪われてるわ。社長一族は。」


「ねえ、まさか北の政所様の隠し子じゃないでしょうね。」

 
僕は突然思いついたことを口に出した。あり得ないことではないと思ったからだった。それでは父親は誰なんだ。まさか、まさか。


「まさか。あの人に子供なんか聞いたことがないわ。」


女土方は一応否定したが表情は『まさか、まさか』がありありと見えた。


「父親は・・・社長かも知れないわよ。」


僕はそのまさかまさかを口にした。


「ええ、そんなことあるわけないじゃない。あるわけないわ。でもそうであってもおかしくはないわね。」


女土方も首をかしげながらもその驚くべき想像を否定し切れなかった。


「でも苗字が違うじゃない。」


「苗字なんて養子に出せばどうでもなるでしょう。大体社長と森田さんの子供なら普通に籍に入れるわけはないし養子に出してもおかしくはないでしょう。」

 
自分に関係ない勝手な想像というものはこうして無責任に裾野を拡げて行く。そしてそのうちに事実なんかどうでもいいくらいまで膨らんでとんでもないところにたどり着いてしまう。勝手な想像が一度拡がり始めるとたとえそれが根も葉もないものであってもありきたりの事実なんぞは簡単に呑み込まれてしまって姿を消してしまうのだった。こうして僕たちは勝手な想像を膨張させた後でこんな結果にたどり着いた。


「まさかねえ、でも私ちょっと当たってみるわ。あの子が誰なのかを。それとなく。」


女土方も冷静な女だが相手が北の政所様となるとやや過剰反応するところがある。


「そうね、でもこんなのは根も葉もない想像だから変に噂が広がらないように気をつけようね。」


僕は最後に少し冷静になって釘を刺したつもりでそう言った。


翌日もクレヨン娘は一時間以上遅れて来た。


「時間は厳守しなさいといったはずよ。どうしても守れないなら辞めてもらうしかないわ。いいわね。」

 
クレヨンは「愛のない生活をしている女はむきになっていやよね。」と憎まれ口を利いて仕返しをしたつもりのようだった。


『愛の何たるかを理解できない愚か者が何を言うか。それに僕は女じゃなくて男だよ。』

 
僕はクレヨンに言い返してやろうかと思ったが、サルを相手にむきになっても仕方がないので止めておいた。


「今日も残業で遅いのにね。」


一言それだけを言ってやった。クレヨンは顔をしかめたが、残業については何も言わなかった。その日も一日ここ数日と同じことを繰り返して終わった。クレヨンに目立った進歩は見られなかった。思い込みが強いのか自分のやっていることは正しいと信じ込んでいるようなのでやっていることに疑問を持ったり考えたりすることもなければ他人に聞くこともなかった。

 
昔大学にいた頃ある教授が「この世の中で無知ほど強いものはない。」と言っていたのを思い出した。なるほど確かに強いかも知れないが、こと進歩という点を考えればこれほど取り残されたものもないのだろう。進歩というものは「これで良いのだろうか。」と何かに疑問を持った時から始まるものなのだろうから。

 
そうするとクレヨンはこのまま年を取り続けて老年になってもこんな女であり続けるんだろうか。そんなこともあるまいが、もしもそういうことが現実に起こったらその時はもう間違いなく最強の女になっているだろう。でもそんな女には間違っても出会いたくないものだ。

 
こんな社長公認の体たらくが数日続いた後のある日、またクレヨンが大遅刻した。この日は待てど暮らせど出勤して来なかった。


「とうとう逃げ出したのかな。」

 
テキストエディターのお姉さんは気楽にそんなことを言っていたが、クレヨンが昼近くになっても出勤しないとさすがにそわそわし出した。彼女がそわそわしてもどうなる訳でもないのに彼女のように他人を気にせざるを得ないところは持って生まれた性分なのかも知れない。

 
昼も近くなった頃、外線が入った。テキストエディターのお姉さんが電話を取ったが、明るく応対した声は急にこわばった。


「は、はい、居りますが。しばらく、お待ちください。」

 
彼女は途切れ途切れに答えながら受話器を手で塞ぐと「主任、警察、警察です。御殿山警察署の刑事課の何とかさんって。」と言って受話器を突き出した。


「警察、何で。」

 
僕もさすがに警察と言われた時にはぎくりとした。あのクレヨンどこぞで小生意気なことをして締められたか刺されたかと思ったが、話を聞かないことには埒が明かない。


「はい、佐山ですが。」


恐る恐る電話に出ると警察の割には優しい声が聞こえた。


「お忙しいところ申し訳ありません。私は御殿山警察署刑事第一課長の植木と言います。ちょっとお伺いしたいのですがそちらに澤本さんと言う方はお勤めでしょうか。」

 
植木と言う警察官の声の合間からクレヨンのヒステリックな英語の叫び声が聞こえてきた。無事だったのかと安心すると同時に警察でも騒ぎ立てているそのばかさ加減に腹が立ってきた。


「澤本と言うのは今そちらで騒いでいる壁の落書きのような顔をした馬鹿娘でしょうか。こちらの社員ではありませんが訳があってここで面倒を見ております。その野ザル、いえ澤本がどんなご迷惑をおかけしたのでしょうか。」


「実は今朝方不法滞在の外国人と一緒にいたところをうちの警察官に職務質問されまして外国人の方は逮捕したのですがそのことで事情をお聞きしようとしたところお聞きのとおり英語で怒鳴り散らして手がつけられなくてうちの署員で英語の出来る者に対応させたのですが、どうにも興奮が収まりませんで投げつけたバッグの中から免許証とそちらの名刺が出てきたものですから電話させていただいたのです。お忙しいところ恐縮ですが、こちらまでご足労いただけませんでしょうか。このままお帰りいただいても大分興奮している様子なので何かあるとこちらも困りますので。」

 
刑事第一課長と名乗った男性は大分疲れたような声で話していたがそれはそうだろう。あの野ザルと朝方からずっとつき合っていればどんな豪傑でも疲れるだろう。


「大変ご迷惑をおかけして申し訳ありません。これからすぐに伺いますが、澤本はお返しいただけるんでしょうか。」


一晩か二晩くらい警察に留めてもらった方が野ザルのためかもしれない。


「ええ、お出でいただければすぐにお帰りいただいてけっこうですので。よろしくお願いします。」

 
警察はずい分低姿勢だった。それだけクレヨンを扱いかねて往生しているのかも知れない。僕はすぐに部長にこのことを報告すると外に出てタクシーを拾った。


Posted at 2016/02/22 22:12:48 | コメント(0) | トラックバック(0) | 小説 | 日記
2016年02月22日 イイね!

大型二輪に乗ろう(生まれて初めての確定申告)

大型二輪に乗ろう(生まれて初めての確定申告)


今日は税務署に確定申告に行ってきた。大枚の金が入ったわけではないのだが、一時所得など微々たる収入があって確定申告をしろと言うのでクロスカブでやってきた。四輪は大混雑だが、二輪はさっさと入れてくれた。こういう時は二輪は良い。




初めてのことなので何をするのかと思ったが、税務署に行くと若いから年配まで大勢の人がいた。受付で「給与所得ですか、それ以外ですか」と言われたので給与所得と言うとあっという間に申告書作成の列に並ばされた。




順番が回ってきて、「パソコン使えますか」と係員が言うので、「パソコンは使えるけど申告システムが分からない」と言うと、「では、こちらへ」とパソコン台に案内された。




言われたとおりに入力していると、どうも、担当の女性が自信がなさそうに指示をしている。「ここでいいの」と聞くと、「え、ええ、そこで大丈夫と思います」とあまり自信がなさそうだ。それで入力を終えて結果を見ると税額は125万ばかりになっていた。




さすがにその女性、あわてたようで男性の係員を呼んできた。その男性税務署員が内容を確認すると入力の項目が間違っていたようで修正した結果、税額は数万円で収まった。この時期、税務署は総出で対応するのだろうから、対応する方も分からないのがいるようだ。時間にすれば1時間とちょっとで終わったのでクロスカブで林道やら農道やらを走って帰宅した。




最近はクロスカブにも慣れてきたが、このバイク、すいすいくるくるミゼットⅡみたいなやつだ。一旦家に帰って昼飯を食ってから今度はCB1300スーパーボルドールの手入れに出かけた。ワックスをかけてプラスチックはポリメイトで磨いてチェーンをクリーナーで洗ってルブを塗ってやった。それからちょっと近所を走ってみた。




すいすいくるくるのクロスカブとは違ってどっしりと重量感があるCB1300スーパーボルドール、どっちがいいかって。そりゃ、CB1300スーパーボルドールだろう。クロスカブの走行距離はやっと320キロを超えた。CB1300は16,700キロ、もっと走りたいが、時間がない。




もう少し暖かくならないと走るところがない。春になったらどこかに行こうか。あ、そう言えば「河津桜」は大渋滞だそうだ。都内から6時間とか7時間とか。だから春先は迂闊には動けない。山に逃げようと思っても凍結が怖いし、・・。あと1か月くらいか。




春になったらまた安土城でも行ってみようか。走れりゃどこでも良いけど、春が待ち遠しいねえ。あ、そう言えば今日は裏道の角を曲がるときに後輪が滑った。荒れたアスファルトだったのでグリップがなくなったんだろう。パワーがあると言うことは使い方で良くも悪くもなる。パワーはうまく使おう。



Posted at 2016/02/22 21:58:26 | コメント(0) | トラックバック(0) | バイク | 日記
2016年02月22日 イイね!

自民党安倍政権、支持率は横ばいか下落。




産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が20、21両日に実施した合同世論調査によると、安倍晋三内閣の支持率は前回調査(1月23、24両日)に比べ0・4ポイント減の48・1%で、ほぼ横ばいだった。不支持は1・3ポイント増の41・4%。甘利明前経済再生担当相の金銭授受疑惑や宮崎謙介前衆院議員の不倫騒動など政府・与党で相次ぐ不祥事への批判は強いが、政権への影響は限定的だった。

 

甘利氏の閣僚辞任に67・2%、宮崎氏の議員辞職に78・0%が「当然だ」と回答。自民党の丸山和也法務部会長のオバマ米大統領に関する人種差別と受け取られかねない発言については56・8%が「議員辞職に値する」と答えた。丸川珠代環境相の除染目標に関する発言も「閣僚としてふさわしくない」が70・7%と7割を超えた。

 

一方で自民党の支持率は37・8%と前回に比べ2・3ポイント上昇し、一連の不祥事が議員個人の問題として受け止められていることが浮き彫りとなった。民主党は前回より1・3ポイント増えたものの9・7%で、大きく水をあけられている。夏の参院選比例代表の投票先でも自民党の40・5%に対し、民主党は14・3%にとどまった。

 

参院選で自民、公明両党が過半数を維持する方がよいかについて51・9%が「思う」と答え、「思わない」の41・3%を上回った。民主党と維新の党の合流構想には63・1%が「期待しない」とする一方、参院選選挙区で野党が候補を統一するべきかとの問いには52・7%が「思う」と答えた。衆院との同日選については52・5%が「行ってもよい」と容認した。

 

また、憲法改正に関し、「現在の憲法が今の時代に合っていない」との回答が54・9%で、参院選で投票先を決める際の判断材料にする人も68・7%に上った。ただ、参院選の結果、改憲勢力が憲法改正の発議に必要な3分の2以上の議席を確保する方がよいかについては「思わない」が49・8%で、「思う」の40・9%を上回った。

 

このほか、北朝鮮の核実験と事実上の長距離弾道ミサイル発射に脅威を感じている人が「強く」(42・7%)と「ある程度」(42・9%)を合わせて8割を超え、日本政府による独自制裁を76・4%が評価。日銀が導入したマイナス金利が景気の好循環につながるかについては66・3%が「期待できない」と答えた。





調査を行うメディアによって結果は異なるが、内閣の支持率は良くても横ばい、悪いとかなり下げている。常連の沈殿組は民主党だろう。でも、自民も少しは引きしめて政策実行に取り組まないと国民にそっぽを向かれるだろう。政策立案・実行力は自民党だが、この党も常にいろいろな問題が付きまとう。国会議員には誰のための国会議員で何をすべきなのか、それをしっかりと考えてもらいたいと思う。





Posted at 2016/02/22 13:10:59 | コメント(0) | トラックバック(0) | 政治 | 日記
2016年02月22日 イイね!

車に乗ったらどの席に着いてもシートベルトを装着しよう。




JAFと警察庁は合同で、1「シートベルト着用状況全国調査」を実施した。

 

全国883箇所で調査した結果によると、後部座席でのシートベルト着用率は、一般道路で35.1%にとどまった。一方、高速道路等においては2002年の合同調査開始以来、過去最高の71.3.3%(前年70.3%)となった。

 

また、運転席の着用率は一般道路では98.4%(前年98.2%)、高速道路等では99.4%(前年99.5%)、助手席においてもそれぞれ90%を超えている。

 

後部座席は他の座席と比べ、依然として着用率が大幅に低く、一般道路と高速道路等では着用率に約2倍の差がある等、一般道路の着用率の低さが際立っていて、特に一般道路での後部座席シートベルト着用の重要性や非着用の危険性が十分に認識されていないことを示す結果となったと言っていいだろう。

 

そもそも、シートベルト着用は、1971年6月施行の改定道路交通法より、運転席・助手席でのシートベルト着用について努力義務を課していたが、着用義務の法制化について国会に多数の陳情が寄せられるようになったことから、85年9月施行の改定道路交通法により自動車高速道・自動車専用道において前席でのシートベルト着用が、罰則付きで義務付けられたのである(一般自動車道は92年11月から)。

 

2007年に道路交通法が改正され、08年6月1日から一部の特殊な例外を除いては、従来「努めなければならない」とされていた後部座席のシートベルト着用も運転席・助手席と同様に義務化された。

 

これは、非着用者の致死率が着用者の約4倍で、後部座席同乗者が前席乗員に衝突することにより、前席乗員が頭部等に重傷を負う確率が着用の場合の約51倍も増大する、といった調査結果に対して、後部シートベルトの着用率の低さが問題となったことが理由である。

 

しかし、ともあれ、自分の命は自分で守るという観点からも一般道であれ高速道であれ、後席でもシートベルト着用は、義務であろうとなかろうと必須であろう。





後席でシートベルトをしないと衝突の衝撃でフロントシールドを突き破って車外に放り出されたり前席の人間と激突して双方が致命的な障害を負うことになる。バイクのプロテクターもそうだが、装着していれば絶対に安全と言うことはないが、するとしないでは天と地ほどの差がある。以前から後席に人を乗せることはあまりないし、今はほとんど皆無だ。車は一人で乗っている。でも、シートベルトはしっかりと装着している。ベルトを装着すると、「よし、運転するぞ」と言う気になり、気持ちが引き締まる。長距離のバスに乗ることはめったにないが、バスやタクシーに乗ってもシートベルトは装着している。幸い、シートベルトの恩恵に蒙ったことはないが、安全のための対策は何よりも自分のためである。ぜひ、シートベルトを装着しよう。





Posted at 2016/02/22 13:08:57 | コメント(0) | トラックバック(0) | その他 | 日記

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ntkd29です。CB1300スーパーボルドールに乗って11年、スーパーボルドールも2代目になりました。CB1300スーパーボルドール、切っても切れない相棒にな...
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