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2016年03月28日 イイね!

あり得ないことが、(60)




『あのばか娘、もう逃げ出そうとしているのか。』

 
僕は跳ね起きて衣服を整えると廊下に飛び出した。クレヨンの部屋のドアが開いているので外に出たことは間違いなかった。玄関を開けるとクレヨンが門扉をよじ登ろうとしているのが目に入った。何所に行こうというんだか知らないが、もう少し知恵を使ったらどうなんだろう。サルでももう少し別の方法を考えるだろうに。


「何所にお出かけなの。」


僕が声をかけると門扉に摑まったままクレヨンが振り返った。何だか出来損ないのサルのようだった。


「門を乗り越えると警備会社に通報が行って大騒ぎになるわよ。無駄なことはしないで降りてらっしゃい。」

 
こいつも深窓の令嬢なんだろうにどうしてこうも下品なんだろう。昔の公家社会でもたまに山賊も真っ青なくらいの野蛮な豪傑が生まれたと言うが、それは種の保存のためだったということを何かの本で読んだことがある。そうするとクレヨンも何かの必要があって生まれた突然変異なのだろうか。しかしこんなのが出て来ても種の保存どころか絶滅に繋がりかねないような気がするがどうなんだろう。クレヨンは僕に呼ばれて渋々門扉から降りて来た。


「どちらにお出かけ。」


我ながら嫌味な口調だと思うような聞き方だった。クレヨンは勿論むっとした表情で僕を睨んだ。


「ここは私の家だと思っていたら何時から刑務所になったの。」


「ええ今日からよ。」


僕はクレヨンの嫌味を軽くかわしてやった。


「あなたのお父様が帰国するまでの生活条件を伝えたわよね。自分の家を刑務所のようにしたのはあなた自身よ。そこをよく考えてね。」


返事もしないで僕たちの前を通り過ぎようとしたクレヨンを女土方が呼び止めた。


「ねえ私達が使っているお部屋に来ない。あなたにはどうか分からないけど私達には十分くらい広すぎるお部屋だから一人くらい増えても大丈夫よ。」

 
クレヨンの動きが止まった。どうもこいつは女土方には他とは違った特別なものを感じているようだ。


「ねえそうしなさいよ。その方が私達も気楽だし。それにこれから先お父様がお帰りになるまでのことも話し合わないといけないし、ね。だからお出でなさい。」

 
誰もが手こずるあのクレヨンが女土方には一も二もなく黙って頷いた。女土方はビアンだから女を操るオーラのようなものを持っているんだろうか。


「じゃあ部屋に戻って支度をして来てね。」

 
女土方は軽く告げたがクレヨンは言葉を発することもなくただ黙って頷いた。部屋に戻って寛いでいるとドアをノックする音が聞こえてクレヨンが入って来た。かなりきわどい下着透けまくりの格好だったがどうもこいつには興味が湧かなかった。


「ベッドは二つだけど私はどこに寝ればいいの。」


クレヨンは部屋と僕等を交互に見ながらそう言った。


『お前みたいなサルは床でもどこでも寝ろよ。』


そう言ってやりたかったが黙っていると女土方が答えた。


「どっちでも好きな方のベッドを使うといいわ。私達はもう一つのベッドを二人で使うから。このベッド大きいから二人で使っても大丈夫よ。」


クレヨンはしばらく黙って僕たちを見ていたがそのうちに胡散臭そうに言った。


「ねえあなた達ってもしかしてビアンさんなの。」


「そうよ、どうして。驚いた。」


女土方はこれまたごく自然に応じた。


「ええ本当に。キモイわ。」


「どうして。別にあなたにも仲間に入れなんて言っていないしあなたの前でする気はないからいいじゃない。」


女土方は何とも飄々とクレヨンに言葉を返していた。


「あなた達って何だかそんな気がしたのよね。だって何だか二人ってずい分仲が良いし、佐山さんて妙に男っぽいし。男っぽいというよりも男そのものという感じがするわ。」


「彼女ね何ヶ月か前から劇的に変わったのよ。当のご本人は目が覚めたら女の体に変わっていたなんて冗談を言っているけど何か思うところがあったんでしょうね、彼女なりに。」

 
女土方は極めて常識的な見解を示したがクレヨンはまだ訝しがっている様子だった。知的レベルがサル並みなだけに動物的な本能で何かを感じるのかもしれない。


「ねえビアンってどんなふうにするの。ちょっと興味があるわ。ここでやって見せてくれない。」


こいつはやっぱりサル並みだ。


「見世物じゃないからお断りよ。でもあなたがしてみたいって言うのならお相手してもかまわないわよ。どうする。」

 
サルが、いやクレヨンが一瞬身を引いた。どうもこいつは女土方には気後れするみたいだ。でも女土方がするのならそれはそれでいいけど僕はこいつとは何となく遠慮したい。


「ちょっと考えさせて。少し勇気が要るわ、女同士って。でも佐山さんにも興味があるなあ。本当に女なのかどうか。」

 
何が勇気が要るだ。お前のやっていることの方がよっぽど勇気が要る。勇気というよりもクレヨンじゃあ蛮勇と言った方がいいかもしれない。第一僕はお前なんかには興味はない。


「私は遠慮するわ。あなたにとって私が女だろうと男だろうと興味本位以外の何物でもないでしょう。あなたが私を男と思うなら別にそれでもかまわないわ。あなたにそれを証明して見せる必要もないし、そんな気もないわ。」


「本当にかわいくないわね、あなたって。そんなに私が嫌なら抱きついて離れないであげようか。」


「どうぞ。でも投げるわよ。さっきみたいに。」


「ほらほらけんかしないのよ。お二人とも。この子まだまだ子供なんだからむきにならないで抱っこしてあげたら。かわいいじゃない、彼女。」

 
女土方が噛み合いでも始めそうな僕たち二人の間に入った。クレヨンはベッドの上でわざと太腿をむき出しにして僕に微笑んだ。本当にどこまで脳みその腐った女だろう。僕はいきなり立ち上がるとベッドの上に足を投げ出して座っていたクレヨンを押し倒して両腕を押さえつけた。突然のことにこわばったクレヨンに微笑んでやった。


「分かったわ、そんなにお姉さまに興味があるのね。じゃあお姉さまがかわいがってあげるから目を瞑りなさい。」

 
両足でクレヨンの足を挟みつけて右腕を左脇の下に敷いて動きを封じ左手でクレヨンの左手を握ってそうしても僕の右手は自由だった。


「さあじっとして。怖くないからね。」


クレヨンの顔の前で自由に動かせる右手を振ってみせるとクレヨンはさすがに声を上げた。


「ちょっと待って。いやぁ、待ってよ、待ってぇ。」

 
クレヨンは体を捩って逃れようとしたが力は勿論僕の方がずっと強い。でもあまりこんなことをしていても仕方がないのですぐに離してやった。


「お姉さんを舐めたらだめよ。怖いんだからね。」

 
僕はちょっとからかい気味にそう言ったがクレヨンは真顔で「本当に凶暴な人ね。」と文句を言って口を尖らせた。


「そんなに子供みたいにじゃれていないで静かにしなさいな。」

 
女土方は落ち着いた様子で僕たちを嗜めた。クレヨンはまた自分のベッドに戻って音楽を聴き始めた。女土方はシャワーを使いにバスルームに入り僕はパソコンで遊び始めた。しばらくすると女土方がバスルームから出てきたので入れ替わりに僕がシャワーを使うことにした。男の頃から風呂には時間をかけなかった僕は女になってもそれは変わらなかった。ただ、髪を洗う時間だけはどうがんばってみても男だった時の二倍はたっぷりかかった。

 
よく男も女も風呂あがりは裸で部屋の中を歩き回るくせのあるのがいるが、僕は男の時からどうも素っ裸は落ち着かず好きではなかった。脱衣場で下着やTシャツを身に着けてバスタオルを首に巻いてバスルームを出た。


「なんだ、服を着ちゃったの。つまらない。」


ベッドに起き上がったクレヨンが声を上げた。


「せっかく佐山さんの裸が見られると思ったのに。」


このサルは本当に僕が女かどうか確かめようと言うのか。


「そんなに私の裸が見たいなら先にあなたが自分の裸を見せなさい。」


まさかと思って強気に出た僕が甘かった。敵は衣類の何たるかを理解しないサルだった。


「え、本当に。」

 
うれしそうに叫ぶとさっさと服を脱ぎ始めあっという間に裸になると僕の前でモデルのように一回転して見せた。何と言う考えなしだろう。知性枯れるとはこいつのためにある言葉じゃないだろうか。僕はあまりの恥じらいなしに顔が赤くなっていくのをはっきりと感じていた。

 
それでも若いだけあって見惚れると言うほどではないが、それなりにきれいな体をしていた。でもこいつとは御免被りたい。


「あらあ、顔を赤くしちゃってお年の割にはかわいいわね。」


このサルは人間様をおちょくりやがって。荒縄で引っ括って軒に吊るしてやろうか。


「さあ、あなたの番よ。約束だからね。」


サルのくせに約束なんて洒落たことを言うやつだ。


「バカなこと言わないで。そんなこと出来るわけないでしょう。」


「あらだってあなたが言い出したことよ。恥ずかしがらなくてもいいじゃない、女同士なんだから。」

 
気安く女同士なんて言うんじゃない。サルに同類呼ばわりされる覚えはない。こんな僕等のやり取りを大御所女土方はニヤニヤ笑いながら眺めていたが特に口を挟むわけでもなかった。


「ねえどうしたの。何時もご立派なことを言うのにお約束も守れないの。」


クレヨンは勝ち誇ったようにたたみかけて来た。


「いざとなると案外勇気がないのね、佐山さんて。」


ああこんなサルに言われるとむかっ腹が立つ。遂にここに至って女土方が仲裁に入った。



Posted at 2016/03/28 20:26:24 | コメント(0) | トラックバック(0) | 小説 | 日記
2016年03月28日 イイね!

大型二輪に乗ろう(バイクの新車販売価格って、・・。)




今日は休みなのだが、お定まりの雨で今月は月曜と言うと雨ばかりだった。休みと言うと雨と言うのは何かの祟りだろうか。まあ、それはそれとして今日はいろいろ行政手続きがあって午前中は出かけていた。




用事が済んだ後にちょっと地元のユーメディアさんに寄ってみた。最近はあまりホンダのバイクはなかったが、今回はアフリカツイン、NC750、CB1300スーパーボルドールなどいろいろ取り揃えておいてあった。




見ていると店員さんが寄って来て、「何か気に入ったものがありますか」と言う。「来年3月に車検なんで受けようか、買い換えようか、考えている」と言うと、「いろいろありますからゆっくり見てください」となかなか愛相が良い。もっとも月曜の午前中なので暇なのだろうが、・・。




隼に跨ってみたが、足は問題ないものの、前傾姿勢がかなりきつい。ある人が、「腹がタンクに当たって邪魔になる』と言っていたが、これでは体格のよろしい人にはそうだろう。400XからCB1300に乗り換えた時も、「え、こんなに前傾なの」と思ったが、それどころではない。まあ、隼に乗ることはないだろうから良いけど、・・。




ところでNC750Xの価格を見たら58万弱になっている。こんなに安いのかと思って聞いてみると、「数を買い付けて販売していますから」と言う。「じゃあ、メーカーから買い付け販売なの」と聞いたら、「そうです。でもメーカーから、『あまり易く販売し過ぎる』と叱られるんですよ」と笑っている。確かに安い。




ついでにCB1300スーパーボルドールの値段を聞くと、チタニウムブレードメタリックが109万と言う。うわ、安いなあ。もっとも考えてみれば工場渡し価格が販売価格の6割程度として80万のNCならば48万くらい、58万で売っても10万がところも儲かる。145万のCBも工場渡しでは90万弱、109万で売っても20万がところ儲かることになる。薄利多売でも数が売れれば商売にはなる。それじゃあ130万ほどで売っているホンダドリームはぼろ儲けか。




でもねえ、全国で1500台くらいしか売れないんじゃあ、1店舗ではいいところ、2、3台だろう。教習所出入りのバイク屋さんも、1年間に売れる台数は、原チャリもなにも全部ひっくるめて100台程度と言うのでバイク屋商売も楽ではないようだ。レンタルで食っているらしい。ところでアフリカツインが1台置いてあった。「やっと1台入ったんです。これ以後は全部バックオーダーになります」と言う。やっぱりずい分と売れているようだ。今年の大型二輪売上第1位はアフリカツインで決まりのようだ。





Posted at 2016/03/28 14:09:35 | コメント(0) | トラックバック(0) | バイク | 日記
2016年03月28日 イイね!

与那国島に陸自沿岸監視部隊配備完了。




日本最西端の与那国島(沖縄県与那国町)に28日、陸上自衛隊が初めて配備された。沿岸監視隊の駐屯地が同日開設し、隊旗授与式が開かれた。配備は「防衛の空白地域」とされる南西地域の防衛力強化の一環。レーダーなどで船舶や航空機を24時間監視し、沖縄・尖閣諸島周辺の東シナ海などへの海洋進出を活発化させる中国軍などの動向ににらみを効かせる。

 

与那国島は人口1490人(今年2月末現在)。沖縄本島南西約500キロに位置し、尖閣諸島からは約150キロの距離にある。防衛省によると、沿岸監視隊は約160人で構成。島内2カ所(約26ヘクタール)に監視所や隊員の宿舎などを整備した。

 

沖縄本島より西の南西地域に陸自部隊がいなかったため、防衛省は九州・沖縄の防衛力を高める「南西シフト」を進めている。2018年度末までに警備部隊とミサイル部隊を鹿児島・奄美大島の2カ所に計550人規模、沖縄・宮古島に700~800人規模で配備する。19年度以降も沖縄・石垣島に500~600人規模の警備部隊とミサイル部隊を配備する計画がある。

 

与那国島への自衛隊配備を巡っては、隊員と家族の移住による経済効果などを訴える賛成派と、有事に攻撃目標となる危険性を指摘する反対派で町が二分されてきた。13年の前回町長選で賛成派の外間守吉町長が3選し、防衛省は14年4月から駐屯地の工事を開始した。15年2月には陸自配備の賛否を問う住民投票が行われたが、賛成が上回った。





かなりきな臭くなっている国境地帯に軍事力の空白地域があったこと自体異常なことだった。先島諸島にも警備部隊が配備されると言うのでこれで少しは異常が解消されるだろう。米国では共和党大統領候補トランプさんが、米軍の引き上げを叫んでいるが、実際にそんなことになればこの辺りには相応の軍事力を配備しないといけない。また、「ああだ、こうだ」と反対する手合いもいるんだろうけど現実をしっかりと見ないと方向を誤る。そのことに気が着いた時は恐らく手遅れだろう。


Posted at 2016/03/28 14:08:07 | コメント(0) | トラックバック(0) | 軍事 | 日記
2016年03月28日 イイね!

お笑い民進党、発進!!




民主党と維新の党が合流した新党「民進党」は27日、都内のホテルで結党大会を開いた。衆参両院議員合わせて156人が参加。初代代表には旧民主党代表の岡田克也氏が選出された。結党宣言では「野党勢力を結集し、政権を担うことのできる新たな政党をつくる」と表明。安倍晋三政権の対抗勢力となることを目指し、夏の参院選や次期衆院選に向けて新党名の浸透など態勢づくりを急ぐ。

 

岡田氏は「夏の参院選は代表として全ての責任を負い、必ず結果を出す。政権が衆参同日選をやるのなら受けて立つ」と表明。民主党政権時代にも触れ、「期待に応えられなかったこと、大事な時期に結束できなかったこと、離合集散を繰り返したことを深く反省する」と述べた。

 

大会では「自由、共生、未来への責任を理念とする」と明記した綱領などを了承した。執行部は、旧民主党から幹事長に枝野幸男、代表代行に長妻昭、蓮舫、選対委員長に玄葉光一郎、参院議員会長に郡司彰の各氏が横滑りした。政調会長には山尾志桜里(しおり)衆院議員、国対委員長には安住淳国対委員長代理が就任した。旧維新からは江田憲司元代表が代表代行に就任した。





どうせ政治なんてやっても何も決まらない、何も出来ないなんだから、また、見事なブーメランやおバカなことをして笑いでも振りまいてておくれ。それなら存在意義もあるかも、・・・。





Posted at 2016/03/28 14:06:48 | コメント(0) | トラックバック(0) | 政治 | 日記

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ntkd29です。CB1300スーパーボルドールに乗って11年、スーパーボルドールも2代目になりました。CB1300スーパーボルドール、切っても切れない相棒にな...
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