芝山町の畑に昨年4月、船橋市に住む女性=当時(18)=を生き埋めにして殺害したなどとして、強盗殺人などの罪により千葉地裁(吉井隆平裁判長)で無期懲役の判決が言い渡された住居不定、無職の中野翔太被告(21)。裁判員裁判では凄惨(せいさん)な殺害方法などが証言などで明らかになり、法廷で女性の遺族に対し「申し訳ない」と謝罪したものの、その真意を追及されると返答に窮してしまう場面が繰り返され、反省については疑問が残された。
裁判員裁判で、中野被告は女性を生き埋めにして殺害した直後、友人に殺害を誇示するようなメールを送り、公判前の精神鑑定の入院中には人気女優の写真を見て過ごしていたことが判明した。
「協力してほしいと頼まれ、断っても言いくるめられてしまうと思った」。中野被告は公判で起訴内容を認めたものの、犯行は、強盗殺人罪などで起訴されている共犯の住居不定、無職、井出裕輝被告(22)の指示によるものだったと主張。弁護側も、犯行以前から井出被告に車の洗車を命じられるなど力関係があったため、協力を断れず加担したと訴えた。
一方で、検察側によると、中野被告は女性を生き埋めにした当日、友人にメールで「今の俺さ、最強だよ」「ここだけの話しさ、人を容赦なく殺せるもん」「ちゃんと痛めつけてからね」と楽しげに犯行を報告していたという。検察側に「どのようなつもりでメールを送ったのか」と問われると、中野被告は「…あんまり意味はなかったと思う」と答えた。
また、検察側は警察などの取り調べで、中野被告が「職場でむしゃくしゃしてやった」などとも話していたことに触れ、犯行に積極的に加担していたのではと追及。「井出被告の頼みを断れなかったとは取り調べでは言っていない」「洗車と殺人は全然違うが、断れなかったのか」などとの質問も行われたが、中野被告は「分からない」と繰り返した。
弁護側は、中野被告が事件後に遺族に謝罪文を書いたことなどに言及。中野被告の育ての親の祖母への思いを聞かれると、中野被告は「恩をあだで返し申し訳ない」とはなをすすった。
だが、検察側に「被害者や遺族への謝罪では涙を流さず、祖母への思いで涙を流したのを見て、法廷にいる遺族がどう思うか考えたことはあるか」と聞かれると返事に困窮。また、軽度の精神遅滞を抱えるとして公判前に行われた精神鑑定のための入院中には、女優の堀北真希さんの写真をベッドに飾ったり、漫画を読んだりして過ごしていたという。
「事件のことで(被害者に線香をあげるなど)何もしていなかったのか」と聞かれると「ないです」とだけ返答した。謝罪文が事件から半年以上たってから書き出し、完成したのは今年の7月だったことも判明。遺族はこの謝罪文を受け取っていないという。
中野被告は初公判からスーツ姿で臨んだものの、髪の毛は首もとまで伸びた若者風の長髪。被害者参加弁護士からの「最後に髪を切ったのはいつか」という質問に「昨年の12月くらい」と答え、「髪を切らないのは自分の意思か」と問われると、「はい」と述べた。
公判に臨んだ裁判員は判決後の記者会見で、中野被告の法廷での様子に「表情が変わらず淡々としていて、反省しているようには見えなかった。ことの重大さを理解しているのか分からなかった」と疑問を唱えた。
中野被告は主文が告げられた瞬間も裁判長を見据えたままだったが、判決言い渡しの後に吉井裁判長から「犯した罪の重大さに向き合うように」と告げられると、弱々しく「はい」と答え、閉廷時には疲れ果てた様子で椅子に腰を下ろした。
こういう連中は後先考えずにその場の勢いでやっているのでその場その場のことをどうこう聞いてもそれに対する的確な答えなど帰ってこないだろう。そんなことができる奴ならちょっと痛めつけて気合を入れるくらいで終わらせている。鑑定留置中に女優の写真を飾っていたと言うが、それは自分の置かれた立場を理解していないだけでそれ以上の意味はないと思う。裁判自体の意味さえよく理解していないのではないだろうか。そして判決を言い渡されて愕然とする。「無期懲役」、決して軽い罰ではない。30年以上刑務所で過ごして出所した時は人生はほとんど終わっている。ただ、こういう連中には上級審で軽減されても一度は死刑の判決を下して他人の手で命が奪われることの意味を思い知らせてやった方が良いだろう。
Posted at 2016/12/01 14:25:18 | |
トラックバック(0) |
その他 | 日記