旧式バイクや自動車を派手に改造して集団走行する「旧車會(きゅうしゃかい)」の違法行為が絶えない。インターネットを通じてイベントごとに集まるのが特徴で、暴走族のように威嚇する行為はあまりないが、違法行為は絶えずここ数年で摘発数が増加している。大みそかから元日にかけて予想される「初日の出暴走」でも迷惑行為が相次ぐとみられ、警察当局は警戒を強めている。(社会部 加藤園子)
■「取り締まり」知っていたが…
道路に排気音がとどろく。特に爆音を出す車両や改造車両が高速道路を降りると、パトカーの警察官が呼び止め、車両の点検が始まった。
11月に東京・台場で開かれた絶版車や旧車のイベント会場近く。警視庁と国土交通省関東運輸局が合同で大規模な取り締まりを初めて実施した。例年、イベントに合わせて暴走行為などが繰り返されていたためで、この日は、整備不良やナンバー隠蔽(いんぺい)などで13台を取り締まった。いずれも旧車會のメンバーだった。
多くのメンバーは検問の存在は高速道路の電光掲示板で知っていたが、「どうしても来たくて…」などと話したという。
警察庁が把握するだけでも旧車會員は規模が拡大しており、平成18年に369団体3510人だったのが、昨年は578団体6173人と、メンバー数は2倍に迫る勢いだ。摘発件数も増加傾向にあり、昨年は1771件に上った。
■減少の一途の暴走族…特攻服に嫌気
かつて暴走行為の主役といえば、少年や若者が中心の「暴走族」だった。
ところが免許保有者の減少などに伴い、昨年の暴走族は227団体6771人と、人数は18年の半数以下。旧車會のメンバーと変わらない水準にまで減ってきている。
警察幹部によると、暴走族ならではの上下関係や特攻服などを好まない若者が多くなったためで、今ある団体も「リーダー不在の緩いつながり。通信アプリ『LINE』の会話の流れで、集合するような場当たり的な暴走がほとんどだ」と分析する。
旧車會にも実は同様の特徴が見受けられる。元暴走族らが年齢を重ねてある程度時間と金銭面の余裕ができ、若いころを思い出して暴走するケースが多いが、あえて警察官にぶつかっていくような行動はなくなっている。
暴走族全盛期ともされる昭和40~50年代には、検問突破やグループ同士の抗争など激しい行為があった。現在、少年らは嘘の110番通報をかけてパトカーからバイクで逃げる「ポリ鬼」を選び、成人は検問後に警察がいなくなってから空ぶかし走行するという。
警察関係者は、「過激な行動は減ったが、集団走行で自己主張したいと思う人たちは一定数いる。近隣住民や一般ドライバーにとっては、騒音や危険な走行が問題なのは同じこと」と危機感を強める。
■ハロウィーンやクリスマス…イベントごとに暴走
集団走行で近年目立っているのが、「イベント暴走」だ。大阪・岸和田などでは毎年11月3日に「イレブンスリー暴走」と称した集団走行が問題となっており、府警は今年、幹線道路を封鎖するなど異例の態勢を敷いた。
ハロウィーンやクリスマスなども対象になる。東京・渋谷ではビッグスクーターを派手に塗ったグループが、仮装して渋谷のスクランブル交差点を目指す行為が確認されており、警視庁が周辺で検問を行い、解散させている。
また愛好家向けのイベントは全国で開かれており、こうした催しに伴う暴走規模が大きくならないように各警察が警戒態勢を取っている。
■日の出暴走も変容…目的地に変化
そして恒例の「初日の出暴走」。かつては富士山や神奈川、茨城両県の景勝地がメッカとされていた。
ところが近年はSNSを通じて集まる場当たり的な走行に変わっているほか、圏央道の開通もあり、「目的地や通過地点が読みづらくなっている」(警視庁幹部)。警察当局は、動画投稿サイトの映像やSNSの投稿など、直前の情報収集を強化している。
警視庁では前回の初日の出対策で、警察官400人車両200台を動員。今年も12月30日から来年1月2日まで、首都高や中央道などの主要道路に配備する予定だ。
毎年行う事前訓練も既に終えており、同庁の担当者は、「万全の態勢で警戒に臨む」と話している。
最近いるよなあ、信号などは守っているけど往時の暴走族の格好で集団でバリバリやっているバイクグループが、・・。あの手のバイクグループを旧車會と言うのかねえ。僕は四輪も二輪も集団で走るのが苦手でいつも単騎なんだけどグループも面白いのかもしれない。でもなあ、バイクが社会悪のように言われる大元の原因は暴走族でそれをいまさらご丁寧に当時の格好で騒音を撒き散らして走る必要もないと思うのだが、・・。旧車にしても新車にしてもそれなりにきちんと整備して乗り手も半キャップではなくてフルフェイスでプロテクター装着してしっかり備えて並走したりせずにスマートに走ればいいじゃないか。大体、250とか400のバイクではタンデムしたらエンジンがビービー唸るだけでスピードも出ないだろう。教習所に通って大型二輪免許を取って大型二輪でスマートに走ろう。バイクって重心が高くて二輪で自立できない、そのくせエンジン出力は四輪に比べてかなり大きい非常に不安定な乗り物でそれをうまく操るには腕もさることながら頭も使わないといけない。今時の四輪のように片手片足、鼻歌交じりで動かせる乗り物とはわけが違う。そこがバイクの危ないところでもあり、また魅力でもあるんだろうけどやはりスマートに乗りこなして社会に、「バイクってスマートでハイセンスな乗り物なんだな」と認識させないと本当に絶滅危惧種に成り下がってバイクの未来はない。よく整備されたバイク。安全に配意した服装装備、他の交通と調和したスマートなライディング、これをぜひ心掛けてほしい。
Posted at 2016/12/25 11:25:40 | |
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