ドナルド・トランプ米大統領に、メキシコのペニャニエト大統領が公然と反抗した。31日に予定していた首脳会談をキャンセルしたのだ。トランプ氏は、メキシコ国境の壁建設を指示し、「建設費をメキシコに支払わせる」と公言したが、メキシコ側は猛烈に反発していた。日米首脳会談は2月10日開催で最終調整しているが、安倍晋三首相は“暴言大統領”にどう対処すべきか。
会談中止は、ペニャニエト氏が26日、声明で発表した。人口で約2倍、GDP(国内総生産)で約15倍という大国にケンカを売ったことになる。
メキシコには、自動車のトヨタ、日産、ホンダを筆頭に日系企業が約1000社ある。NAFTAの自由貿易ルールを頼りにしているため、首脳会談を注視していたが、今後の展望は不透明になった。
日米両政府は、安倍首相とトランプ氏の首脳会談を、2月10日を軸にワシントンで開催する方向で調整に入っている。トランプ氏が日本にTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)代わる「2国間の通商協定」交渉を求めるとの報道もある。菅義偉官房長官は27日の記者会見で「ありとあらゆることを想定し、対応できるように取り組んでいる」と語った。
安倍首相は、瞬間湯沸かし器のような人物と、どう向き合うべきか。
ヒガノクリニックの院長で精神科医の日向野春総氏は「トランプ氏のような体格の人物は、気分が上下しやすいタイプが多い。今は就任直後で高揚状態にあり、3、4カ月たたないと冷静にならない」といい、続けた。
「トランプ氏は優秀なビジネスマンだが、インテリでないことに劣等感を抱き、小心な一面も持つとみられる。側近や閣僚にエリートを配したのは劣等感を補うためではないか。この時期に首脳会談を行うなら、(安倍首相は)相手に花を持たせて、自分の印象を強く残す程度に収めておくことだ。今は何を言っても交渉にはならない。トランプ政権の下、経済が停滞し始める半年後くらいに、交渉をスタートさせるぐらいがいい。時機を見極めることだ」
すべてとは思わないが一部当てはまるところもあるかもしれない。これまでにはないタイプの指導者なのでやはり様子を見ることは必要だろう。トランプおじさんが怖いと言うよりはこういう指導者を送り出した社会に漠然とした不安を覚えるところはある。
Posted at 2017/01/29 10:49:59 | |
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